「ありがとう」を聞きたくて――あの人はなぜリストラされたのか：仕事が「つまんない」ままでいいの？（47）（1/3 ページ）

　あるところに、名門の高校野球部がありました。選手たちは「甲子園に行きたい」「もっと強くなりたい」と、一生懸命練習に取り組んでいます。

　野球部には、X子ちゃんとY子ちゃんという2人のマネジャーがいました。

　X子ちゃんは、野球自体にはそれほど関心はありませんでした。でも、選手たちから「ありがとう」と言われるのがうれしくて、ボール磨きやユニフォームの洗濯を、率先してやっていました。

　Y子ちゃんは、選手たちの「甲子園に行きたい」「もっと強くなりたい」という気持ちに共感していました。野球ができるわけではありませんが、選手たちの目標をかなえたいと、野球のルールを勉強してスコアをつけたり、選手たちと一緒に戦術を練ったりしていました。

　選手とマネジャーたちの努力の甲斐あって、チームは夏の甲子園に出場できることになりました。「一緒に甲子園に行けるね！」と、手を取り合って喜びました。

　しかし、ここで問題が発生。甲子園に向かう予算が限られており、マネジャーは1人しか連れていけません。監督は悩みました。「X子ちゃんとY子ちゃん、どちらを連れていこう？」

　……これは架空の話です。もしあなたが監督なら、X子ちゃんとY子ちゃん、どちらを甲子園に連れていきますか？

どっちも連れていきたいんだけど、どうしよう……