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» 2018年11月08日 05時00分 公開

Linux基本コマンドTips(256):【 adduser 】コマンド――新規ユーザーを作成する

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、新規ユーザーを作成する「adduser」コマンドです。

[西村めぐみ,@IT]
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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、新規ユーザーを作成する「adduser」コマンドです。

adduserコマンドとは?

 「adduser」は新規ユーザーを作成し、設定を決めるコマンドです。今回はUbuntuのadduserコマンドを取り上げます。

 Ubuntuのadduserコマンドでは、対話形式で設定内容などを確認しながらユーザーやグループを作成できます。さらにユーザーを既存グループに追加することも可能です。

 CentOSにも同名のadduserコマンドがありますが、こちらはuseraddコマンド(連載第255回)へのシンボリックリンクです(※1)。

※1 Ubuntuのadduser(/usr/sbin/adduser)はPerlスクリプトで記述されており、内部でuseraddコマンドを呼び出している。





adduserコマンドの書式

adduser [オプション] ユーザー名 [グループ名]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





adduserの主なオプション(ユーザー作成時)

長いオプション 意味
--home ディレクトリ名 ホームディレクトリの場所を指定する。存在しない場合は新規作成し、/etc/skelにあるファイルをコピーする
--no-create-home ホームディレクトリが存在しない場合でも新規作成しない
--encrypt-home ホームディレクトリを暗号化する
--shell シェル ログインシェルをフルパスで指定する
--uid ユーザーID 新規作成時のユーザーIDを指定する(指定しない場合、他と重複しない値を自動で設定する)
--gecos 設定内容 GECOSフィールド(/etc/passwdに保存されるユーザーの所属やフルネームなど)の内容を設定する
--ingroup グループ名 プライベートグループを指定する
--add_extra_groups セカンダリグループを指定する
--disabled-login パスワードを設定しない(passwdコマンドで設定するまではログインできなくなる)
--disabled-password パスワードを使用できなくする
--firstuid ユーザーID 設定ファイルに書かれたユーザーIDが選ばれる範囲の先頭を、指定したユーザーIDで再設定する
--lastuid ユーザーID 設定ファイルに書かれたユーザーIDが選ばれる範囲の末尾を、指定したユーザーIDで再設定する

※2 通常は設定ファイル/etc/adduser.confの設定に従う。



adduserの主なオプション(グループ作成時)

長いオプション 意味
--group グループ名 グループを作成する
--gid グループID グループを作成する際のグループIDを指定する

adduserの主なオプション(共通)

短いオプション 長いオプション 意味
-q --quiet メッセージを表示しない
--debug 詳細なメッセージを表示する
--system システムユーザーまたはシステムグループを作成する(※3)
--force-badname /etc/adduser.confに指定されているNAME_REGEXとNAME_REGEX_SYSTEM(--system指定時)に当てはまらない名前の使用も許可する
-c ファイル名 --conf ファイル名 デフォルトの設定ファイル(/etc/adduser.conf)以外の設定ファイルを指定する

※2 ユーザーの場合、UIDとして設定ファイルのFIRST_SYSTEM_UID〜LAST_SYSTEM_UIDを使用する。所属はnogroup。ログインシェルは/usr/sbin/nologinとなる。





新規ユーザーを作成する

 「adduser ユーザー名」で新規ユーザーを作成します。実行にはルート権限が必要です(sudoコマンドを利用)。

 「adduser ユーザー名」を実行後、メッセージの表示内容に従って、パスワードなどを入力します(画面1)。最後に「以上で正しいですか? [Y/n]」というメッセージが表示されます。[Enter]で新規ユーザーを作成します。

コマンド実行例

adduser ユーザー名

(ユーザーを作成する)


画面1 画面1 Ubuntu 18.04LTSで新規ユーザーを作成したところ


確認メッセージを表示せずにユーザーを作成する

 確認メッセージを表示せずに、ユーザーを作成したい場合は「-q」オプションを指定します(画面2)。この場合も、フルネームなどの確認メッセージが表示されます。これも不要な場合は「--gecos ""」を指定します。さらにパスワードの設定も不要な場合は「--disabled-login」を指定します。

 「--disabled-login」を指定した場合、passwdコマンド(第70回)でパスワードを設定するまでは、このユーザー名でのログインができなくなります。

コマンド実行例

sudo adduser -q --gecos "" ユーザー名

(パスワード設定以外の確認メッセージを非表示にして、ユーザーを作成する)

sudo adduser -q --gecos "" --disabled-login ユーザー名

(全ての確認メッセージを非表示にして、ユーザーを作成する)


画面2 画面2 パスワード以外の確認メッセージを非表示にしてユーザーを作成したところ


ユーザーをグループに追加する

 「adduser ユーザー名 グループ名」で、ユーザーを指定したグループに追加します(画面3)。所属するグループはセカンダリグループとなります。

 この実行内容は、「gpasswd -a ユーザー名 グループ名」または「usermod -G グループ名 ユーザー名」に相当します

コマンド実行例

adduser ユーザー名 グループ名

(ユーザーをグループに追加する。「gpasswd -a ユーザー名 グループ名」相当の処理)


画面3 画面3 ユーザーを指定したグループに所属させたところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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