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はめられた開発会社、要件定義書に仕掛けられたワナコンサルは見た! 与信管理システム構築に潜む黒い野望(1)(2/4 ページ)

書籍『システムを「外注」するときに読む本』には、幻の一章があった!――本連載は、同書制作時に掲載を見送った「箱根銀行の悲劇」を、@IT編集部がさまざまな手段を使って入手し、独占掲載するものです。

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期限は、2018年1月

 箱根銀行のような地場銀行は、かつては、取引実績によって築かれた事業主との信頼関係と、土地や債券などの担保物件さえあれば、担当者の判断で融資金額を決めることができた。

 しかし近年は、「銀行の自己資本に対する融資総額の比率を一定の水準に抑えるように」という規制が掛かったのだ。銀行の総融資額が増えれば、比例して融資先が経営不振や破綻で返済を受けられなくなるリスクも高まる。もしも銀行が、自身の持つ現金やすぐに現金化できる資産に対して大き過ぎる融資を行っていれば、リスクが顕在化したときに銀行自体の経営が危うくなる。監督官庁による規制は、そうしたことを防止するためのものだった。

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