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プロエンジニアインタビュー(8):

教えて! キラキラお兄さん「AIは転職エージェントの職を奪いますか?」 (1/3)

グーグルのインターンを経て、英エディンバラ大学大学院で機械学習を学び、ベンチャー支援の経験も積んだ島田寛基さんは、機械学習を駆使した人材マッチングサービスを提供する「scouty」の代表取締役だ。島田さんが自らの進路をどう作り上げ、どのような筋道で起業に至ったのかを聞いた。

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 先端的なIT企業がエンジニアを採用するとき、GitHub上のソースコードや技術ブログ、勉強会での発表など、インターネットで公開されている情報を参考にする話をよく耳にする。ここでAI(人工知能)の力を借りることはできないだろうか──。島田寛基さんが代表取締役を務める「scouty」は、この発想を形にしたサービスを提供するスタートアップ企業である。

 scoutyが提供するのは、機械学習を駆使した人材マッチングサービスだ。インターネットで公開されているオープンデータと機械学習を組み合わせ、企業が転職希望者を探す活動を支援する。背景には機械学習の取り組みに関する世界的な盛り上がり、そして島田さんが抱いていた「雇用のミスマッチをなくし、本人も知らないようなより良い環境や職場の情報を届けたい」という思いがあった。

「早く出たかった」から英エディンバラ大を選んだ

 島田さんは、起業をターゲットとして自らの進路を作り上げてきた。起業には早い段階から関心を持っていた。中学生のときに「会社を作る」と言っていたそうだ。「自分が世界に与える影響を最大化したい。それに一番いいのは起業ではないかと思っていた」と島田さんは言う。


「scouty」代表取締役 島田寛基さん

 プログラミングは小学5年生のときに初めて経験した。京都大学に在学中、グーグルのインターンを経験したこともある。大学卒業後は英エディンバラ大学の大学院修士課程に進み、1年間みっちり機械学習を学んだ。テクノロジーを強みとする企業を作り上げようと考え、そのための最短コースを自ら設計して歩んできた格好だ。

 エディンバラ大学を目指した理由は、まず、コンピュータサイエンス全般ではなく機械学習に特化したコースがあったこと。そして、日本の大学院であれば2年かかる修士課程を1年で終えられることが大きかった。

 「早く出たかった」と島田さんは言う。「なるべく若いうちに、時間を最大化、有効化したかった」。

 大学を卒業する半年前には、エディンバラ大学大学院で機械学習を学ぶことを決めていた。日本の大学の卒業から英国の大学院入学までは半年の空き時間が出るが、その間はベンチャーキャピタルのインキュベートファンドで働いた。当時の島田さんは未経験の新卒だったが、「知り合いの紹介でランチを一緒にして、そこで『働きたい』と話したらOKになった」。

 ここでは複数のスタートアップ企業を支援する立場で経験を積んだ。「スタートアップ企業が抱えていた技術的な問題を解決する」ことが主な仕事だった。プロダクトの骨組みを島田さんが作ることもあった。投資委員会でプレゼンテーションするときのデモンストレーションを担当したこともあった。島田さんはこのときの経験を「複数の会社の違いを横断的に見ることができた」と振り返る。

 英エディンバラ大学での1年間の修士課程は「圧縮されている感じ」だった。並行して起業の準備も進めていたから、ほとんど毎日が、勉強か仕事の日々だった。

 島田さんにとって良かったことの1つは、機械学習の理論を学ぶだけでなく実践する経験を積めたことだ。例えば自然言語処理の授業では「文体から著者を予測する」手法を実践する経験を積んだ。大学院時代の経験は、scoutyのサービスを構築する上で良いヒントになった。

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