RFPの作成方法が
分からない!
――システム部門Q&A 第12回 3/3ページ

木暮 仁
2004/8/11

  提案書の評価も難しい

 RFPの作成も難しいのですが、それを受けて提出された提案書を評価して適切なベンダを決定するのも難しいものです。開発するシステムや発注者の状況により評価する基準(目の付けどころ)は異なりますので、一概には決められません。ここでは一般論として説明します。これらも成熟度が低い発注者には困難なことが多いので、コンサルタントの協力が必要になります。

1.RFP要件の満足度が第一

- PR -
 RFPの要求をどれだけ実現できるのかが最大の評価基準です。それを正しくチェックするには、RFPが明確になっていなければなりません。見積もり金額が大きく違うようでしたら、当方では自動車を期待していたのに、自転車やジェット機を提案してきたのではないかと疑うべきです。RFPを検討し直して再依頼した方がよいかもしれません。

 RFP要件の中にも重要度があります。重要な要件が満たされていないのは問題ですが、ささいな事項ならば、ベンダ決定後に交渉してもよいし、場合によっては譲歩してもよいでしょう。提案を見てから重要度を討議すると、特定のベンダの肩を持つような発言になることもあります。RFP作成時点で設定しておくことにより公平性が保たれます。

 しかし、あまりにもRFPにこだわるのは不適切です。当方が気付かなかった工夫により異なるアプローチで解決したり、気付かなかった重要な事項に配慮したりした提案は、しゃくし定規に評価すると不利になってしまうこともあります。
 
2.見積もり金額だけにこだわるな

 素人にとって最も分かりやすいのはコストです。経営者に報告するのに「コストが最も安いから」というのは説明に便利です。常識的に考えて、同じことをするならば、それほど大きな差異はないはずです。非常に安価な見積もりの提案は、どこかに無理があるのですから、ベンダに説明してもらい、確認する必要があります。

3.要件以外の事項を見落とすな

 ベンダがこの分野に経験があるか、どのような担当者を就けるのか、システム品質保証をどうするのかというような、システム仕様以外の事項が重要です。ベンダ説明者の誠意とか人柄も考慮しましょう。さらに、そのベンダを利用した他社の評判も大きな評価基準になります。

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RFPの作成方法が分からない!

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そもそもRFPとは何か?
 適切なRFPが重要な理由
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 ところがRFPの作成は難しい
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 提案書の評価も難しい

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■要約
適切なRFPを作成することはIT戦略の明確化につながるが、これが非常に難しい。「実務レベルでも、何をすべきか分からない」「どのようなシステムにすればいいのか分からない」「どのように説明すればいいのか分からない」「どんな条件を提示するのか分からない」など、頭を抱える情報マネージャも多い。

適切なRFPの作成は、システムの納品期間を早め、開発トラブルを未然に防ぐというメリットがある。詳しくは、ITコーディネータ協会が公開している「RFP/SLA見本シリーズ」などを参照し、ITコーディネータなどコンサルタントの支援を仰ぎながら作成すると良いだろう。

また、RFPを受けてベンダが提出する提案書の評価も難しい。これについては、「RFP要件の満足度」「見積もり金額にこだわらない」「要件以外の事項を見落とすな」という3点に留意し、公平な目で判断しよう。

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profile
木暮 仁(こぐれ ひとし)
東京生まれ。東京工業大学卒業。コスモ石油、コスモコンピュータセンター、東京経営短期大学教授を経て、現在フリー。情報関連資格は技術士(情報工学)、中小企業診断士、ITコーディネータ、システム監査、ISMS審査員補など。経営と情報の関係につき、経営側・提供側・利用側からタテマエとホンネの双方からの検討に興味を持ち、執筆、講演、大学非常勤講師などをしている。著書は「教科書 情報と社会」「情報システム部門再入門」(ともに日科技連出版社)など多数。http://www.kogures.com/hitoshi/にて、大学での授業テキストや講演の内容などを公開している

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