.NET TIPS

VS.NETで#Regionにより隠されたコードを検索するには?

デジタルアドバンテージ 一色 政彦
2005/06/03

 「TIPS:VS.NETでソース・コードを見やすくするには?」で説明されているように、Visual Studio .NET(以降、VS.NET)に搭載れているC#やVisual Basic .NET(以降、VB.NET)のエディタでは、次のようなregionディレクティブ(VB.NETではRegionディレクティブ)で囲まれた部分は、基本的に折りたたまれて隠される(アウトライン機能)。

#region <説明を書く>
 ……(隠す領域)……
#endregion
#Region "<説明を書く>"
 ……(隠す領域)……
#End Region
VS.NETのアウトライン機能(上:C#、下:VB.NET)
VS.NETのエディタでは、regionディレクティブ(VB.NETではRegionディレクティブ)を利用すると、見る必要のない部分を折りたたんで隠すことができる。

 VS.NETで編集中のソース・ファイル内をキーワード検索する場合、このようにしてコードを隠していると、正しく検索できないことがある(なおキーワード検索の方法については、「VS.NETで効率よくキーワード検索を行うには?」の「基本的なキーワード検索」を参照してほしい)。というのは、VS.NETのIDEの設定によっては、アウトライン機能(=「#Region」やクラス、メソッドなどの折りたたみ機能)で隠されたコードは検索対象とはならないため、検索漏れが生じてしまう可能性があるからだ。

 そこで本稿では、キーワード検索を行う際に、アウトライン機能により隠されたコードも正しく検索対象に含めるための方法を紹介する。

アウトライン機能により隠された部分も含めてキーワード検索するには?

 隠されたコード部分も含めて正しく検索を行うには、VS.NETの[検索]ダイアログ・ボックスで、[非表示のテキストを検索]チェック・ボックスにチェックを入れたうえでキーワード検索を行えばよい。

アウトライン機能で隠されたコードを含めたキーワード検索
[検索]ダイアログ・ボックスを表示するには、VS.NETのIDEで、ショートカット・キーの[Ctrl]+[F]を押すか、メニュー・バーの[表示]―[検索と置換]―[検索]を実行する。なお、1度検索した後で、続けて次を検索する場合は[F3]キーを押せばよい。逆にその位置より前を検索する場合には[Shift]+[F3]キーを押せばよい。
  [非表示のテキストを検索]チェック・ボックスにチェックを入れると、アウトライン機能により隠された部分も検索対象となる。
  [検索する文字列]のテキストボックスには、検索するキーワードを入力する。
  [次を検索]ボタンをクリックすると、キーワード検索が実行される。@をセットしておくことで、アウトライン機能で隠されていた「#region Windows フォーム デザイナで生成されたコード」〜「#endregion」の中のコードも正しく検索される。この例では、正しく「SuspendLayout」というキーワードが検索されている(この画面では確認できないが、検索前は「#region」の領域は折りたたまれて隠されていた。検索実行後、その検索にヒットしたため、隠されていた領域が自動的に展開された)。

 [非表示のテキストを検索]オプションの設定は、VS.NETのIDEにより保存されるので、検索のたびに指定する必要はない。End of Article

カテゴリ:Visual Studio .NET 処理対象:IDE
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