―Javaプログラミングの前提知識―

@ITハイブックス編
2003/2/27
Javaプログラミング
ワンポイントレクチャーについて

   配列の宣言(2)  ― 2次元配列 ―

   ワンポイントQuestion

 次のプログラムを実行したときの結果として正しいものはどれですか? (単一選択)

class MultiArray {
  public static void main(String args[]){
    String dim[][] = {{"abc","def"},{"ghi","jkl"},{"mno","pqr"}};
    System.out.println(dim[1][1] + dim[2][1]);
  }
}


A abcghi
B defjkl
C jklpqr
D 実行時に配列エラーとなる。
E コンパイルエラーとなる。


   配列の宣言方法

 Java言語では「配列の配列」をつくることで、多次元配列をつくることができます。多次元配列も通常の配列(1次元配列)と同様に、「(1)配列を宣言」、「(2)配列の領域確保」の手順は同じですが、記述方法が異なります。

(1) 配列を宣言

データ型名 配列名[][]; または データ型名[][] 配列名;

例) int num[][]; または int[][] num;

(2) 配列の領域確保

配列名 = new データ型名[要素数1][要素数2];

例) num = new int[3][4];

 また、1次元配列と同様に値を代入する場合は添字を指定して値を代入します。

例) num[1][2]= 10;

 例えば、int型で2行3列の2次元配列を作成し、適当な値を代入するには以下のようになります。

 
int num[][];
num = new int[2][3];
num[0][0] = 5;
num[0][1] = 7;
num[0][2] = 4;
num[1][0] = 9;
num[1][1] = 6;
num[1][2] = 8;

2次元配列の様子

 本設問では、プログラムの3行目でString型3行2列となる配列dimを宣言して、初期値設定をしています。その様子は下図のようになります。

配列dimの様子

 作成される配列は上図のようになり、4行目で出力される結果がわかります。

POINT

●1次元配列と同様に、「宣言と領域確保」と「宣言と領域確保と値の代入」を同時におこなうこともできます。本設問で登場したコードは「宣言と領域確保と値の代入」に相当します。
●Java言語では、「配列の配列」をつくることで多次元配列を実現しますが、各配列の要素数を同じにする必要はありません。領域を確保する際に行数のみを指定して、要素数を流動的にすることもできます。

例)

いびつな配列
String dim[][] = new String[3][];
dim[0] = new String[5];
dim[1] = new String[3];
dim[2] = new String[8];

その様子は下図を参照してください。

いびつな配列

   ワンポイントQuestionの解答

正解 C

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本記事は@ITハイブックスシリーズ「Java2ラーニングブック −310-035 編−」(技術評論社)から、一部の内容を編集し転載したものです。本書の詳細は「@ITハイブックス」サイトでご覧いただけます。

 

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