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一般企業へのSDN普及を視野に、ACCESSとストラタスが提携金融分野などはSDNの有望な市場

ACCESSと日本ストラタステクノロジーは4月16日、SDNソリューションの共同展開で提携したと発表した。提携内容は3点。まず、ACCESSはストラタスの無停止型x86サーバ製品「ftServer」をコントローラのプラットフォームとして活用する。一方、ストラタスは同社のネットワークにACCESSのSDN製品を導入する。さらに両社は金融関連顧客などに対し、ftServerを活用したSDNソリューションを共同で販売していく、という。@ITでは両社に、今回の提携の狙いを聞いた。

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 ACCESSと日本ストラタステクノロジーは4月16日、SDNソリューションの共同展開で提携したと発表した。提携内容は3点。まず、ACCESSはストラタスの無停止型x86サーバ製品「ftServer」をコントローラのプラットフォームとして活用する。一方、ストラタスは同社のネットワークにACCESSのSDN製品を導入する。さらに両社は金融関連顧客などに対し、ftServerを活用したSDNソリューションを共同で販売していく、という。@ITでは両社に、今回の提携の狙いを聞いた。

 ACCESSは、IIJとの合弁企業、ストラトスフィアの開発したエッジオーバーレイ(分散トンネリング)によるネットワーク仮想化製品「Stratosphere SDN Platform」に、独自の付加機能を追加した製品群「ACCESS SDN Solutions」を販売している。これまではデータセンター事業者への展開に注力、アイネットが採用を決めたほか、IIJも導入に向けた検証を進めているなど、導入例が出始めているという。

 だが、ACCESSの楢崎浩一氏(取締役 副社長執行役員 兼 最高執行責任者(COO)兼 IP Infusion Inc. Director、Chairman)は、「SDNは危ないのではないか」というイメージが、今後一般企業への市場拡大を進める際の阻害要因になると話す。「危ない」というのは、SDN製品の多くが、ソフトウェアで動作するコントローラで集中制御する構造になっているため、コントローラが動いているサーバが停止すると、ネットワーク全体が動かなくなってしまう危険性があるという意味だ。このイメージを払しょくするため、ストラタスの無停止型x86サーバ製品「ftServer」を採用した高信頼性SDNソリューションを提供するという。

 一方、ストラタステクノロジーは無停止型コンピュータで知られ、金融機関や取引所などに顧客が多い。このため、ハードウェアの提供にとどまらず、クレジットカードのブランドなど金融関連顧客に対するネットワークおよびシステムの開発や運用代行を行うシステムインテグレーション事業も展開しているという。

 そこで今回、日本ストラタスは金融関連の開発を行っている中国安徽省合肥の拠点と、東京の開発拠点に、SDNを導入、5月に実運用を開始する。金融分野では開発環境でも厳格なセキュリティ管理が要求される一方、柔軟なサーバ環境が必要とされることから、SDNの有効性を検証するには好都合だという。


日本ストラタスはまず自社の開発環境でネットワーク仮想化を導入。コントローラなどはftServer上で動かす

 さらに、上記のような社内における利用で蓄積したノウハウやベストプラクティスをベースとして、金融分野へのSDNの適用を進める。柔軟なネットワークセグメントの分離や、顧客単位、あるいはアプリケーション/データ単位でのサービス品質の差別化や確保がやりやすくなるという点で、金融業界はSDNに関して有望な市場だと、日本ストラタステクノロジー 専務執行役員 ソリューションサービス事業本部長の太田安信氏はいう。

 「現在のSDNの導入事例は、ベンダが丸抱えでサポートしている場合がほとんど。これではベンダ・ロックインの危険性がある。一方ストラタスは、オープンなコンポーネントを使いながら、金融業界に対してはターンキーのソリューションを提供できる。このほうが、オープンな世界を目指すSDNに適している」(太田氏)。日本に加え、アジアの金融関連顧客への展開も考えられるという。

SDN以前からのネットワークのノウハウを売る

 ACCESSの楢崎氏は、SDNが騒がれる前から、主要ネットワーク製品ベンダなど約300社に対してレイヤ3/WANソフトウェアを提供してきた実績が、SDN専業ベンダとは大きく異なると強調する。VXLAN実装についても、顧客への導入実績があるという。

 エッジオーバーレイは、ハードウェアから完全に切り離されたオープンな世界を実現でき、顧客はネットワーク機器を入れ替える必要がないことが同社による採用理由の1つ。Niciraと比較すると、主要なハイバーバイザすべてに対応している、既存ネットワークとの連携機能を備えている、といった点で優れているという。一方で、顧客のニーズに応じ、OpenFlowによるネットワーク機器制御も組み合わせて提供できるとする。

 ACCESSにとっては従来どおりクラウドサービス/データセンター事業者が重要な市場だが、通信事業者におけるWANのSDN化にも、今後力を入れていく。アジアのデータセンターにおける展開も視野に入っているという。

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