
ユカイ、ツーカイ、カイハツ環境!(9)
Googlerも使っているIntelliJ IDEAのOSS版を試す
岡本 隆史
2009/11/6
Eclipse、NetBeansに続く、第3のJava用OSS IDE?
| 今回の主な内容 ・Eclipse、NetBeansに続く、 第3のJava用OSS IDE? ・IntelliJ IDEAの7つの特徴 ・コラム 「ここが大変だよIntelliJ IDEA の日本語環境での利用」 ・不足の機能もあるけど、残りは 有償版に頼るしかない? ・広がるオープンソースIDEの和に期待 |
Eclipse、NetBeansに並ぶJavaの統合開発環境(IDE)である「IntelliJ IDEA」のオープンソース化が2009年10月15日に発表されました(参考:高機能IDEのIntelliJ IDEAがOSS版提供へ)。
IntelliJ IDEAは、デフォルトでSubversionやGit、Mavenをサポートし、コードチェッカーを同梱するなどの点でEclipseより優れています。今回は、IntelliJ IDEA 9のオープンソース版であるCommunity Editionを紹介します。
■ 「IntelliJ IDEA」って何?
IntelliJ IDEAは、チェコのJetBrains社により開発されるJavaの統合開発環境です。IntelliJ IDEAはメッセージの日本語化がされていないため、日本ではマイナーな統合開発環境ですが、米では、グーグルの社員など、コアな開発者の間で愛用されています(参考:Google Labsさん、Ajaxライブラリ標準化はありますか?)。
このIntelliJ IDEAが2009年10月15日にオープンソース化が発表されました。これを機に、バージョン9からオープンソースのコードをベースに提供されるCommunity Editionと、Community Editionに付加機能を加えた有償のUltimate Editionのエディションを提供されます。
![]() |
| 図1 IIntelliJ IDEA 9 Community Editionの使用例(コードインスペクション機能) |
■ ゆる〜いライセンス
IntelliJ IDEAはApache Software Licenceで提供されます。EclipseのEPL(Eclipse Public License)やNetBeansのCDCL(Common Development and Distribution License)に比べ、制限が緩いライセンスであり、コードに改良を加えてプロダクトを開発した場合、変更したコードを公開する必要はありません。
EclipseやNetBeansはツールに追加するプラグインのコードを公開する必要はありませんが、本体に変更を加えた部分はその部分を公開する必要があります。一方で、IntelliJ IDEAは本体の変更さえも公開する必要はありません。ベンダがコードをフォークして独自の付加価値を加えたプロダクトを提供しやすくなります。
IntelliJ IDEAの7つの特徴
■ 【1】ローカルヒストリー
IntelliJ IDEAは、ファイルを保存したタイミングですべての履歴を保持しています。これにより、SubversionやGitといった、バージョン管理ソフトを利用しなくても、誤った編集を任意のバージョンに戻せます。Eclipseでも、削除したファイルの復元はできますが、Eclipseの機能と比べると非常に強力です。
■ 【2】標準でSubversionやGitをサポート
IntelliJ IDEAは、標準でSubversionとGitをサポートしています。EclipseでもプラグインによりSubversionやGitのサポートを追加できますが、プラグインのインストールの手間なく最初からCVS以外のバージョン管理システムを利用できるのは、便利です。
![]() |
| 図2 Gitのメニュー |
なお、オープンソース化されたIntelliJ IDEA自身はGitのリポジトリ上で開発されています。詳細は「Check Out & Build Community Edition」をご覧ください。
■ 【3】Mavenに対応
Intellij IDEAは、標準でMavenに対応しています。Mavenによるビルドや、POMファイルの誤りなどを検出する機能があります。ただし、Eclipseのプラグインにあるようなリポジトリ内のライブラリやプラグインを検索する機能はありません。
![]() |
| 図3 MavenのPOMファイルの編集 |
次ページでは、引き続き残りの4つの特徴を紹介し、日本語環境での利用のコツを解説します。
1-2 |
| Index | ||||||
|
||||||
ユカイ、ツーカイ、カイハツ環境! バックナンバー 連載インデックスへ»
- 第1回 Trac Lightningで始めるチケット式開発「電撃」入門
- 第2回 SubversionとTracでファイル管理の“迷宮”から脱出
- 第3回 分散バージョン管理Git/Mercurial/Bazaar徹底比較
- 第4回 Aptanaなら開発環境とクラウドの連携が超お手軽!
- 第5回 App Engine/AptanaなどJavaクラウド4つを徹底比較
- 第6回 Eclipse 3.5 Galileoの「実に面白い」新機能とは
- 第7回 ブラウザを選ばずWebテストを自動化するSelenium
- 第8回 JUnit/FindBugs/PMDなどを総観できるQALab/Limy
- 第9回 Googlerも使っているIntelliJ IDEAのOSS版を試す
- 第10回 Webのバグを燃やしまくるFirebugと、そのアドオン7選
- 第11回 DB設計の神ツール「ERMaster」なら、ここまでできる
- 第12回 AWS ToolkitでTomcatクラスタをEC2上に楽々構築
- 第13回 究極の問題解析ツール、逆コンパイラJD-Eclipseとは
- 第14回 AzureのストレージをJavaで扱えるWindowsAzure4j
- 第15回 Java EE 6/Tomcat 7/Gitに対応したEclipse 3.6
- 第16回 単体テストを“神速”化するQuick JUnitとMockito
- 第17回 コード探知機「Sonar」でプロジェクトの深海を探れ!
- 第18回 Team Foundation ServerでJava開発は大丈夫か?
- 第19回 Review Boardならコードレビューを効率良くできる!
- 第20回 Bazaarでござ〜る。猿でもできる分散バージョン管理
- 第21回 「Hudson」改め「Jenkins」で始めるCI入門
- 第22回 Ant使いでもMavenのライブラリ管理ができるIvyとは
- 第23回 AWSの自由自在なPaaS「Elastic Beanstalk」とは
- 第24回 Eclipse 3.7 Indigo公開、e4、Orion、そしてクラウドへ
- 第25回 Java開発者が知らないと損するPaaSクラウド8選
- 第26回 Git管理の神ツール「Gitolite」なら、ここまでできる!
| Java Solution全記事一覧 |
TechTargetジャパン
- EclipseでScalaプログラミングを始めるための基礎 (2012/2/10)
概要や5つの特徴を紹介し、開発環境を構築して対話型実行環境「REPL」やEclipse上でHello Worldを実行します - 並列分散処理の常識をHadoopファミリから学ぶ (2012/2/8)
並列分散処理の課題やHadoopの長所/短所、そして短所を補うHadoop関連プロジェクトの構成や概要などを簡単に紹介 - WebLogicサーバ最新版「12c」の気になる4つの特徴 (2012/1/31)
久々にメジャーアップグレードしたJavaアプリケーションサーバについて、製品担当者に軽量インストーラなどの特徴を聞いた - GitHubをもっとソーシャルに使いこなすための7つ道具 (2012/1/23)
ソースコードホスティングのGitHub周辺で便利な新サービスが続々登場しているので、まとめて紹介しよう。特に連動クラウド「fluxflex」が注目だ
|
|
キャリアアップ
スポンサーからのお知らせ
- - PR -
イベントカレンダー
- - PR -




