Database Watch 8月版 Page 1/2

Web 2.0を支えるデータベースはどれ?


加山恵美
2006/8/17

 長雨が続いたと思ったらいきなり猛暑に突入してしまいました。夏休みは思いっきり羽を伸ばして遊びますか。それともスキルアップの勉強に励みますか。

ORACLE MASTER Platinum試験がOracle 10g対応

 エンジニアの認定資格で知名度の高いものの1つにORACLE MASTERがあります。ではそのORACLE MASTER資格保有者がいまどのくらいいるかご存じですか。実は全世界で30万人、日本国内で15万人です。その数の多さも驚きですが、資格保有者のうち半分を日本が占めていることも驚きです。国別で考えると日本は世界で最も多くORACLE MASTER保有者を抱える国ということになります。

 この占有率は上位の資格でもほぼ同じです。最近の調査によると、ORACLE MASTERの最高峰となるPlatinum認定取得者は世界でおよそ400人、うち190人が日本から出ているそうです。Platinum認定取得者のみ加入できるという「ORACLE MASTER Platinumクラブ」に190人もいると、中はにぎわっていそうな気もしますね。

 Platinum認定取得者となると、全資格保有者のトップ1%という希少な存在です。そのため試験もかなりハイレベルで難関です。Gold試験まではペーパー試験ですが、Platinum試験では2日間もかけて最初から最後までみっちり実技試験です。試験では予告なくトラブルが発生することもあるそうで、とても過酷な試練だそうです。

 そのPlatinum試験は2003年12月から実施されていますが、これまではOracle9i対応版のみでした。そのため、先に述べたPlatinum認定取得者数もOracle9i対応版の取得者数です。しかしついにOracle 10gに対応したPlatinum試験も7月27日から開始となりました。Oracle 10gのPlatinum認定取得者数が公表されるのももうすぐです。Oracle 10gの最高峰を真っ先に制覇するのは誰になるでしょうか。

 オラクル技術者を育成するOracle Universityでは8月1日から新しい試みが始まりました。「100% Student Satisfaction Program」です。これはOracle Universityの所定のコースにおいて正当な理由で受講者が満足できなかった場合、無料で同じコースを再受講できるというものです。「満足できなければ、もう一度どうぞ」ということですね。

春期情報処理技術者試験の珍現象

 情報処理技術者試験は秋期試験が近づいてきました。受験予定者は、いよいよこれからが試験対策の本番です。ところで春期試験で実施されたテクニカルエンジニア(データベース)試験はどうだったのでしょうか。

 情報処理推進機構が公表した統計情報によると、2006年春期試験は約29万人の出願があり、3万2000人余りの合格者が生まれました。そのうちテクニカルエンジニア(データベース)試験はというと、出願者が約1万8000人(受験者数約1万人)、合格者が1000人余りで合格率はほぼ1割。難関でしたね。

 昨年と比較すると面白いことが分かります。2005年のテクニカルエンジニア(データベース)試験は出願者が約2万3000人で合格者が956人、合格率は7.6%でした。2006年は2005年と比べて出願者は2割も減っているのですが合格率が上昇しており、合格者の実数も増えています。

 これは2006年春期試験に固有の要因が作用したと考えられます。それは新設されたテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験の影響です。この新試験には約3万人が出願しました。しかし情報処理技術者試験全体の出願者数は例年とほぼ同じで、むしろ微減なのです。

 内訳を見ると、新試験以外のテクニカルエンジニア試験とソフトウェア開発試験において出願者は2〜4割ほど減少しています。全体の出願者数がほぼ同じですから、おそらく新試験の出願者はほかの試験から流入してきたと考えられます。

 テクニカルエンジニア(データベース)試験出願者も約2割が新試験へ流出したと考えられます。しかし新試験へターゲットを変えなかった人は確実にテクニカルエンジニア(データベース)試験を狙う、合格圏に近い人だったのでしょう。そのため出願者は減ったが合格者はほぼ同じで微増、面白い現象です。来年はどうなることでしょう。

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連載 Database Watch 8月版
Web 2.0を支えるデータベースはどれ?
Page 1
・ORACLE MASTER Platinum試験がOracle 10g対応
・春期情報処理技術者試験の珍現象
  Page 2
・仕事帰りにDB2勉強会
・Microsoft TECH・ED 2006は8月29日から
・PostgreSQLは10周年
・Web 2.0を支えるデータベースはMySQL
・Firebirdの定期セミナーはユーティリティ
・セキュリティ向けツールも次々登場


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