Insider's Eye

Visual Studio .NETがついに正式リリース


デジタルアドバンテージ
2002/02/15

 2年近くにわたるベータ・テストを終えて、ついにVisual Studio .NETおよび.NET Frameworkが正式リリースされた(ニュース・リリース[英文])。これは2002年2月13日から米国サンフランシスコで開催されているVisual Studio .NETの発表イベント「VSLive2002!」においてビル・ゲイツ(Bill Gates)氏により正式に発表された(ラウンチ・イベントにおけるビル・ゲイツ氏のスピーチ全文[英文])。

Visual Studio .NET Enterprise Architect MSDN Deluxe Editionのパッケージ

 Visual Studio .NETは、Microsoftの主力開発ツール「Visual Studio 6.0」の新しいバージョンだ。Visual Studioは、いまやWindows向けアプリケーションの開発ツールとして、業界標準ともいえるものであり、そのメジャー・バージョンアップである「Visual Studio .NET」の正式リリースは待ち望まれていた。ただし「Visual Studio .NETと.NET FrameworkはかつてMicrosoftがリリースした中でもっとも重要な製品である」とゲイツ氏が述べているように、.NETアプリケーションをメインの開発対象としている点で、これまでのVisual Studioとは大きく異なっている。.NET Frameworkは、その.NETアプリケーションの実行基盤となるものだ。これら2つの製品により、開発者は次世代の分散アプリケーションの柱になるとされているXML Webサービスを容易に開発し、実行環境を構築することが可能になる。当初よりXMLを全面的に採用し、XML Webサービスの開発/実行を念頭において新しく開発されてきたので、当然といえば当然なのだが、ほかのベンダが同じレベルの環境を簡単に提供できないことは、これまでのベータ版からも容易に想像ができる。

 開発言語としてはC++とVisual Basicの新バージョンに加え、新しいオブジェクト指向言語「Visual C# .NET」が備わっているが、これ以外にも20を越えるプログラミング言語がサポートされており、こられはVisual Studio .NETのIDE(統合開発環境)上で利用可能で、かつどの言語においても.NET Frameworkにより提供される単一のライブラリを利用できるという特徴を持っている。

 Visual Studio .NETには3つのエディションが用意されており、今回の発表イベントでは、以下のように推定小売価格が発表された。

  • Visual Studio .NET Enterprise Architect 2499ドル
  • Visual Studio .NET Enterprise Developer 1799ドル
  • Visual Studio .NET Professional 1079ドル

 また、「Visual Basic .NET」「Visual C++ .NET」「Visual C# .NET」のStandard版は、希望小売価格がいずれも109ドルとなっている。

 ゲイツ氏のスピーチでは、.NET Frameworkに対応した2つのベンダによる製品もアナウンスされた。1つは.NET FrameworkをターゲットとしたBorland社のDelphiとC++ Builderである(これに関するニュース・リリース[英文])。DelphiはVisual Basicと並んで日本でも人気の高いビジュアル開発ツールである。製品のリリースは、2002年第2四半期中に行われるという。もう1つは、すでに2002年2月11日に発表が行われた、ASP .NETをターゲットに加えたMacromediaのWebアプリケーション開発ツールである「Dreamweaver UltraDev」である(これに関するニュース・リリース[英文])。Dreamweaverは、ホームページの作成ツールとして日本でも定評がある。

 日本での発表イベントは2002年3月8日に開催予定の「.NET Day 2002」になるとされているが、これに先駆けて2月14日付けで、Visual Studio .NET製品のラインナップと発売日が公開された(ニュース・リリース)。これによると以下の3つの製品は2002年3月22日の発売になるようだ。

  • Visual Studio .NET Enterprise Architect version 2002 35万円
  • Visual Studio .NET Enterprise Developer version 2002 22万8000円
  • Visual Studio .NET Professional version 2002 14万8000円

 なお各バージョンには、「MSDNユニバーサル・サブスクリプション」の権利などが含まれた「MSDN Deluxe Edition」が提供される。また、Visual Studioファミリ製品をすでに持っている場合には優待パッケージが用意されるようだ。

 加えて、以下の4つの製品は2002年4月19日の発売となっている。

  • Visual Studio .NET Academic 2万4800円
  • Visual Basic .NET Standard 1万2800円
  • Visual C# .NET Standard 1万2800円
  • Visual C++ .NET Standard 1万2800円

 「Visual Studio .NET Academic」は学習用ツールが同梱された教職員・学生向けの製品である。詳細な製品別の機能一覧はこちらの製品別機能一覧表にまとめられているので参照していただきたい。

 なお、MSDN会員であればMSDN Subscriber Downloads(ログインが必要)からVisual Studio .NET(現在英語版のみ)のダウンロードが可能となっている。

 また、.NET Frameworkとコンパイラなどのツール、サンプル・プログラム、ドキュメントなどを含んだ.NET Framework Software Development Kit(SDK)は無償で誰でもMSDNよりダウンロードできる。こちらも現時点では英語版のみであるが、近日中に日本語版が公開される予定のようだ。.NET Framework SDKはテキスト・エディタとコマンド・ライン・ツールでの開発となるが、XML Webサービス、ASP .NETによるWebアプリケーション、Windowsアプリケーションなど、基本的にVisual Studio .NETと同じものを開発し、実行することができる。とりあえず.NETアプリケーションを試してみるには最適の開発キットといえる。

 今回のVisual Studio .NETならびに.NET Frameworkの正式リリースにより、Webサービスの開発が本格的に開始されることになるだろう。Visual Studio .NETの製品版については、あらためて記事で紹介する予定だ。End of Article 

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