
| 連載 | オフショア開発時代の「開発コーディネータ」(12) |
中国人は質問したがり、したがらない、
本当はどっち?
幸地 司
アイコーチ有限会社
2005/9/1
| - | オフショア開発の成功の秘訣は友達になること? |
中国人の質問の問題に関する読者からの声を、さらに紹介します。
-----Original Message-----
中国語にも「不恥下問」のような言葉があります。ほかの中国企業について、私はなんともいえませんが、私が勤めた3社では中国人同士なら、みんなちゃんと聞いているようでした。しかし、日本人から仕様とか説明を受けた場合、確かに不明でも聞かないことがよくあります。恥ずかしい部分もあるかもしれませんが、外国人(もしくは外部の人間)だから、という、気持ちの面でのなんらかの壁があるようです。特に普通の担当者の場合、分からなくても、後で中国側のリーダーに確認すればいいと思う人もいます。
-----Original Message-----
ここままでは、「何でもおくせず質問する中国人」に関する読者からのご意見を主に紹介しました。ここでは、大連に勤務するある中国人読者の声を紹介します。
-----Original Message-----
こんにちは、中国大連の○○○です。
面白い話ですので、自分もコメントしたくなりました。私は以前Q&A管理をしたことがあります。人件費が安いからオフショア開発をするので、質問があってもすぐには日本側に問い合わせることはありませんでした。まず、質問内容を中国リーダーに確認してもらいます。または過去の質問を確認して、どうしても分からない場合に限って日本側に質問していました。
質問をする際、必要ならこちらの提案も書いてもらいます。大連でしっかりしている会社なら、どこでもQ&A管理を徹底していると思います。日本側の回答が遅くなったり、意味不明だったりすると、こちらの担当者も質問したくなくなります。
-----Original Message-----
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これは中国人の知人から直接聞いた話なのですが、やはり中国人エンジニアの中にも「仕様が分からなくても、いちいち確認するのが面倒なので勝手に作り込み、後から日本側に確認してもらえばいい」と思う担当者が間違いなく存在するようです。また、先述の情報提供者は、「私の周りでは、“質問が多過ぎる”ことはあまりない」と述べています。
彼の意見を総括すると、日本との開発が未成熟な組織では、
- 十分に調査しないまま何でもすぐに質問する
- 日本人が理解できず、ささいなことでも聞かないと自信が持てない
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| 大連工場に根付いた日本のQC改善活動 |
-----Original Message-----
この数カ月間、ほそぼそとオフショア開発を進めておりますが、少なくとも当初からずっと参加していただいているリーダーの方とは、ほんの少しですが親睦が深まった気がしています。中国側の担当者はおおむねやる気に満ちており、最初のころ多かった「何でも質問してくる」や「何でもサンプルを要求する」といった状態から、「仮定を提示した質問」や「内容不備を指摘した質問」へと変化がみられるので、対等なパートナーになる日もそう遠くない将来だろう、という感じがしています。
-----Original Message-----
中国オフショア開発では、成果を出す前に十分な「交流」が欠かせません。最初が肝心なのです。交流を通して、無味乾燥な「目標値」を魂のこもった「約束」に昇華させることができるのです。中国人は友人との約束は守ることを覚えておきましょう。
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| ■要約 日本ではよく、「上司は部下に細かく指示しない方がよい」といわれる。しかし、中国人はどんなに細かい指示やチェックをしても、指示待ち人間にはならない傾向があるという。今回はこのような中国人独自の習慣や特徴について、読者の声をふんだんに紹介しながら対策を考える。 実際に「中国人に細かく指示出ししても、積極性が失われないか?」というアンケートを取ってみると、「そのとおり」と「その傾向はあると思う」といった回答が7割近くになった。このことから、中国人部下に対しては細かく指示出しすることが重要であることが分かる。また、中国人には「メンツを重んじ、質問することを恥じる」傾向があり、的確な指示がない場合には勝手に仕様を決めて完成させてしまい、さらに修正を極度に嫌う傾向がある。 一方で、“質問攻め”になるケースもあるので、日本企業は事前にきちんと仕様を決めておくことが一層重要だ。また、事前に中国人の部下と親睦を深めて中国人の信頼を得ることで、オフショア開発が非常にスムーズになることも忘れてはならない。 |
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オフショア開発時代の「開発コーディネータ」 バックナンバー
- 第1回 中国ソフトウェア業界の実力とオフショア開発の勘所
- 第2回 中国オフショア開発の成功と失敗の実態
- 第3回 なぜ、中国オフショア開発の見積もりは高いのか?
- 第4回 いいかげんにして! 日本企業─中国に嫌われる理由
- 第5回 続・いいかげんにして! 日本企業─理不尽な態度
- 第6回 中国オフショア開発における生産性と品質のバランス
- 第7回 中国オフショア開発の失敗を減らす組織的対策とは?
- 第8回 中国オフショア開発に向く仕事、向かない仕事
- 第9回 そんな指示じゃできません! 中国企業の叫び
- 第10回 ベトナムを徹底分析! 中国とどっちがいい?
- 第11回 本当は付き合い残業したくない〜中国に無言の圧力
- 第12回 中国人は質問したがり、したがらない、本当はどっち?
- 第13回 日本と中国の英語、現地ではこんな会話がされている
- 第14回 中国人ブリッジSEの意外な落とし穴
- 第15回 中国オフショア開発で日報を書かせる秘訣は?
- 最終回 中国人の日本型開発アプローチに対する本音は?
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