「Drupal&HTML5推進室」設立、コンサルティングとサポートを提供:WordPress一択の日本でも利用が拡大するか
アウトソーシングテクノロジーは、「Drupal&HTML5推進室」を設立した。Drupalを利用したWebサイト構築に向けて、設計コンサルティングやサポートを提供する。
アウトソーシングテクノロジーは2016年6月20日、「Drupal&HTML5推進室」を設立したと発表した。エンタープライズ領域における情報系システム構築事業の推進を図るもので、DrupalとHTML5を中心に、WordPressなどの他のオープンソースソフトウェア(OSS)のCMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)も含めて対応技術を持つ企画開発エンジニアを組織化する。
最近では、Webサイトは多言語対応が求められ、その閲覧デバイスもスマートフォンやタブレット端末など、多様化している。さらに、Webサイトの情報発信基盤となるCMSも、クラウドサービスとの連携などを踏まえてシステムの構築の素早さも必要とされてきている。
アウトソーシングテクノロジーでは、こうしたニーズの全てに応えられるのがDrupalの最新版Drupal 8だとしている。Drupal&HTML5推進室では50人を超えるエンジニアを抱え、オープンソースソフトウェアの技術レベルの向上と実用的なシステム構築に専念するとしている。中でも中心となるのが、Drupalに特化した15人のエンジニアだ。
Drupal&HTML5推進室では、Drupalを利用したWebサイト構築に向けて、業種や用途に合わせた設計コンサルティングやサポートを提供する。例えば、公共団体向けや小売業向け、証券業界向けといった各種テンプレートを順次提供する。
さらに、Drupalを利用して企業内の情報系サーバを統合する事例やノウハウを、アウトソーシングテクノロジーのWebサイト「Web Go! Go!」で提供する。
そもそも、Drupalとは
Drupalは、米国では、ホワイトハウス、NASA、ナイキ、テスラモーターズ、シスコシステムズ、ジョンソン・アンド・ジョンソン、ファイザー製薬などで大規模な情報システム基盤として活用されているOSSのCMSだ。今日では、IBMのSoftLayerなどのクラウドサービスとDrupalを組み合わせた大規模システムが増加しているという。例えば、SoftLayer自体のサイトもDrupalで構築されている。
アウトソーシングテクノロジーでは、Drupalを利用した国内外での導入支援・システム構築・保守サポートの実績が100件を超えており、今後も大規模向け、多言語対応、デジタルマーケティングも含めた情報基盤として、さらにDrupal活用の案件が拡大するとしている。
最近では、2016年5月26日に豆蔵ホールディングスがDrupal企業アイキュームを子会社化し、2016年6月9日には、NTT先端技術がDrupalの日本語翻訳版開発者向けドキュメントを大量に提供するなど、日本でも活用拡大の兆しが見え始めている。
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