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Windowsのユーザーアカウント制御(UAC)を一時的に無効にするTech TIPS(2/2 ページ)

UACは不適切な操作やウイルスなどから、システムの乗っ取りや破壊を防ぐ重要な機能だ。しかし、この機能のせいでシステムの設定作業やアプリケーションのインストールに失敗することも。UACを無効化することは可能だが、セキュリティを維持するため、作業後は速やかにUACを有効化した方がよい。

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■レジストリを操作してUACを完全に無効化する

[注意]

レジストリに不正な値を書き込んでしまうと、システムに重大な障害を及ぼし、最悪の場合、システムの再インストールを余儀なくされることもあります。レジストリエディターの操作は慎重に行うとともに、あくまで御自分のリスクで設定を行ってください。何らかの障害が発生した場合でも、本Windows Server Insider編集部では責任を負いかねます。ご了承ください。


 レジストリの操作によってUACを完全に無効化するには、次のように設定を変更する。

項目 内容
キー HKEY_LOCAL_MACHINEの
SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
値の名前 EnableLUA
REG_DWORD
値の内容 0 → UAC(管理者承認モード)を無効化する
1 → UAC(管理者承認モード)を有効化する(1にするか、この値そのものを削除する)
Windows 8.x/Server 2012/R2でUACを完全に無効化するためのレジストリ設定
この設定は、正確にいえばUACにおける「管理者承認モード」という機能をオン/オフするものだ。「EnableLUA」という値が存在しない場合は、新たに作成して「0」を設定することで無効化できる。

 この設定を変更すると、即座にアクションセンターから再起動を求めるメッセージが表示されるので、指示に従ってシステムを再起動する。

■ローカルセキュリティポリシーの設定を変更してUACを完全に無効化する

 レジストリの操作ができない場合、次のようにローカルセキュリティポリシーの設定を変更すれば、UACを完全に無効化できる。

  • [ローカル ポリシー]−[セキュリティ オプション]にある[ユーザー アカウント制御: 管理者承認モードですべての管理者を実行する]を[無効]に設定する

 ただしWindows 8/8.1の場合、この設定変更はProまたはEnterpriseエディションでのみ可能だ。無印版Windows 8/8.1ではローカルセキュリティポリシーを変更できないため、前述のレジストリ操作をするしかない。

Windows 8.x/Server 2012/R2で、ローカルセキュリティポリシーによってUACを完全に無効化する(その1)
Windows 8.x/Server 2012/R2で、ローカルセキュリティポリシーによってUACを完全に無効化する(その1)
これはコントロールパネルから[管理ツール]−[ローカル セキュリティ ポリシー]をクリックして起動したところ。
  (1)これを選択する。
  (2)これをダブルクリックして、次へ進む。
Windows 8.x/Server 2012/R2で、ローカルセキュリティポリシーによってUACを完全に無効化する(その2)
Windows 8.x/Server 2012/R2で、ローカルセキュリティポリシーによってUACを完全に無効化する(その2)
  (3)デフォルトではこちらが選択されている。
  (4)これを選ぶ。
  (5)これをクリックすると、アクションセンターから再起動を求めるメッセージが表示されるので、指示に従ってシステムを再起動する。

 グループポリシーでも同様にUACを完全に無効化できる。具体的にはグループポリシー管理エディターで、[コンピュータの構成]−[ポリシー]−[Windows の設定]−[セキュリティの設定]−[ローカル ポリシー]−[セキュリティ オプション]を選択したら、上記のように[ユーザー アカウント制御: 管理者承認モードですべての管理者を実行する]の設定を[無効]にする。

●Windows Vista/Windows Server 2008でUAC無効化する

 Windows Vista/Windows Server 2008の場合、UAC機能はデフォルトではオンになっている。

 これを無効にするには、まず管理者アカウントでコントロールパネルの[ユーザー アカウント]アプレットを開く。次に[ユーザーアカウント制御の有効化または無効化]をクリックし、表示されたウィンドウで[ユーザー アカウント制御 (UAC) を使ってコンピュータの保護に役立たせる]のチェックを外してオフにし、[OK]ボタンをクリックする。

Windows Vista/Server 2008でコントロールパネルからUACを無効化する(その1)
Windows Vista/Server 2008でコントロールパネルからUACを無効化する(その1)
これはコントロールパネルの[ユーザー アカウント]アプレットをクリックして起動したところ。UAC機能の有効化/無効化は、ここで制御できる。もし[アカウントの管理]の画面が表示されてしまったら、アドレスバーで1つ上の階層(この画面)へ移動すること。コントロールパネル右上の検索ボックスに「ユーザー」と入力・検索すると、このアプレットはすぐ見つけられる。
  (1)これをクリックして次へ進む。このとき、(冒頭に掲げたような)許可を求めるUACのダイアログが表示されたら、[続行]ボタンをクリックすること。
Windows Vista/Server 2008でコントロールパネルからUACを無効化する(その2)
Windows Vista/Server 2008でコントロールパネルからUACを無効化する(その2)
UACはデフォルトでは有効になっているが、このチェックボックスで変更できる。
  (2)このチェックボックスからチェックを外してオフにする。
  (3)これをクリックする。

 [OK]ボタンをクリックすると[これらの変更を適用するにはコンピューターを再起動する必要があります]と表示されるので、[今すぐ再起動する]を選択して、システムを再起動する。これで設定は完了だ。

■更新履歴

【2014/11/05】Windows 8/8.1およびWindows Server 2012/2012 R2向けの記述を追記しました。またWindows 7/Windows Server 2008 R2の画面「Windows 7/Server 2008 R2でコントロールパネルからUACを無効化する(その2)」の説明で、デフォルトは(4)(画面が暗転しない)としていましたが、実際には(3)(画面が暗転する)でした。お詫びして訂正いたします。

【2009/10/16】Windows 7/Windows Server 2008 R2向けの記述を追記しました。

【2007/03/09】初版公開(対象はWindows Vista/Windows Server 2008)。


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