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「私の一部はスタンフォード大学で開発されました」:

「ナイトライダー」の「K.I.T.T.」を、2017年のテクノロジーで解説しよう (1/5)

手塚治虫が、スピルバーグが、そして全世界の子どもたちがあのころ夢見たテクノロジーは、2017年現在どこまで実現できているのだろうか?――映画やテレビドラマに登場したコンピュータやロボットを、現代のテクノロジーで徹底解説する「テクノロジー名作劇場」、第2回は「ナイトライダー」だ。

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 「ナイトライダー(英語タイトル KNIGHT RIDER)」は、1982年から制作、放映されていたアメリカのテレビドラマだ。「若いときに見ていた」という読者も多いだろう。

 日本では1987年からテレビ放映が始まる。「このドラマの影響でトランザムを買った」という人もいるかもしれない。私のごく近くにいる研究者は、ナイトライダーに魅了されて音声対話システムの研究に身を投じたらしい。

 チカチカ動く連結された赤いLEDのライトを自家用車に付けていた人も少なくないはず。今どきなら青いLEDになりそうだが、当時青いLEDは実用化されていなかった(※)。少し若い世代なら、LEDのチカチカが付いた子ども向け自転車を持っていた人がいるかもしれない。

 ナイトライダーには、シーズン1〜4、新ナイトライダー2000、ナイトライダー2010などたくさんのエピソードがあるが、今回はシーズン1のみを対象に、現代のAI技術での実現性などを考えていく。AIがテーマなので、車の装備や性能について脱線しないよう努力する(汗)。

※LED=「ナイトライダー LED」で検索してみたら、今でも売っていた。しかも、青色LEDのものもある!


ドリームカー「KNIGHT 2000」と「K.I.T.T.」

 ドラマの主なストーリーは、主人公マイケル・ナイトが特殊なスポーツカー「KNIGHT 2000」を乗りこなし、一種の探偵として悪人と戦うというものだ。

 KNIGHT 2000には人工知能「K.I.T.T.(通称キット)」が搭載されている。Knight Industries Two Thousandの略なので、こちらもナイト2000だが、車体をKNIGHT 2000、知能部分をK.I.T.T.と呼ぶように作られていると考えられる。ちなみに、ドラマ中ではK.I.T.T.を、人工知能ではなく「マイクロプロセッサ」「電子頭脳」と呼んでいる。

 K.I.T.T.はマイクとスピーカーを使って搭乗者と会話する。マイケルが「おいキット、あれに追い付けるか?」といったふうに車に話し掛けるシーンがたくさん登場する。ちなみにマイケル・ナイトの日本語吹き替えはささきいさお氏、K.I.T.T.は野島昭生氏だ。

 KINGHT 2000は操縦桿(そうじゅうかん)のようなハンドルを使って人間が運転することもできるが、「自動運転モード(AUTO CRUISE)」を使えば、K.I.T.T.が運転してくれる。幾つか武器のようなものも搭載しており、それらも運用できる。どうやらネットワーク機能もあるらしい。

 今回は、K.I.T.T.のこれらの機能の実現性について議論を展開していく。

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