Linux Tips

MultiVNCで複数のPCをリモート操作するには

北浦訓行
2006/2/9

 研修やサポートなどを行う場合、1台のPCで複数のデスクトップを閲覧・操作できると便利がことがある。そのような機能を実現するのがMultiVNC(Multiple Virtual Network Computing)だ。MultiVNCは、VNC(Virtual Network Computing)の技術を利用して、複数のデスクトップを1台のPCで閲覧・操作するソフトウェアである。ここでは、サーバとクライアントがともにFedora Core 4であると仮定して、MultiVNC環境を構築する方法を説明する。

編注:VNCについては、
ゼロ円でできるXサーバ WindowsでLinuxをリモート操作
を参照。

 MultiVNCは、各デスクトップを管理する1台のPC(サーバ)および管理対象となる複数のPC(クライアント)によって構成される。また、ユーザー認証などの接続管理を行う場合は、データベース用のサーバが必要となる。ここでは、1台のサーバと2台のクライアントでMultiVNC環境を構築する。

 最初に、MultiVNCのWebサイト(http://www.alpha.co.jp/business/products/multivnc/)から最新版のパッケージをダウンロードする。原稿執筆時点での最新版はmultivnc-1.4.1-0.i386.rpmだ。また、MultiVNCをインストールするには、VNCサーバ(vnc-server)やライブラリなどのパッケージが必要となるので、あらかじめそれらがインストールされているかどうかを確認して、なければインストール作業を行う。

# rpm -qa | grep vnc-server ←vnc-serverパッケージの有無を調べる
# yum install vnc-server ←インストールされていなければ、yumコマンドでインストール
# rpm -qa | grep expat ←expatパッケージの有無を調べる
# yum install expat ←インストールされていなければ、yumコマンドでインストール

 また、libmysqlclient.so.12というMySQLのライブラリが必要となるため、wgetコマンドでダウンロードしてrpmコマンドでインストールする。

# wget http://mirror.mysql-partners-jp.biz/Downloads/MySQL-4.0/MySQL-shared-compat-4.0.26-0.i386.rpm
# rpm -ihv MySQL-shared-compat-4.0.26-0.i386.rpm

 最後にmultivnc-1.4.1-0.i386.rpmをインストールする。依存性エラーが発生する可能性があるため、--nodepsオプションを付ける。

# rpm -ihv --nodeps multivnc-1.4.1-0.i386.rpm

 以上でインストール作業は完了だ。次に、/etc/X11/xorg.confに以下の設定を追加する。

Section "Module"
(省略)
        Load  "vnc" ←追加
EndSection

 xorg.confの修正が終わったら、X Window Systemを再起動する。

 さらに、ファイアウォールの設定も行う必要がある。GNOMEメニューの[デスクトップ]−[システム設定]−[セキュリティレベル]をクリックして、[セキュリティレベルの設定](system-config-securitylevel)を起動する。そして、[他のポート]ボックスに「59000:udp,50000:tcp」と入力して[OK]ボタンをクリックする(クライアント側は「59000:udp」だけで可)。

 MultiVNCを使用する場合、最初にサーバ上でプログラムを起動する。GNOME端末などのターミナルエミュレータを起動して、以下のコマンドを実行する。

$ export LANGUAGE=ja ←使用言語(日本語)を設定
$ multivnc_server ←サーバ用プログラム起動

 すると、「ユーザIDを入力してください」というダイアログボックスが表示される。

ユーザIDの入力を求めるダイアログボックス

 このダイアログボックスの「ユーザID」とは、クライアント側で接続先に表示される名前だ。ユーザー認証用のデータベースがある場合は、そのデータベースに登録されたユーザー名を入力する必要があるが、今回のようにデータベースがない場合は何を入力しても構わない。ここでは「server」として[OK]ボタンをクリックする。

 MultiVNCのサーバプログラムが起動して、以下のウィンドウが表示される。クライアントがサーバに接続すると、このウィンドウに各クライアントの縮小された画面が表示される。

MultiVNCのサーバ側のウィンドウ

 以上でサーバ側の準備は完了だ。

 次に、クライアント側の説明を行う。クライアント側でもGNOME端末などのターミナルエミュレータを起動して、以下のコマンドを実行する。

$ export LANGUAGE=ja
$ multivnc_client -d 0

 すると、サーバ側とほぼ同じ「ユーザIDを入力してください」というダイアログボックスが表示される。ここで入力するユーザーIDは、クライアントを識別するための名前だ。サーバのときと同様に、ユーザー認証用のデータベースがある場合は、そのデータベースに登録されたユーザー名を入力する必要がある。今回のようにデータベースがない場合は、何を入力しても構わない。ここでは「c1」「c2」のように名前を付けることにする。

 ユーザIDを入力してしばらくすると、「サーバ名:server このサーバに接続しますか?」という接続確認のダイアログボックスが表示される。[OK]ボタンをクリックするとサーバに接続する。後は、普通にデスクトップを操作すればいい。

 サーバ側のMultiVNCのウィンドウには、クライアントが接続した時点で、クライアントのデスクトップの縮小画像が表示される。

クライアントが2台接続した状態のサーバ側ウィンドウ

 サーバ側のウィンドウには、クライアントの操作がリアルタイムで表示される。また、対象となるクライアントを右クリックすると、メニューが表示される。[画面拡大]を選択すると、指定したクライアントの画面が大きく表示される。[画面操作]を選択すると、指定したクライアントをサーバから操作できる。

 MultiVNCにはほかにも機能もあるので、詳細は利用マニュアル
http://www.alpha.co.jp/business/products/multivnc/download
/pdf/multivnc_manual_1.4.1.pdf
)を参照していただきたい。

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