Linux Tips

LaTeX専用のエディタを使うには

北浦訓行
2008/12/24

 LaTeXで文書を作成する場合、専用のコマンドを入力しなければならない。それを省力化してくれるのがLaTeXエディタだ。ここでは「Winefish」というLaTeXエディタのインストール方法などを説明する。

 Winefishは、BluefishというHTMLエディタをベースに開発されたオープンソースのLaTeXエディタだ。ここでは、ソースのtarボールをダウンロードして、Fedora 10にインストールする。

 インストール作業を始める前に、必要なパッケージをインストールする。Fedora 10の場合、glib2やglib2-devel、gtk2-devel、pcre-develなどが必要となる。これらのインストールが完了したら、以下の手順でWinefishをインストールする。

$ tar zxf winefish-1.3.3.tgz
$ cd winefish
$ ./configure
$ make
$ su
パスワード: ←rootのパスワードを入力
# make install

 インストールが完了したら、[アプリケーション]メニューの[オフィス]−[Winfish LaTeX Editor]を選択する。これで、Winefishが起動する。

Winefish
Winefishで表示したLaTeXドキュメント

 「Fedora 10で日本語LaTeXを使うには」で説明した方法でTeXをインストールした場合、Winefishの設定を変更しなければならない。[?]メニューの[Preferences]を選択して、[Edit Preferences]ダイアログボックスを表示する。そして、ウィンドウ左の[TeXbox]をクリックする。すると、LaTeXなどのコマンド設定が表示されるので、1行目の[Command]欄をクリックして、latexコマンドを以下のようにフルパスでplatexコマンドに変更する。

latex -file-line-error-style -src-specials '%B'

/usr/local/teTeX/bin/platex -file-line-error-style -src-specials '%B'

TeXbox
変更後の[TeXbox]パネル

 次に、ウィンドウ左の[Viewers, Filters]をクリックする。[Viewers]の1行目の[Command]欄を以下のように変更する。

xdvi -editor "winefish -n0 -l%%l '%%f'" -sourceposition '%l%b.tex' '%B.dvi' &

/usr/local/teTeX/bin/pxdvi-xaw -editor "winefish -n0 -l%%l '%%f'" -sourceposition '%l%b.tex' '%B.dvi' &

 ちなみに、--sourcepositionオプションが指定してあると、プレビュー画面に四角が表示される。これは、Winefish上のカーソルが位置する段落を示しているのだが、作成する文書の内容によっては邪魔になる。その場合、--sourcepositionオプションを削除した項目を別に追加して、用途に応じて切り替えるようにすればいいだろう。

変更後
変更後の[Viewers, Filters]パネル

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