.NET TIPS

[ASP.NET AJAX]EditorコントロールでWebページにWYSIWYGなテキストエリアを設置するには?[3.5、C#、VB]

山田 祥寛
2009/06/25

 Editorコントロールは、ASP.NET AJAX Control Toolkit(以降、Control Toolkit)で提供されるコントロールの1つで、汎用的な入力インターフェイスを提供する。

 Editorコントロールを利用することで、文字列を修飾したり、リンクや個条書きリストを含んだりする、リッチなテキスト・コンテンツをブラウザ上から簡単に編集できるようになる。

Editorコントロールを利用したWebフォームの例
Editorコントロールを利用することで、文字列を修飾したり、ハイパーリンクや個条書きリストなどを含んだりするリッチなコンテンツをブラウザ上から編集できる。

 こうしてみると、EditorコントロールはFreeTextBoxコントロールに似ていると思われる方もいるかもしれない(FreeTextBoxコントロールについては、「TIPS:[ASP.NET]FreeTextBoxコントロールでリッチな入力ボックスを作成するには?」)を参照)。

 然り。Editorコントロールは、FreeTextBoxコントロールによく似たコントロールである。機能的にはFreeTextBoxコントロールの方が多岐にわたっているが、Editorコントロールも最低限の機能は備えているし、そもそもControl Toolkitの中に同梱されているというのは大きなアドバンテージといえるだろう(Control Toolkitをインストールすれば、そのまま使える)。適宜、自分の必要な機能と照らし合わせながら、いずれを利用するかを決めればよい。

 それではさっそく、具体的な利用の手順を見ていくことにしよう。なお、本サンプル・プログラムを動作させるに当たっては、「TIPS:[ASP.NET AJAX]ASP.NET AJAX Control Toolkitを利用するには?」で紹介した手順に従って、Control Toolkitを利用可能な状態にしておく必要がある。

[注意]Editorコントロールの対応バージョン

Editorコントロールは、2009年5月付でリリースされたVersion 3.0.30512で新たに追加されたサーバ・コントロールだ。古いバージョンのControl Toolkitを使用している場合には、必ず3.0.30512以上のバージョンに置き換える必要がある。

1. 新規のWebフォームを作成する

 新規のWebフォーム(HTMLEditor.aspx)を作成したら、フォーム・デザイナから以下の画面の要領でサーバ・コントロールを配置する。また、それぞれのコントロールに対しては、以下の表の内容でプロパティ値を設定しておこう。

HTMLEditor.aspxのフォーム・レイアウト
以下のコントロールを配置。
  ScriptManagerコントロール(IDは「manager」)。
  Editorコントロール(IDは「txtColor」)。
  Buttonコントロール(IDは「btnSend」)。
  Labelコントロール(IDは「lblResult」)。

コントロール(ID) プロパティ 設定値
ScriptManager(manager)
Editor(hedit)
Button(btnSend) Text 送信
Label(lblResult) Text △(ブランク)
HTMLEditor.aspxへ配置したコントロールのプロパティ設定

2. ボタン・クリック時の処理内容を追加する

 ここでは、[送信]ボタンをクリックしたタイミングで、ページ下部のラベル(Labelコントロール「lblResult」)に編集内容を表示するようにしてみよう。これには、以下のコードを記述するだけだ。

protected void btnSend_Click(Object sender, EventArgs e) {
  lblResult.Text = hedit.Content;
}
Protected Sub btnSend_Click(ByVal sender As Object, ByVal e As System.EventArgs)
  lblResult.Text = hedit.Content
End Sub
Editorコントロールでの編集内容をラベルに反映させるコード(HTMLEditor.aspx)(上:C#、下:VB)

 Editorコントロールでの編集内容を取得するには、Contentプロパティを参照するだけだ。

 ちなみに、FreeTextBoxコントロールを使ったことがある方は、ここで@PageディレクティブのValidateRequest属性をfalseに設定しなくてもよいのかと疑問に思われるかもしれない(この詳細は、「TIPS:[ASP.NET]FreeTextBoxコントロールでリッチな入力ボックスを作成するには?」)の解説2.-(3)を参照されたい)。しかし、Editorコントロールでは、このような操作は不要である。Editorコントロールでは、内部的に入力文字列をエスケープ処理したものをサーバに送信しているため、ValidateRequest属性による検証処理には抵触しないのだ。

 以上を理解したら、サンプル・アプリケーションを起動してみよう。エディタから適当なコンテンツを入力し、[送信]ボタンをクリックすると、ページ下部に入力した内容がそのまま出力されていれば成功だ。

●Editorコントロールのそのほかのプロパティ

 上の例では、Editorコントロールをそのまま使ってみたが、Editorコントロールには、その挙動を制御するためのさまざまなプロパティが用意されている。以下に、主なプロパティを紹介しておこう。

プロパティ 設定値 説明
基本 ActiveMode デフォルトの編集モード(Design|Html|Preview)
Content デフォルトのコンテンツ
挙動 AutoFocus 編集時に自動的にエディタにフォーカスするか
InitialCleanUp ロード時にコンテンツに含まれるタグをクリアするか
NoScript 入力値に含まれるJavaScriptのコードを削除するか
NoUnicode 入力値に含まれるUnicode文字を「&#xxxxxx」の形式に変換するか
SuppressTabInDesignMode デザイン・モードで入力されたタブ文字を無視するか
外観 CssClass エディタの外観を決めるスタイルシートのクラス名(詳細は以下の項目で設定)
DesignPanelCssPath デザイン・モードの外観を決めるスタイルシートのパス
HtmlPanelCssClass HTMLモードの外観を決めるスタイルシートのクラス名
DocumentCssPath デザイン/プレビュー・モードでのコンテンツに適用するスタイルシートのパス
Height エディタ本体の高さ
そのほか OnClientActiveModeChanged モード変更時に実行するクライアント側の関数
OnClientBeforeActiveModeChanged モード変更前に実行するクライアント側の関数
Editorコントロールの主なプロパティ

 Editorコントロールの外観を制御するCssClassプロパティについて、補足しておく。Editorコントロールではスタイルシートを用意することで、エディタ各部位のスタイルをカスタマイズできる。

 例えば、以下はCssClassプロパティに「MyEditor」と指定した場合のスタイルの定義例である。

.MyEdit .ajax__htmleditor_editor_toptoolbar
{
  background-color:#FF0000; padding: 0px 0px 2px 2px;
}
CssClassプロパティに「MyEditor」と指定した場合のスタイルの定義例

 これによって、上部ツールバーのスタイルを定義できる。このほかにも、Editorコントロールではカスタマイズ可能なCSSクラスを標準で公開している。以下にまとめておこう。

クラス名 適用個所
.ajax__htmleditor_editor_container
子クラス
.ajax__htmleditor_editor_toptoolbar
.ajax__htmleditor_editor_editpanel
.ajax__htmleditor_editor_bottomtoolbar
Editor全体を囲む<table>タグ
.ajax__htmleditor_editor_toptoolbar
子クラス
.ajax__htmleditor_toolbar_button
.ajax__htmleditor_toolbar_button_hover
上部ツールバーのボタンを囲むコンテナ
.ajax__htmleditor_editor_editpanel 編集パネルを囲むコンテナ
.ajax__htmleditor_editor_bottomtoolbar
子クラス
.ajax__htmleditor_toolbar_button
.ajax__htmleditor_toolbar_button_hover
下部ツールバーのボタンを囲むコンテナ
.ajax__htmleditor_toolbar_button ツールバーのボタン
.ajax__htmleditor_toolbar_button_hover ツールバーのボタン(マウスホバー時)
div.ajax__htmleditor_toolbar_button label ツールバーのボタンのラベル(FontやSizeなどの<label>タグ)
div.ajax__htmleditor_toolbar_button select ツールバーの選択ボックス
div.ajax__htmleditor_toolbar_button select option ツールバーの選択ボックス(オプション)
Editorコントロールに適用できるCSSクラス

 なお、デフォルトのスタイルをカスタマイズするには、Control Toolkitのパッケージに含まれる「AjaxControlToolkit/HTMLEditor/Editor.css」から「/* default theme */」以降のコードをコピー&ペーストし、その中のクラス名を、元ある「.ajax__htmleditor_editor_default」から自分の決めた名前に置き換えたうえで、必要なスタイルのみを変更すると簡単である。End of Article

利用可能バージョン:.NET Framework 3.5
カテゴリ:Webフォーム 処理対象:ASP.NET AJAX
使用ライブラリ:ScriptManagerコントロール
使用ライブラリ:Editorコントロール
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このリストは、(株)デジタルアドバンテージが開発した
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