入門書としては、確かに読みやすい。
薄くて電車の中で読むのにも適したサイズだ。
ただ、ウソ、とまでは言わないが著者であるケンドール・スコット流のUMLの使い方がさも標準であるかのように書いてある箇所が数箇所見受けられる。
たとえば、ユースケース図においてアクターが右に配置されているか左に配置されているかで意味合いが変わる、などという定義はUMLの仕様にはない。
こういった拡張は、プロジェクト内で文書化の上で決定し使う分には何の問題もないが、まったく注釈なしでそれが当たり前であるかのように書かれても通用しない。
これを読んだあと、仕様書を引いてどこが独自拡張なのか調べなければならないとしたら、この本は果たして「入門」の名にふさわしいものだろうか?

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入門UML (Kendall Scottの入門シリーズ) 単行本 – 2002/3/1
- 本の長さ138ページ
- 言語日本語
- 出版社桐原書店
- 発売日2002/3/1
- ISBN-104894713705
- ISBN-13978-4894713703
商品の説明
商品説明
UMLの書籍はこれまで数多く出版されている。だが、UMLそのものの専門書、現場向けに解説されたものがほとんどである。しかも、これらの書籍はUMLの専門家でもなく、また現場のプログラマーや開発者でもない人にはあまり向かないのも確かだ。現場から少し離れている場合でもUMLの概要を知っておく必要がある場合や、顧客の要求定義などにUMLの技法を使う必要があるケースなどもあるだろう。
本書はそのような視点から、専門家、技術者以外の人間でも理解できるような編集を試みており、オブジェクト指向などの知識がなくともUMLの主要な部分が理解できるようになっている。したがって、実際のプログラミング言語に落とし込む作業やクラス、メソッドなどの属性についてあまり具体的な記述はないが、そのぶんわかりやすい。全体としてはUMLの効果の解説やオブジェクトの概念、UMLで使用する各種の図の解説、それらを利用した静的、動的な状況把握の手法が取り扱われており、巻末に付録として用語集が用意されている。
少ない紙数で要領よくUMLを解説している点が特徴だが、実際に使用する側の視点を保持しているので抽象概念しかわからない、ということもない。現場で用いられているUMLを理解したい場合や顧客の要求分析などにUML技法を使う場合には重宝する1冊であろう。(斎藤牧人)
内容(「MARC」データベースより)
UML、オブジェクト指向設計、オブジェクト指向プログラミングの知識を前提とせずに書かれた入門書。はじめてオブジェクト指向の開発に携わる人に最適。
登録情報
- 出版社 : 桐原書店 (2002/3/1)
- 発売日 : 2002/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 138ページ
- ISBN-10 : 4894713705
- ISBN-13 : 978-4894713703
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,515,838位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めてUMLを学習するとき推奨できる一冊。ロバストネス分析という標準的なUMLにはない手法が紹介されているが、これは役立つ手法と考える。ユースケース図作成後、ロバストネス分析に行うと、スムーズにクラス図が作成できるはずだ。また平易でわかりやすく、読みやすい。お勧め。
2003年7月29日に日本でレビュー済み
私はUMLの試験を受けるために、この本を選びました。
138ページと薄く、タイトルに「入門~」と
あったので、いつでも手軽に読めると思ったからです。
しかし、UMLの講習を受ける前にこの本を読んだ時は、
何が書いてあるのかよくわかりませんでした。
きっとその時は、UML自体が何なのかも自分ではよく
わかっていなかったのだと思います。
UMLの講習を受け、UMLがだんだんわかってきた時、
また読み返してみました。すると、この本はとても内容の濃い
ものなのだということに、気づきました。
まず、UMLの概念、必要性、歴史を取り上げることによって、
流れがつかみやすくなっています。次に、図を多用することによって
説明をより明確に理解することが!出来るようになっています。
他のテキストにはあまり掲載されていない用語が取り上げられている所も
特徴の一つだと思います。
外国人が書いたものを日本人が訳しているので、
日本語が理解しづらい点もありましたが、UMLを
学ぶにあたって必要な知識をほとんどを網羅していると思いました。
索引に加え、用語集が付いているので、とても使い易かったです。
正直、初心者には向いていないと思いますが、
読んで理解していくうちにとても使い易いものに
変わっていく本なのだと思います。
138ページと薄く、タイトルに「入門~」と
あったので、いつでも手軽に読めると思ったからです。
しかし、UMLの講習を受ける前にこの本を読んだ時は、
何が書いてあるのかよくわかりませんでした。
きっとその時は、UML自体が何なのかも自分ではよく
わかっていなかったのだと思います。
UMLの講習を受け、UMLがだんだんわかってきた時、
また読み返してみました。すると、この本はとても内容の濃い
ものなのだということに、気づきました。
まず、UMLの概念、必要性、歴史を取り上げることによって、
流れがつかみやすくなっています。次に、図を多用することによって
説明をより明確に理解することが!出来るようになっています。
他のテキストにはあまり掲載されていない用語が取り上げられている所も
特徴の一つだと思います。
外国人が書いたものを日本人が訳しているので、
日本語が理解しづらい点もありましたが、UMLを
学ぶにあたって必要な知識をほとんどを網羅していると思いました。
索引に加え、用語集が付いているので、とても使い易かったです。
正直、初心者には向いていないと思いますが、
読んで理解していくうちにとても使い易いものに
変わっていく本なのだと思います。
2005年3月7日に日本でレビュー済み
対象を入門者としているが、何気なく使用されている用語、概念はもう入門者の域を超えている。解説をシンプルにし網羅性を高めたせいなのか、UMLの各ダイアグラムが何を意図されて考えられたものかという動機の説明が希薄になっている。
でも良い点は、ユースケースと相互作用分析の橋渡しをスムーズにするロバストネス分析である。ユースケース記述からシーケンス図をいきなり書くのはなかなか難しい(下手なユースケース記述からはシーケンス図は起こせないということもあるが)。ロバストネス分析をうまく使えばユースケース、相互作用分析のどちらも精度向上を見込める。
でも良い点は、ユースケースと相互作用分析の橋渡しをスムーズにするロバストネス分析である。ユースケース記述からシーケンス図をいきなり書くのはなかなか難しい(下手なユースケース記述からはシーケンス図は起こせないということもあるが)。ロバストネス分析をうまく使えばユースケース、相互作用分析のどちらも精度向上を見込める。
2006年3月28日に日本でレビュー済み
本書はUML Explainedの邦訳です。個人的にはUMLの用語の日本語化がしっくり来ていないので、カタカナ英語のままにしておいたほうが理解が早いかな…と考えています。薄い本ですが、非常に簡明にUMLの考え方を解説していると思います。そういう意味では、原書を読まれることをお勧めします。基本的な概念を解説するときは、それに相当する言葉があったとしても翻訳の段階で注意しないと読み手に雰囲気を伝えられにくい場合があります。