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GPS電波が届かない空港施設内でもナビ、NTTデータが地磁気を利用測位の誤差は平均3メートル

NTTデータと成田国際空港は、地磁気などを利用したスマートフォン用の空港ナビゲーションアプリを提供する。GPSの電波が届かない屋内でも位置を正確に把握できることが特徴。複数のフロアを立体的に表現する2.5D地図も用意した。

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 NTTデータと成田国際空港は2018年9月20日、地磁気測位による「高精度屋内位置情報サービス」を活用したスマートフォン用の空港ナビゲーションアプリ「NariNAVI(ナリナビ)」の配信を開始した。成田国際空港ターミナル内で利用できる。両社によると、地磁気測位による屋内位置情報技術を活用したサービスは、国内空港では初めてとのこと。

 成田国際空港はこれまで、訪日外国人など初めて空港を利用する旅行者に対して円滑に空港内を案内できるよう、空港内の位置をリアルタイムで把握できるナビゲーションアプリの提供を検討してきた。その結果、今回のアプリ開発の提案が採択された経緯がある。

 NariNAVIは、スマートフォン上の空港内地図にリアルタイムで現在位置を表示する他、通常の2D(2次元)の地図に加え、複数のフロアを立体的に表現する2.5D地図も用意した。

 例えば1階から4階へといった異なるフロアにまたがる案内でも、表示につなぎ目がなく、直感的で分かりやすく表示できるという。


「NariNAVI」による現在地の表示(左)と、2.5D地図の画面イメージ(右)

BLEと地磁気情報を利用

 空港ナビゲーションアプリに利用されている高精度屋内位置情報サービスは、NTTデータが開発し、2018年6月に提供を開始。Wi-FiやBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンなど、施設に設置された各種電波機器が発する電波に加えて、地磁気も活用することで、GPSの電波が届かない屋内でも位置を正確に把握する。

 「当社の技術ではWi-Fiも利用できるが、今回はBLEビーコン情報と地磁気情報だけを用いている。BLEビーコンは空港内に約1500個設置されている」(NTTデータ)。

 具体的には、建物内に分布するBLEビーコンの電波や磁気の情報を事前に測定して磁気マップ(磁気指紋)を生成する。磁気マップとは建物の構造や鉄筋によって地磁気が乱された状況を表したもの。

 「1日当たり6〜8人の作業者を投入し、10営業日で磁気マップ作成のためのデータを採取した。その後数日間でデータをチューニングし、アプリケーションから利用できるようにした」(同社)


磁気マップを事前に測定し、ユーザーの持つスマートフォンの磁気センサー情報と照らし合わせて現在の位置を推定する

 この磁気マップなどの情報と、ユーザーが持つスマートフォンのセンサーが感知した情報を比較することで、リアルタイムに現在位置を測位し、表示する。

 「当社が選び出した任意の180カ所で測位の誤差を求めたところ、平均3メートルだった。測位に用いたスマートフォンは人気のある代表的な3機種だ。スマートフォンごとの誤差の違いは小さい」(同社)

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