Linux Tips

Fedora Core 5でXenを使うには

北浦訓行
2006/4/20

 これまで、Xenを動かすには繁雑な作業が必要だった。しかし、Fedora Core 5(FC5)には比較的簡単にXenを使用できる仕組みが用意されている。ここでは、FC5上にXen環境を構築して、そのドメインにFC5をゲストOSとしてインストールしてみる。

編注:Xenについては、仮想化技術のアプローチと実装および
仮想化技術の大本命「Xen」を使ってみよう
 ・インストール & Debian環境構築編
 ・Xen対応カスタムカーネル構築編
も参照。

 FC5の場合、Xenはインストール用CD/DVD-ROMからインストールできるが、ここではyumコマンドでインストールする。なお、SELinuxが有効になっているとXenの使用時に問題が生じる。Xenを使用する場合は、[セキュリティレベルの設定]で[SELinux Setting]を[Disabled]にしておく必要がある。

# yum install xen kernel-xen0 kernel-xenU

 以上で、Xen本体と対応カーネル、関連プログラムがインストールされる。インストール作業が終了すると、/etc/grub.confに以下の設定が追加される。

title Fedora Core (2.6.16-1.2080_FC5xen0)
        root (hd0,8)
        kernel /boot/xen.gz-2.6.16-1.2080_FC5
        module /boot/vmlinuz-2.6.16-1.2080_FC5xen0 ro root=LABEL=/1234 rhgb quiet
        module /boot/initrd-2.6.16-1.2080_FC5xen0.img
title Fedora Core (2.6.16-1.2080_FC5xenU)
        root (hd0,8)
        kernel /boot/vmlinuz-2.6.16-1.2080_FC5xenU ro root=LABEL=/1234 rhgb quiet
        initrd /boot/initrd-2.6.16-1.2080_FC5xenU.img

 デフォルトのカーネルはオリジナル(Xen対応カーネル以外)になっている。システムを再起動して、GRUBのメニューで「Fedora Core 2.6.16-1.2080_FC5xen0」(カーネルのバージョン番号などは異なる可能性がある)を選択し、Xen対応カーネルでFC5を起動する。

 次に、serviceコマンドでXenのデーモンを起動する。

# service xend start

 常にXenを使用するのであれば、/etc/grub.confの「Default=」行を変更して、Xen対応カーネルを指定する。また、chkconfigコマンドでXenのデーモンを自動実行するようにしておく。

# chkconfig --level 345 xend on

 xmコマンドを実行すると、「Domain-0」(Xenの管理を行う仮想マシン)が実行されていることが分かる。

# xm list
Name                              ID Mem(MiB) VCPUs State  Time(s)
Domain-0                           0      939     2 r-----    44.5

 次に、ドメインUという仮想マシンにFC5をインストールする。FC5には、ドメインUの設定ファイルやイメージファイルの作成など、関連作業のかなりの部分を自動化してくれるスクリプトxenguest-install.pyが用意されている。ここでは、xenguest-install.pyを使用してドメインUへのインストール作業を行う。

 xenguest-install.pyを実行したら、最初に仮想マシンに関する設定を入力する。以下では最低限のスペックを設定しているが(必要に応じて数値を変更すること)。最後に、インストール用ファイルのアドレスを入力する部分がある。ここでは、理研のミラーを指定した。

# mkdir /var/xen ←イメージファイル用のディレクトリを作成
# xenguest-install.py
What is the name of your virtual machine? fc5vm ←仮想マシン名
 How much RAM should be allocated (in megabytes)? 256 ←RAM容量
 What would you like to use as the disk (path)? /var/xen/fc5.img ←イメージファイルのパス
 How large would you like the disk to be (in gigabytes)? 4 ←ディスク容量
 What is the install location? ftp://ftp.riken.jp/Linux/fedora/
core/5/i386/os ←FC5のサーバアドレス

 しばらくすると、FC5のインストーラがテキストベースで起動する。最初に言語を指定する画面が表示されるが、ここでは必ず[English]を指定する。

言語を指定する画面

 続いて、キーボードやネットワークの設定などの画面が表示されるので、適切なオプションを選択して進む。X Window Systemの起動に失敗したというメッセージが表示されるが、ここでは[Use text mode]を選択して次に進む。

X Window Systemの起動に失敗したというメッセージ

 この後は、FC5のインストール画面(ただしテキストモード)が続く。FCのインストール経験があれば、特に問題はないだろう。ディスクのパーティション設定なども、初期設定のままでよい。FTPにアクセスできない場合は、ネットワークの設定を見直すこと。[Complete]の画面が表示されたら、インストールは完了だ。

インストール完了の画面

 [Reboot]を選択すると、xenguest-install.pyを実行時の画面に戻る。

仮想マシンのインストールが完了した後のxenguest-install.py実行画面

 上記の画面には、ゲストOSを起動する方法が書かれている。そのとおりに以下のコマンドを実行すると、仮想マシン上でFC5が起動する。

# xm create -c fc5vm

 最初に仮想マシンのGRUB画面が表示される。そのまま待っていると、FC5の起動が始まる。

仮想マシンのGRUB画面

 初回は、Setup Agentの画面が表示される。キーボードやネットワーク、ファイアウォールなどの設定を必要に応じて行うと、FC5が起動する。

仮想マシン上で起動したFC5

 仮想マシンをシャットダウンするには、別のターミナルエミュレータからrootでログインして、以下のコマンドを実行する。

# xm list
Name                              ID Mem(MiB) VCPUs State  Time(s)
Domain-0                           0      745     2 r-----   132.0
fc5vm                              2      256     1 -b----    13.5
# xm shutdown 2 ←ドメインIDの2番をシャットダウン

 xm helpとすると、簡単なヘルプが表示されるので参照していただきたい。

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