CoolなEclipseプラグイン(特別編)

徹底解剖!! Eclipse3.3 Europaの“新世界”


NTTデータ
基盤システム事業本部 岡本隆史
2007/7/4


コラム Europaの日本語化

 Eclipse本体のメッセージはデフォルトでは英語のメッセージしか提供されていません。日本語を表示するためには言語パックが必要となりますが、執筆時現在、Europa用の言語パックはまだ提供されていません。そのため、メッセージを日本語化できず、英語でのみの使用となってしまいます。

 ここで、Eclipseを日本語化するPleiadesプラグインを利用すると、Europaでもある程度日本語でメッセージを表示できます。PleiadesはAOP(Aspect Oriented Programming、アスペクト指向プログラミング)を利用して、英語のメッセージを日本語化するプラグインです。Eclipse本体だけでなく、前述したWTPやDTPの日本語化もできます。

 Eclipseのメッセージをどうしても日本語にしたい方は、正式な言語パックがリリースされるまで、当面はPleiadesで乗り切りましょう。Pleiadesはバージョン1.2.0以上でEuropaに対応しています。

図2 Pleiadesプラグインを適用したEclipseの画面
図2 Pleiadesプラグインを適用したEclipseの画面(画像をクリックすると拡大します)

 Pleiadesを導入するには、MergeDocプロジェクトのWebサイトからPleiadesをダウンロードし、Eclipseのインストールフォルダに上書きし、Eclipseのインストールフォルダにあるeclipse.iniの設定に下記の行を追加します。

-javaagent:plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar

 eclipse.iniを編集する際の注意としては、改行がUNIX風のLF(ラインフィード)で記述されているため、Windowsメモ帳での編集では注意が必要です。できるだけ、LFによる改行に対応したエディタで編集してください。

 なお、Eclipse 3.2まではPleiadesをインストールすると、Eclipse起動時のスプラッシュイメージがPleiadesが提供するスプラッシュイメージに変わりました。Europaからはスプラッシュイメージをeclipse.iniで指定するようになっており、Pleiadesをインストールしても通常のEclipseのスプラッシュイメージが表示されます。スプラッシュイメージを変更したい場合は、eclipse.iniの下記の2行を削除してください。

-showsplash
org.eclipse.platform

 上記の設定を行うと、図3のようなPleiadesのスプラッシュイメージが表示されます。

図3 Pleiadesのスプラッシュイメージ
図3 Pleiadesのスプラッシュイメージ

 Europaで提供されるプロパティエディタUnicodeエスケープに対応していません。そのため、日本語はプロパティに記述できません。プロパティファイルで日本語を正しく扱うには、Eclipse3.2以前の場合と同様に、propeditなどのUnicodeエスケープに対応したプロパティエディタプラグインをインストールする必要があります。


Eclipse本体(Eclipse Classic)の新機能

 次に、Eclipse本体(Eclipse Classic)の注目の新機能をいくつかピックアップして見ていきましょう。

ハイパーリンク機能をデバッグ時に

 Eclipseの持つエディタの機能として、Ctrl+左クリックで参照先へ飛ぶハイパーリンク機能があります。このハイパーリンク機能がデバッグ時に使えるようになりました。

 Ctrl+Altを押しながらメソッドを左クリックすると、選択したメソッドまでプログラムが実行され、選択したメソッドでプログラムが停止します。メソッド単位で動作を追跡できるので、非常に便利です。

コマンドへのクイックアクセス

 ビュー、コマンド、設定ページなどでクイックアクセスダイアログが利用できるようになりました。Ctrl+3を押すと、クイックアクセスのウィンドウがポップアップします。ここで、コマンド名の一部を入力すると、入力したコマンド名にマッチするコマンドの一覧が表示され、コマンドを選択すると実行できます。

 Eclipse 3.2では、Ctrl+Shift+Lで現在のビューのショートカット一覧が表示され、それからコマンドを選択できましたが、Europaからはコマンド名で検索できるようになったので、多数のショートカットがある場合でも、コマンド名を推測して目的の操作を素早く探し出せるようになりました。

図4 クイックアクセス機能
図4 クイックアクセス機能

エラーチェックの強化

 Null Pointer Exceptionが発生する可能性がある場所の警告Javadoc@see、@linkタグの参照先の検証など、従来あるエラーチェックの機能がより強化されています。

 強化されているとはいえ、CheckStyleFindBugsでできる詳細な検証を実行するレベルには至らないため、CheckStyleやFindBugsと並行して利用した方がよいでしょう。

編集部注:CheckStyleそのものについて詳しく知りたい読者は、Java TIPSの「コーディング規約に従わないコードを検索する」を、FindBugsについては「ソフトウェアの品質向上を支援するプラグイン」をそれぞれご参照ください。

ソースコード保存時にアクションを指定

 ソースコードをリポジトリにコミットする前に、フォーマッティングを行い、コーディング規約に沿ったきれいなコードをコミットするべきですが、Eclipse 3.2までは、手動でフォーマット機能を呼び出してフォーマットを行う必要がありました。

 私のようなものぐさなプログラマの場合、フォーマットを忘れて汚いコードをコミットしてしまうことが多々ありますが、Europaからは、Javaソースコード保存時にアクションを指定できるようになり、保存時にソースコードのフォーマットやインポートの編成を行えるようになりました。この機能により不正なフォーマットのソースコードがコミットされにくくなり、軽微な修正のためのコミットが削減します。

図5 保管アクション
図5 保管アクション

エディタ上のカーソルの位置を保存

 Eclipse 3.2までは、Eclipseを閉じるときに、エディタが開いているファイルの情報を保存しており、次にEclipseを起動したときに前に開いていたファイルを自動的に開いてくれました。しかしながら、キャレットの位置(エディタ上のカーソルの位置)は保存していませんでした。

 Europaからは、Eclipse終了時にキャレットの位置も保存してくれるので、次にプロジェクトを開いたときに、前回作業していたカーソルの位置で自動的にファイルを開いてくれます。

プラグインの署名を検証

 プラグインをインストールする際に、いままでは提供されたプラグインが本当に正当なものなのか、チェックする手段がありませんでした。Europaから署名機能が追加されたことにより、インストール時にプラグインの署名をチェックできるようになりました。これにより、本当に正規の配布者から配布されているプラグインかどうかチェックできるようになりました。

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 INDEX 「徹底解剖!! Eclipse3.3 Europaの“新世界”」
  Page1
  6月はEclipseが生まれ変わる月
  Europa、Callistoは木星の衛星の名前
  新たな進化の局面
用途別にパッケージを変更してセットアップ
  いままでのEclipseの本体 ― Eclipse Classic
  Javaアプリ開発 ― Eclipse IDE for Java Developers
  Java EE開発 ― Eclpise IDE for Java EE Developers
  C/C++アプリ開発 ― Eclipse IDE for C/C++ Developers
  Eclipseプラグイン/RCP開発 ― Eclipse IDE for RPC/Plugin-in Developer
Page2
  コラム Europaの日本語化
Eclipse本体(Eclipse Classic)の新機能
  ハイパーリンク機能をデバッグ時に
  コマンドへのクイックアクセス
  エラーチェックの強化
  ソースコード保存時にアクションを指定
  エディタ上のカーソルの位置を保存
  プラグインの署名を検証
  Page3
  標準プラグインの強化点
  WTPの新機能でらくらくJava EE開発
  DBの開発をサポートするDTP
  帳票の作成支援機能BIRTも強化
  Page4
  新しく追加されたプラグイン
  新たな開発スタイルを示唆するMylyn
  SOAによる開発をサポートするSTP
  リモートアクセスと組み込み開発を支援するプラグイン
  スクリプト言語に対応したDLTK
  コミュニケーションツールの開発をサポートするECF
  待望のUMLエディタ UML Tools
Europaの“新世界”を体験しよう


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