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Fedora 9でext4を使用するには北浦訓行 |
次世代ファイルシステムのext4は、開発途上のバージョンではあるが、カーネル2.6.19から使用可能になっている。そのため、Fedora 9ではext4を使用するための仕組みが用意されている。ここでは、Fedora 9でext4を使用する方法を説明する。
【注意】 ext4は、ext3との下位互換性を持っているが、後述するエクステントという機能を有効にしてext3のボリュームをマウントすると、ext3のシステムではそのボリュームをマウントできなくなるので注意が必要だ。また、ext4は開発途上であるため、必ずデータのバックアップを行ったうえで試用していただきたい。 |
■Fedora 9を新規インストールする場合
Fedora 9を新規にインストールする場合、インストーラの初期画面で[Tab]キーを押して編集モードに入る。そして、画面のように「ext4」というオプションを追加する。
インストーラの起動画面でオプションを指定 |
[Enter]キーを押すと、インストール作業が始まる。インストール画面を進めて、インストール先のHDDを選択する画面で[カスタムレイアウトを作成します。]を選択して次に進むと、[パーティションの追加]ダイアログボックスや[パーティションの編集]ダイアログボックスなどで、[ファイルシステムタイプ]として[ext4dev]が指定できるようになる。
[ファイルシステムタイプ]を[ext4dev]と指定 |
ext4は開発中であるため、現行のファイルシステムタイプは[ext4dev]となっている。将来的には、ext4に変更されるはずだ。
■すでにインストールされたFedora 9の場合
運用されているFedora 9で、HDDを追加してext4のテストを行う場合などには、起動時に表示されるGRUBの画面でext4を有効にする。
具体的には、GRUBの画面で何らかのキーを押して起動OSの選択画面を表示する。そして、Fedora 9の項目を選択して、[E]キーを押す。すると、項目の編集モードになるので「kernel /boot/vmlinuz-〜」の項目を選択して、再度[E]キーを押す。
「〜rhgb quiet」という行の末尾にカーソルが表示されるので、画面のように「ext4」というオプションを追加する。
GRUBの編集画面でオプションを指定 |
[Enter]キーを押すと項目の編集画面に戻るので、[B]キーを押してFedora 9を起動する。パーティションをext4としてマウントするには、以下のような指定を行う。
# mount -t ext4dev <ボリューム名> <マウントポイント> |
ちなみにext4は、従来のファイルシステムで採用されていたブロック管理方式とは異なる「エクステント(extents)」という管理方式を採用している。エクステントを用いると、fsckに必要となる時間が大幅に短縮されるなどのメリットがある。
【注意】 ext3のボリュームをext4でマウントしてエクステントを有効にすると、ext3でのマウントができなくなるので注意が必要だ。 |
エクステントを有効にしてパーティションをマウントするには、以下のような指定を行う。
# mount -t ext4dev -o extents <ボリューム名> <マウントポイント> |
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