.NET TIPS VS.NETでコードを効率よくコピー&ペーストするには?デジタルアドバンテージ2004/05/21 |
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Visual Studio .NET(以降、VS.NET)のIDEで編集を行う際、同じようなコードを複数個所に記述する場合がある。そのような場合には、コードのコピー&ペースト(貼り付け)を行うのが一般的であるが、本稿では、そのようなときに使えるコピー&ペーストのテクニックを紹介する。
VS.NETのエディタでのコピー&ペーストは、次の3つの作業に分解できる。
- テキストを範囲選択する
- コピーを行う
- ペーストを行う
本稿では、これらの作業のうち、
- 「1. テキストを範囲選択する」で使える「ブロック選択」
- 「3. ペーストを行う」で使える「クリップボード・リング」
という2つのテクニックについて紹介する。
ブロック選択
通常テキストを選択するときには、キーボード操作なら[Shift]キーを押しながらカーソルを移動し、マウス操作なら左ボタンを押しながらドラッグする。しかし、これだとうまく範囲選択できない場合がある。
例えば次の画面例では、「Console.WriteLine(」と「);」の間だけを、3行まとめて範囲選択したいが、「Console.WriteLine(」や「);」というコードまで範囲選択されてしまい、うまく範囲選択できない。
通常の範囲選択 |
「Console.WriteLine(」と「);」の間だけを、3行まとめて範囲選択したいのだが、「Console.WriteLine(」や「);」というコードまで範囲選択されてしまい、うまく範囲選択できない。 |
このような場合、次の画面例のようにブロック選択を使うと、その部分だけを素早く範囲選択できる。
ブロック選択機能を使った範囲選択 |
「Console.WriteLine(」と「);」の間だけを、3行まとめて範囲選択している。 |
このブロック選択を行うのは簡単だ。キーボードで[Alt]キーを押しながら、マウスで左ボタンを押しながらドラッグするだけである。
ちなみに、ブロック選択したものをコピーすれば、ペーストするときもブロックごとコピーされるので便利だ。
例えば、先ほどブロック選択したコードをコピーしておき、次の画面例のように1行目の「MessageBox.Show(」というコードの直後にカーソルを置いてペーストを実行すると、2行目と3行目のコードでも、1行目のカーソル位置と同じ列(横の位置)に挿入ペーストされる。
ペーストを行う前のコード |
ブロック選択したコードをペーストした後のコード |
1行目の「MessageBox.Show(」というコードの直後にカーソルを置いてペーストを実行すると、2行目と3行目のコードでも、1行目のカーソル位置と同じ列(横の位置)に挿入ペーストされる。 |
クリップボード・リング
クリップボード・リングは、VS.NETのコード・エディタに備わっている(クリップボードへの)コピー履歴を管理する機能だ。この機能は、[ツールボックス]ウィンドウの[クリップボード リング]タブで利用できる。 この[ツールボックス]ウィンドウにある項目を、マウスでコード・エディタ上へドラッグ&ドロップすればクリップボード・リング内にあるテキストを再利用できるのだが、キーボードでコーディングしている最中に、わざわざマウスを握るのは面倒だ。 そのような場合には、VS.NETのコード・エディタ上でショートカット・キー[Ctrl]+[Shift]+[V]キーを押せばよい。また、[Ctrl]+[Shift]キーを押したまま、[V]キーを何度も押すと、その押したごとにペーストするテキストが切り替わって、クリップボード・リング内にあるテキストを選択できる。 |
クリップボード・リング機能によるペースト |
VS.NETのエディタ上で[Ctrl]+[Shift]キーを押したまま、[V]キーを何度も押すと、その押したごとにペーストするテキストが切り替わって、クリップボード・リング内にあるテキストを選択できる。 |
なお、通常のペーストのショートカット・キーが[Ctrl]+[V]キーなので、クリップボード・リングによるペーストのショートカット・キーの[Ctrl]+[Shift]+[V]キーはこれに関連付けて覚えるとよい。
カテゴリ:Visual Studio .NET 処理対象:IDE |
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