.NET TIPS 3つ以上の文字列要素をファイル・パスとして結合するには?[4以降、C#、VB]デジタルアドバンテージ 一色 政彦2010/07/15 |
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.NET Frameworkでは、2つの文字列要素を結合して、1つのファイル・パスを作成するためのメソッドとして、Pathクラス(System.IO名前空間)の静的メソッドCombineが用意されている。
このPath.Combineメソッドを使うと、例えば、
C:\ParentDirectory
と
ChildDirectory\FileName.txt
を連結させて、次のような1つのファイル・パスを作成することができる。
C:\ParentDirectory\ChildDirectory\FileName.txt
なお、このファイル・パス作成例では「ParentDirectory」と「ChildDirectory」の間に「\」という文字が新たに追加されており、単純な文字列連結ではないことが分かる。
.NET Framework 4では、このPath.Combineメソッドが強化された。具体的には、従来は2つの文字列要素を結合するメソッドしか用意されていなかったが、.NET Framework 4では3つ以上の文字列要素を結合できるオーバーロード・メソッド(=パラメータが異なるメソッド)が3つ追加されている。具体的には、次の3つのメソッドだ(カッコ内はパラメータのデータ型)。
Path.Combine メソッド (String, String, String)
Path.Combine メソッド (String, String, String, String)
Path.Combine メソッド (String[])
これにより、例えば、
C:\
ParentDirectory
ChildDirectory
FileName.txt
という4つの文字列要素を結合させたい場合、従来は、
Path.Combine("C:\", Path.Combine("ParentDirectory", Path.Combine("ChildDirectory", "FileName.txt")))
というように(VBのコード例)、Path.Combineメソッドを何度も重ねて呼び出す必要があった。これが.NET Framework 4では、
Path.Combine("C:\", "ParentDirectory", "ChildDirectory", "FileName.txt")
のように、よりシンプルに記述できるようになっている。
次のサンプル・コードは、4つのパラメータを持つバージョンのPath.Combineメソッドを利用したコンソール・アプリケーションのコード例だ。
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4つの文字列要素を結合してファイル・パスを作成するサンプル・コード |
5つ以上の文字列要素を結合させたい場合は、それらの文字列要素を文字列配列にまとめて、それをパラメータに渡せばよい(つまり「Path.Combine メソッド (String[])」を利用すればよい)。
カテゴリ:クラス・ライブラリ 処理対象:文字列 |
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