連載
» 2018年12月20日 05時00分 公開

超入門「PL/SQL」(7):PL/SQLでカーソルを使う(応用編) (1/3)

本連載は、「PL/SQL(Procedure Language/Structured Query Language)」を理解し、活用するための実践講座です。前回に引き続き、今回は「カーソル」の応用について解説します。

[小笠原宏幸,@IT]

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 本連載は、Oracle Database向けにデータベース言語 SQL(Structured Query Language)を拡張したプログラミング言語である「PL/SQL(Procedure Language/Structured Query Language)」を理解し、活用するための実践講座です。SQLは知っているけれど、OracleでのPL/SQLは初めてという人向けに、機能の概要と具体的な書き方を解説します。

 PL/SQLはOracleが開発したプログラミング言語であるため、Oracle Databaseに格納されているデータを効率的に処理できるという利点があります。SELECT文によって取得した行データをPL/SQLの変数に代入して処理したい場合は、「カーソル」機能を使用します。カーソルを使用するには一連の指定が必要になるため、前回の基礎編と今回の応用編の2回に分けて解説しています。カーソルはPL/SQLの中でも非常に重要な機能です。しっかり押さえておきましょう。

カーソルFORループ

 カーソル処理では複数のステップを指定する必要があるため、少し複雑に感じられる方もいるかもしれません。しかし、「カーソルFORループ」を使用すると、幾つかの処理を自動化でき、PL/SQLブロックを単純化できます。

 まずは、以下のサンプルプログラムで通常のカーソル処理と、カーソルFORループを使用したカーソル処理を見比べてみましょう。

DECLARE
  CURSOR dept_cur IS SELECT * FROM dept;
  dept_rec dept_cur%ROWTYPE;
BEGIN
  OPEN dept_cur;
    LOOP
      FETCH dept_cur INTO dept_rec;
      EXIT WHEN dept_cur%NOTFOUND;
        DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(dept_rec.deptno||' : '||dept_rec.dname||' : '||dept_rec.loc);
    END LOOP;
  CLOSE dept_cur;
END;
/
通常のカーソル処理
DECLARE
  CURSOR dept_cur IS SELECT * FROM dept;
BEGIN
  FOR dept_rec IN dept_cur LOOP
    DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(dept_rec.deptno||' : '||dept_rec.dname||' : '||dept_rec.loc);
  END LOOP;
END;
/
カーソルFORループを使用したカーソル処理

カーソルFORループの特徴と書式

 カーソルFORループを使用すればシンプルに記述できることが分かります。それでは具体的にどのような特徴があるのかを解説します。

  • カーソルのオープン、クローズの自動実行:OPEN文とCLOSE文を内部的に自動実行します
  • 変数を暗黙的に定義:通常はFETCH INTO文で取り出した行データを代入するため、「カーソル名%ROWTYPE」で変数を定義しておく必要があります。しかし、カーソルFORループでは、「ループ索引」と呼ばれる変数が「カーソル名%ROWTYPE」で暗黙的に定義されます。ループ索引の詳細は後ほど紹介する書式で解説します
  • ループ索引への代入を自動実行:結果セットから1行を取り出し、前述のループ索引に暗黙的に代入します。LOOP処理によって結果セットの行が上から順に取り出されていき、全ての行が取り出されると自動的にLOOP処理が終了します。その後、前述の通りカーソルを自動的にクローズします

 それでは次の書式で記述方法を確認しましょう。

FOR <ループ索引名> IN <カーソル名> LOOP
  処理文 ;
END LOOP ;
カーソルFORループの書式

 FOR句の後のループ索引が暗黙的に「カーソル名%ROWTYPE」の変数として定義されます。そして、カーソルを自動的にオープンし、ループ索引に1行ずつ代入していきます。

 代入された値は「<ループ索引名>.<フィールド名>」で参照できます。ただし、ループ索引はカーソルFORループ内(FOR 〜 END LOOPまで)でのみ参照可能なため注意が必要です。

 このようにカーソルFORループは、カーソル処理の記述を単純化できます。そのため、結果セットの全ての行を処理したい場合はお勧めです。

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