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» 2018年12月17日 15時00分 公開

Nutanix、VMware vSANに対応:予期せぬ電源障害でビジネスを止めない――主要なHCIに対応したUPS管理ソフトウェア、「PowerChute Network Shutdown」の実力とは

多くの企業でハイパーコンバージドインフラ(HCI)の導入が加速しているが、そこで忘れてはならないのが電源対策。予期せぬ電源障害が起こったときに、正しい手順で各システムを安全にシャットダウンしなければ深刻なトラブルを引き起こしかねないからだ。そうした中で注目されているのが、主要なHCIアーキテクチャに対応したソフトウェアベースの電源管理ソリューション「APC PowerChute(TM) Network Shutdown v4.3」である。

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予期せぬ電源障害がHCIに致命的なリスクを引き起こす

 今、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)に対する企業の関心が急速に高まっているが、そこにはどんな理由があるのだろうか。

 1つは、これまでサーバ仮想化環境を運用する上で必須とされてきた外付け共有ストレージを不要とすることで、サーバ側とストレージ側で分断していた管理体系を一元化できる点だ。HCIは、SDS(Software-Defined Storage)の技術を用いて複数台のホストサーバ(x86サーバ)に内蔵されたSSDやHDDを仮想的に束ね、1つのデータストアとして機能させる。これにより、オンプレミスの仮想インフラの導入コストを大幅に削減し、運用負荷を軽減することが可能となる。

 もう1つが柔軟な拡張性だ。HCIは基本的に3台(場合によっては2台)のノードを10G Ethernetで接続した最小構成からスモールスタートするケースが多いが、その後の利用状況や負荷に応じて新たなノードをスケールアウトで追加することで、容易に容量やI/O性能を向上させられる。しかも、データはHCIを構成する複数のノードに対して自動で冗長化されるため、仮にいずれかのノードに故障やトラブルが発生した場合も保護される。

 こうした背景から、HCIに対する企業のニーズは年々高まっており、「Nutanix」「VMware vSAN」「Microsoft 記憶域スペースダイレクト」といった主要なHCIアーキテクチャを中心に、多くのベンダーからさまざまなタイプのアプライアンス製品が登場し、ユーザーの選択肢を広げている。

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 ただ、HCIを導入する上で忘れてはならないポイントがある。それは電源対策である。2018年9月6日未明に起きた北海道胆振東部地震に端を発し、北海道全域が大規模停電(ブラックアウト)に陥ったことは記憶に新しい。全面復旧するまでにはほぼ2日間を要し、その後もしばらく最大限の節電が呼び掛けられた。地震、台風、洪水などの災害は日本全国、至る所で起こっており、同じような広域かつ長時間に及ぶ停電は、いつ、どこにでも起こる可能性がある。

 特にHCIをはじめとする仮想インフラは、物理サーバの台数こそ少なくても、その上ではさまざまなアプリケーションやシステムが稼働しており、予期せぬ停電は致命的な被害につながりかねない。

 その備えとして必須となるのがUPS(無停電電源装置)だが、これだけでは十分とはいえない。UPSは保護対象の機器に対してバッテリーに蓄えた電気を供給するが、対応できる停電時間は数分からせいぜい30分程度にすぎないからだ。

 この短時間のうちに、HCI上で稼働している全てのシステムを正しい手順でシャットダウンしなければならないわけだが、その時、運悪くシステム管理者がいなければどうなるだろうか。

 突然ダウンしたシステムは、作業途中のデータの喪失やファイルの破損、データベースの整合性異常など深刻なトラブルを引き起こし、まともに再起動さえできなくなる恐れがあり、業務の再開に多大な悪影響を及ぼしてしまうのである。

システムの状態とともにUPSのバッテリーの状態も常に監視

 上記のようなリスクを想定した上で備えておく必要があるのが、UPSと一体となって連動するサーバおよび電源管理の仕組みだ。

 シュナイダーエレクトリックの「APC PowerChute Network Shutdown」はその代表的な製品である。停電などの電力異常が発生した際に、自動的にサーバのシャットダウン操作を行う電源管理ソフトウェアだ。同社 IT Business 事業開発本部のプロダクトマネージャーである出口健太郎氏は、その特長を次のように説明する。

 「APC PowerChute Network Shutdownは、系統電源に何らかの障害が生じ、それが一定期間続いた場合にシステムにシャットダウンを実行する信号を送ります。HCI環境についても同様で、NutanixやVMware vSANのクラスタおよび各リソースを管理するコントローラーと連携し、アプリケーションの停止からホストサーバのシャットダウンまで含めた一連のシーケンスを、安全かつ自動で実行します。

Photo 仮想環境における電源管理

 ここで最も重要なポイントは、シャットダウンを完了するまでに十分な時間を、UPSの内蔵バッテリーによる電力供給が可能な時間内で確保することにあり、APC PowerChute Network Shutdownはシステムの状態とともにUPSのバッテリーの状態についても常に監視しています」(出口氏)

 こうして当然の停電時にも安全にサーバをシャットダウンさせることで、データ損失やデータベース障害などのトラブルを防ぐのである。

 また、APC PowerChute Network Shutdownは、先に述べたようなHCIのスモールスタートによる拡張にも柔軟に対応できる。

 「HCIにノードを追加していくに従い、あわせてUPSも追加する必要がありますが、APC PowerChute Network Shutdownはそうした複数台のUPSを配置した拡張構成にも容易に対応できます。理論上、管理できるUPSの数に制限はありません。また、個々のシステムやアプリケーションの特性に応じて、そこにひも付けるUPSをグループに分けて管理するなど柔軟な運用が可能です」(出口氏)

 専用ハードウェアでもアプライアンスでもない、ソフトウェアベースでサーバおよび電源の管理を行うAPC PowerChute Network Shutdownならではの特長だ。

 そして、このAPC PowerChute Network Shutdownが一躍注目されるきっかけとなったのが、2017年4月26日に発表したバージョン4.2において、「Nutanix Ready Integrated」認証を受けたことである。市場をリードするHCIの1つであるNutanixから正式に認められたことは、市場に大きなインパクトを与えた。

Photo 仮想環境における電源管理

UPSの構成から電源保護まで全てWeb管理画面から設定

 2018年12月17日にプレス発表されたバージョン4.3は、APC PowerChute Network Shutdownの優位性をより確かなものとした。具体的なエンハンスのポイントをより詳しく掘り下げていきたい。

 まずはNutanixとの連携強化である。前バージョンでNutanix Ready Integrated認証を受けたことは先に述べたが、今回ローンチしたAPC PowerChute Network Shutdown v4.3は、その機能が一歩前進している。

 「これまではNutanixの電源保護対策として安全性を重視するため、スクリプトを適用する必要がありました。そこに大きな改良を加え、NutanixのAPIとの完全な連携を実現し、APC PowerChute Network Shutdown v4.3が提供するWeb管理画面で電源管理の設定が行えるようになりました」(出口氏)

 電源保護と管理のための特別な構築作業を必要とせず、UPSの構成から電源保護に関する設定の全てをWeb管理画面で行うことが可能となったのだ。例えば電源障害でシステムの緊急停止が必要となった際にも、仮想マシン、クラスタ、コントローラーVMを順に停止し、その上で各システムをシャットダウンする一連のシーケンスをAPC PowerChute Network Shutdown v4.3が完全に自動で実行する。さらに、電源復旧時にはシステムの再起動も行う。

Photo PowerChute Network Shutdonw v4.3の管理画面

 もう一つの重要な強化ポイントは、NutanixのみならずVMware vSANやMicrosoft 記憶域スペースダイレクトにも対応したことである。「もちろん、これまでもVMware vSANをサポートしてきましたが、APC PowerChute Network Shutdown v4.3から、Nutanix対応と同様にあらゆる設定を完全にWeb管理画面で行えるようになりました。加えて、HCIのスケールアウトに即したUPS構成にも対応。従来は制限のあったVMware vSANのノード単位の障害に対しても、運用ポリシーに合わせたより柔軟な対応が可能となりました」と出口氏は強調する。

 特筆すべきは、VMware vSANならではの2ノード構成(2ノードvSAN)にも対応したことだ。VMware vSANも通常は3台以上のホストサーバで構成されるが、2ノードvSANは少し特殊で、2台のVMware ESXi ホストならびに「Witness」と呼ばれる仮想アプライアンスが稼働するホスト1台の、合計3台で構成される。

 「要するに2ノードvSANを安全に停止するためには、各システムやアプリケーションをシャットダウンする前に、それ自体が仮想化されてHCI環境に実装されたWitnessサーバを停止しなければなりません。APC PowerChute Network Shutdown v4.3はこの処理にも対応しました」(出口氏)

 このようにAPC PowerChute Network Shutdown v4.3におけるNutanixやVMware vSANのサポートは、単なる互換性のレベルを超えている。これはシュナイダーエレクトリックがNutanixおよびVMwareの両社と、グローバルレベルでアライアンスパートナーシップを結んでいるからこそ成せるわざだ。

 「ハイパーバイザー側でもバージョンアップによる機能拡張が行われており、進化していくHCIに追随していくためには緊密な相互協力が欠かせないのです。APC PowerChute Network Shutdownがこうして常に最新の技術に対応し、ソフトウェアとして成熟していくことで、お客さまに対してHCIの電源管理における最大の安心を提供することができます」(出口氏)

 この基本思想が、オペレーティングシステムの拡張機能としてHCI環境を実現するMicrosoft 記憶域スペースダイレクトにも向けられているわけだ。以前からAPC PowerChute Network ShutdownはWindowsの仮想化環境であるHyper-Vと連携するモジュールを提供してきたが、今回、新たにクラスタを制御する機能を実装。Microsoft 記憶域スペースダイレクトとともに、最新のWindows Server 2019にもすでに対応した。

 他にもAPC PowerChute Network Shutdown v4.3には、さまざまな改良が加えられている。

 例えば表面的な機能からは見えない変更点として、APC PowerChute Network Shutdownの動作環境をOracle JavaのJREからオープンソースソフトウェアのOpenJDKのJREに改めたことが挙げられる。これはOracle Java9以降のロードマップから商用Javaが有償化されることを受けたもので、今後もAPC PowerChute Network Shutdownを利用する企業は、ライセンス費用の追加負担を気にせずに済む。

エッジコンピューティングの業務継続を支えるために

 10年前には「クラウドファースト」のスローガンの下、やがてはあらゆるシステムがクラウドに移行するという見方があったが、現実にはオンプレミスにもシステムは残り、より高性能・高効率な分散処理が求められている。製造業を例にとると、現在、多くの企業がIoT(Internet of Things)の導入に乗り出しているが、そこで問題となるのが製品の異常検知や生産ラインの故障予測などの実行環境のレスポンスである。

 生産現場に配備されたさまざまな装置や産業用ロボット、計器類などから生成される膨大なセンサーデータを集め、機械学習やディープラーニングなどの手法を用いて分析し、AIモデルを作るところまではクラウド上でも行える。だが、そのAIモデルをそのままクラウド上で実行したのでは、生産現場との間で通信の遅延や切断が発生し、とても実用に耐え得るようなリアルタイムのスピードを得ることはできない。

 これは何も製造業だけに限った課題ではない。ネットワークがオフライン状態になったとしてもリアルタイムなレスポンスが求められる業務、あるいは厳重なセキュリティ対策など、瞬時の状況判断とアクションが求められる業務は、金融や医療、公共サービスなどあらゆる業界に存在する。こうしたニーズに対応するのが、ビジネス現場により近いオンプレミスに展開したシステムにおいて、多くのインテリジェンスを処理する「エッジコンピューティング」であり、その基盤として注目されているのがHCIなのだ。

 こうした全社最適の考え方に基づいたITインフラのBC(事業継続)を支えるべく、シュナイダーエレクトリックが提供する包括的ソリューションの一角として、APC PowerChute Network Shutdownは絶え間ない進化と機能強化を続けているのである。

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提供:シュナイダーエレクトリック株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年1月17日

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