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EMCジャパン、ハイパーコンバージド新製品「VxRail」を国内発表柔軟な構成が可能

EMCジャパンは2016年3月15日、ハイパーコンバージドインフラアプライアンスの新製品「VCE VxRail Appliance」を国内発表した。「VSPEX BLUE」の後継製品で、柔軟な構成の選択肢が最大の特徴。ネットワールドとネットワンシステムズが、同日販売を開始した。

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 EMCジャパンは2016年3月15日、ハイパーコンバージドインフラアプライアンス(以下、HCIA)の新製品「VCE VxRail Appliance」を国内発表した。EMCはこれまでHCIA製品として、ヴイエムウェアのEVO:RAIL仕様に基づく「VSPEX BLUE」を提供してきた。今回発表したVxRailは、その後継製品となる。

 「VCE」という名がついているように、これはEMCが昨年、自社に事実上吸収した、EMCにおいてコンバージドインフラ製品を提供する独立部門VCEの製品。だが、日本ではEMCジャパンが同社販売パートナーを通じて販売する。幅広く製品を展開するためという。

 発表の場にはネットワールドおよびネットワンシステムズが同席。両社は同日に販売開始したという。

 ネットワールドは、これまでVSPEX BLUEを扱ってきたが、今後はVxRailを販売する。代表取締役社長の森田晶―氏によると、日本国内で二次店に同製品を提供するディストリビュータとしての役割は、当面ネットワールドのみが果たすことになるという。

 ネットワンはこれまでEVO:RAIL仕様に基づく自社企画のアプライアンスを提供してきた。これをVxRailに切り替え、自社の顧客への導入を推進する。ネットワンはネットワーク製品に関するノウハウが豊富であることから、各社の10Gbpsイーサネットスイッチとの適切な組み合わせで提供していくという。

高いカスタマイズ性が特徴

 VxRailについては、米国発表時の記事でも説明したが、基本的にはEVO:RAILと同様、ヴイエムウェアのソフトウェアを採用したHCIAだ。仮想化ソフトウェアに「VMware vSphere Enterprise Plus」、ストレージソフトウェアに「VMware Virtual SAN」、そしてグラフィカルに運用管理ができるツールを搭載。これにEMCの遠隔複製、クラウドゲートウェイソフトウェアなどを組み合わせている。最初の電源投入から15分で利用できる状態になる点や、仮想化環境の拡張を、新規アプライアンスの追加接続によって5分程度で行える点も変わらない。


「ニーズに応じてインフラを拡張していく」という、調達のスタイル変革がVxRailのテーマ

 VxRailの特徴は最小構成価格の低下と、構成選択肢の幅広さにある。

 VxRailは全モデルが2Uサイズのシャーシに4基のコンピュータノードを格納した構成だが、販売開始しているSSD/HDDのハイブリッドストレージモデルが4機種、第2四半期に提供開始予定のオールフラッシュストレージモデルで5機種の計9機種が用意されている。さらに、各機種でメモリ、ストレージ容量、ネットワークインターフェースに複数の選択肢がある。注文に応じて構成を行って出荷するCTO(Customized-to-Order)方式を採用しているという。なお、米EMCは注文を受けてから7日間で出荷するとしている。


EMCがこれまでのHCIAビジネスで学んだのは、「顧客は柔軟性を求めている」ということだという。VxRailでは、構成の選択肢を豊富に用意し、多様な用途やニーズに対応する

 目安となる最低価格は、VxRail 60の最小構成(6コアCPU×4、メモリ64GB、ストレージ3.6TB)の場合、750万円という。ネットワールドの森田氏は、これにvSphereのライセンスとサポートを含め、思い切った価格で提供すると話した。「ストリートプライスで、5年間の24時間保守付きで1200万円程度」という。vSphereのライセンスを保有する顧客には、1000万円程度で提供できるという。

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