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データベースバックアップ専用マシン、GISデータ分析をウォッチDatabase Watch(2014年10月版)(1/2 ページ)

米国サンフランシスコで開催した「Oracle OpenWorld」からほぼ1カ月。日本へのフィードバックとして恒例になっている「Oracle Days Tokyo」が開催されました。オラクルの技術的なハイライトの他、「Zero Data Loss Recovery Appliance」の仕組みを見ていきます。

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これまでの歩みから直近の技術的なハイライトまで

 2014年10月22〜23日、日本オラクルは「Oracle Days Tokyo」を開催しました。初日の基調講演ではオラクル・コーポレーション データベース・サーバーテクノロジー担当 エグゼクティブ・バイスプレジデント アンドリュー・メンデルソン氏(写真)が登壇し、Oracle Databaseのこれまでの歩みから直近の最新技術までを語りました。

 余談ですが、同氏は今年でオラクル入社30年。イベントの数日前、日本オラクルの有志から同氏に勤続30年記念としてB-Tree(B木、インデックスツリーのこと)をモチーフにした和風のお盆がプレゼントされていました。30年間、一貫してオラクルの屋台骨となるデータベース技術を支えてきた貢献だけではなく、慕われる人柄をお持ちなのでしょうね。

 閑話休題。メンデルソン氏は基調講演で「オラクルは常にコンピューティングの時代の変遷をリードしてきました」と同社が時代ごとに技術革新を続けてきたことを強調。クライアント/サーバーの時代、インターネットの時代、ビッグデータとクラウドの時代、それぞれの時代に技術的な革新を起こして成長し続けてきた、と語りました。

 さて、オラクルの直近の技術的なハイライトを挙げるなら4つ。まず先月サンフランシスコで開催されたOracle Open Worldでも話題になった「Zero Data Loss Recovery Appliance」です。データベースのバックアップに特化した製品で、エンジニアドシステムの製品ラインアップに新しく加わったものです。筐体に大きく描かれた「R」がトレードマークになっています(理由は後述)。

 2番目は、「Oracle Database 12c」で盛り込まれた新しいアーキテクチャである「マルチテナント」。データベースを統合する技術です。3番目は「Oracle Database In-Memory」。通常の行指向だけではなく列指向のデータもメモリ上に乗せることで集計処理やOLTPも高速化します。2014年7月から出荷されているOracle Database 12cのオプション機能として提供されています。

 最後に「Oracle Big Data SQL」。こちらは2014年9月版でお伝えした通り、Oracle Databaseだけではなく、NoSQLもHadoopも、Oracle Databaseと同じようにSQLでアクセスする技術です。ビッグデータ解析という“時代の要請”に応えるものといえるでしょう。こちらは「Oracle Big Data Appliance」上で稼働するソフトウェアオプションとして提供されています。

 数々の技術革新を行いながらも、オラクルが一貫して守ってきたことに「お客さまのアプリケーション(SQL)を書き換えないこと」があると同氏は話していました。既存アプリケーション資産のSQLを生かすことにとてもこだわりを感じます。

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