![]() ipconfig 〜Windowsのネットワーク設定を確認する 加地眞也 2001/9/29 2005/10/11(最終更新日) |
| 目的と用途 |
Windowsにおいて、おもにIPネットワークの設定情報を表示する。また一部のWindowsネットワーク(プロトコルにNetBIOSを使用したWindowsクライアント向けのネットワーク機能。Windows 3.xで使用されていたLAN Managerと互換性がある)の情報も表示できるほか、DHCPクライアントとして設定されている場合にはIPアドレスのリリース(解放)や更新も行える。
Windows 98/MeとWindows 2000とではネットワーク機能の違いから、オプションや表示内容に若干の違いがあることに注意しよう。Windows 2000ではネットワーク設定の表示、DHCPクライアントのリース/リリースのほかに、DNSリゾルバのキャッシュ管理も行える。
だがWindowsでは、ネットワーク設定のほとんどはコマンドからは行わない。「コントロールパネル」でネットワーク関連のプロパティ設定を開き、GUIベースで行うことになる。
| 書式 |
●Windows 98/Meの場合
ipconfig[ /All | /Batch[ file]| /renew_all| /release_all| /renew ネットワークアダプタ番号| /release ネットワークアダプタ番号]
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オプションなし
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ネットワーク設定の簡易表示を行う |
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/All
|
ネットワーク設定の詳細表示を行う |
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/Batch
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表示出力を指定されたファイルへ書き込む。ファイル名が省略された場合にはカレントディレクトリのWINIPCFG.OUTへ書き込む |
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/renew_all
|
すべてのネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを更新する |
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/release_all
|
すべてのネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを解放(リリース)する |
|
/renew
|
指定した番号のネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを更新する |
|
/release
|
指定した番号のネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを解放(リリース)する |
●Windows 2000の場合
ipconfig[ /all | /release[ ネットワークアダプタ名]| /renew[ ネットワークアダプタ名]| /flushdns| /registerdns| /displaydns| /showclassid ネットワークアダプタ名| / setclassid ネットワークアダプタ名[ クラスID]]
|
オプションなし
|
ネットワーク設定の簡易表示を行う |
|
/all
|
ネットワーク設定の詳細表示を行う |
|
/release
|
指定したネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを解放(リリース)する。アダプタ名を省略した場合には、すべてのアダプタが対象になる |
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/renew
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指定したのネットワークアダプタにおけるDHCPサーバからのIPアドレスのリースを更新する。アダプタ名を省略した場合には、すべてのアダプタが対象になる |
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/flushdns
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DNSリゾルバの未使用キャッシュを削除する |
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/registerdns
|
DHCPサーバからのIPアドレスのリースを更新するとともに、ダイナミックDNSへレコードを登録する |
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/displaydns
|
DNSリゾルバのキャッシュを表示する |
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/showclassid
|
DHCPサーバから通知された利用可能なクラスIDを表示する |
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/setclassid
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新しいクラスIDをアダプタに設定する |
| 使用方法 |
■ネットワーク環境を確認する
ipconfigの最も重要な役割は、最低限度のネットワーク設定を一目で確認できるということだ。初歩的な設定ミスやエラーはこのコマンドから確実にチェックすることができる。「オプションなし」または「/All」オプション付きで実行した場合には、次のように現在のネットワーク設定の簡易/詳細表示を行う。
|
これは、Windows 2000における詳細表示の例だ。簡易表示の場合は、これより表示項目が少なくなる。またWindows 98/Meでは項目名が日本語になっているなどの違いはあるが、内容の基本的な部分は同じだ。
Windowsでのネットワーク設定は、Windows 2000では「コントロールパネル」→「ネットワークとダイヤルアップ接続」、Windows 98では「コントロールパネル」→「ネットワーク」でそれぞれ行う。そこでの設定が、この表示に内容に反映されることになる。
(A)のブロックは、おもに基本的なネットワーク設定の表示部分だ。ホスト(PC)によっては複数のNICを装着している場合もあるが、それらに共通した設定内容を表示する。(B)のブロックは、個々のネットワークカードごとの設定だ。ここでは1つしか表示されていないが、2つ以上のNICやモデムを装着している場合には、このブロックは複数になる。
(1) ホスト名
このホストに設定されているホスト名。ただし、DNSに対して登録されているものとは限らない。あくまでホストのローカルでの設定だ。Windows
2000では、「コントロールパネル」→「システム」→「ネットワークID」のコンピュータ名、Windows 98では「コントロールパネル」→「ネットワーク」の設定が反映される。また、Windowsネットワークにおけるホスト名とも一致する。
(2) DNSサフィックス
DNSサフィックスとは、このホストが所属するDNSドメイン名だ。通信上、FQDN(Fully Qualified Domain
Name:完全DNSホスト名)を組み立てる必要がある場合は、このサフィックスとホスト名が自動的に組み合わせられる。なおWindows
98/Meの場合は、「ホスト名」の表示にFQDNとしてまとめて表示される。
(3) ノードタイプ
Windowsネットワーク(NBT:NetBIOS over TCP/IP――NetBIOSのTCP/IP対応版)におけるノード(ホスト)のタイプ。次の種類がある。
ブロードキャスト(b-node)
ブロードキャストによって、ほかのノードの名前解決を行う。WINSサーバ(Windows Internet Name Service:WindowsネットワークにおけるNetBIOS名とIPアドレス間の名前解決を行うサーバ)が設定されていない場合には、ブロードキャストとなるピアツーピア(p-node)
ブロードキャストではなく、WINSサーバを用いて名前解決をする混合(m-node)
ブロードキャストによる名前解決ができない場合には、WINSサーバを用いて名前解決を試みるハイブリッド(h-node)
WINSサーバによって名前解決できない場合は、ブロードキャストで名前解決を試みる。WINSサーバが設定されている場合には、ハイブリッドとなる
(4) IPルーティングの有効/無効
複数のNIC(インターフェイス)がホストに装着されている場合に、個々のNIC間のIPパケットのルーティング(互いの通信)を許可するかどうかを表示する。つまり、ルータと同等の役割を持たせるかどうかである。サーバでない限り、通常はあまり必要ないだろう。
(5) WINSプロキシの有効/無効
WINSを用いる際に、ほかの物理ネットワーク(セグメント)のWINSサーバと直接通信できないホストのために、問い合わせを仲介するのがWINSプロキシだ。自身がプロキシでなく、同じ物理ネットワークにWINSサーバが存在していない場合には、この項目が設定される場合もある。いずれにせよ、利用するネットワークの管理ポリシーによることになる。
(6) DNSサフィックス検索リスト
おもにほかのホストとの通信を行う場合、FQDN名を得るために補完されるドメイン名のリストだ。例えば「host1」と通信を行う場合、ここで指定された「example.com」が付加され、「host1.example.com」を自動的に使ってくれるようになる。必ずしも必要ではないが、イントラネット環境などにおいて複数のドメインが存在する場合などには便利だろう。
(7) 接続ごとのDNSサフィックス
Windows 2000では、接続されたインターフェイスごとにDNSサフィックスを指定できる。接続するネットワークによってドメインが異なることもあるためだ。こちらのサフィックスは、コントロールパネルの「ネットワーク」アプレットから接続ごとのプロパティで設定を行う。
(8) ネットワークカード名
NIC(正確には使用しているドライバ)の名称を表示する。ソフトによってはドライバのバージョン番号なども表示される。
(9) MACアドレス
物理アドレスとも呼ばれる、NIC固有の番号だ。通常、NICに対して出荷時に設定がなされており、変更することはできない。
(10) DHCP有効/無効
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)が有効かどうかを示す。
(11) APIPA(Automatic Private IP Addressing)機能の有効/無効
APIPAは、Windowsで利用できる自動IPアドレス割り当て機能だ。といっても、これはDHCPのようにあらかじめ規定されたIPアドレスを振り分けてくれるわけではなく、閉じたネットワーク環境で手軽に通信するために規定された特別なIPアドレス(リンクローカルアドレス*1)を設定するに過ぎない。本来はNATにも対応しているものの、このアドレスのままではインターネットに接続できない環境も多いことだろう(もちろん設定による)。DHCPによるIP取得がうまく行かなかったときなど、勝手に割り当てられてしまう。逆にこのアドレスが割り当てられた場合は、IPアドレス設定が正常に行われていないと判断することもできる。
|
(12) IPアドレス
ホストのIPアドレス。プロパティから手動で設定したIPアドレスか、DHCP機能によって割り振られたIPアドレスが表示されているはずだ。
(13) サブネットマスク
ホストが使用するサブネットマスク。DHCP機能により、自動的に設定されている場合もある。ここで「ブロードキャスト・アドレス」が別に用意されていないことに注意しよう。つまり、このサブネットマスクを元にすべてのブロードキャスト・アドレスが生成されるのである。
(14) デフォルトゲートウェイ
デフォルトゲートウェイのIPアドレス。DHCP機能により、自動的に設定されている場合もある。
(15) DHCPサーバ
DHCPサーバのIPアドレス。設定はしなくとも、DHCP機能を使用している場合には自動的にサーバのIPアドレスが表示される。つまり、DHCP機能を使用していなかったり、正常に稼動していない場合には表示されない。
(16) DNSサーバ
DNSサーバのIPアドレス。Windows 2000ではNICごとに設定できる。Windows 98ではホスト全体で1つになる。
(17) IPアドレスのリース期間
DHCP機能を用いた場合のIPアドレスのリース(取得)開始時間とリリース(開放)予定時間。
■DHCPのリース/リリースを実行する
IPアドレスの割り当てをDHCPで行っている場合、ipconfigコマンドから手動でDHCPのリース延長(Renew)/リリース(解放)を実行できる。
| ●DHCPリース延長(Renew)の例 | |
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| ●DHCPリリースの例 | |
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またWindows 2000では、ダイナミックDNSクライアントとしても使用でき、DHCPによって取得したIPアドレスを、動的にダイナミックDNSサーバへホスト名とともに登録できる。「ipconfig /registerdns」によって、IPアドレスのRenewと同時に、DNSサーバへの動的登録を実行する。これは、「ネットワーク接続」プロパティで動的登録が有効になっている場合と同様の動作となる。
![]() |
| 画面1 Windows 2000の「ネットワーク接続」プロパティでのダイナミックDNSクライアントの設定。「この接続のアドレスをDNSに登録する」を有効にすると、起動時に動的に登録される。DHCPクライアント機能と組み合わせることも可能。詳しくは「連載:DNSの仕組みと運用(3)」も参照してほしい(画面をクリックすると拡大表示します) |
■DNSキャッシュの確認
Windows 2000の「DNS Client」サービスは、ローカルホストのほかのアプリケーションに対してDNSキャッシュ機能を提供する。通常、各アプリケーションのDNSリゾルバ機能は個々に実行されているだけだが、DNS ClientサービスによってDNSキャッシュを共有するようになり、冗長なDNS検索が回避できる。
DNSキャッシュ機能は、単にDNS Clientサービスを起動するだけで実行され、ipconfigコマンドによって現在のDNSキャッシュを確認できる。
| ●Windows 2000での使用例 | |
|
受け取ったDNSメッセージごとに、DNSメッセージの各セクション情報がそのまま格納されているのが分かるだろう。かなりの量の出力がなされる場合が多いので、「| more」を付加して画面ごとの出力とするか、ファイルにリダイレクトしてもいいだろう。
またDNSキャッシュをクリアするには、/flushdnsオプションを指定する。
| ●Windows 2000での使用例 | |
|
なお、DNSキャッシュのサイズや有効期間などは、下に示すレジストリ以下のキーで設定可能だ。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Dnscache\Parameters
■ネットワーク環境は正しく設定されているか?
●ネットワークドライバの動作確認
Windowsでもっとも多いトラブルは、ネットワークドライバの認識だろう。現在の多くのマシンではプラグ&プレイ機能により、PCIでもPCMCIAカードタイプでもほとんどの場合、自動的にドライバをロード/インストールしてくれるはずだ。だが、ときには、そのドライバのバージョンが合っていない、うまく自動認識されていなかったといったケースもありえる。最初の第一歩なので確実に確認しておこう。
ドライバーが正常に稼動しているかどうかを確認するには、Windows 2000では「コントロールパネル」→「システム」→「ハードウェア」→「デバイスマネージャ」、Windows 98では「コントロールパネル」→「システム」→「デバイスマネージャ」からネットワークドライバ(デバイス)のプロパティをそれぞれ開いてみる。ここで正常に稼働しているかどうかをチェックしよう。
![]() |
| 画面2 Windows 2000でのドライバの確認例。「ドライバ」タブで実際のドライバプログラムの詳細が、「リソース」タブではほかのデバイスとの競合の有無が確認できる(画面をクリックすると拡大表示します) |
正常に稼働していない場合は、OSの再起動を行なったり、「コントロールパネル」→「ハードウェアの追加と削除」からアダプタの再認識を試みてみよう。そのほか、通常は自動認識で割り当てられるIRQ(割り込み番号)やメモリ範囲が、ほかのデバイスと競合していることもある。この場合、これらのリソースが競合しない値に変更する。また、バグフィックスなどの問題解決を行った最新ドライバをメーカーが提供している場合もあるので、メーカーのWebサイトで最新情報を確認してみよう。
●IPアドレス/その他の設定の確認
IPアドレスを手動設定している場合には、そのIPアドレスがきちんと表示されているか、まず確認しよう。また、サブネットマスク、DNSサーバ、デフォルトゲートウェイもきちん設定されているだろうか。それぞれのネットワークごとに定められているはずなので、しっかりと確認しよう。
![]() |
| 画面3 Windows2000でのIPアドレス手動設定例。「コントロールパネル」→「ネットワークとダイヤルアップ接続」のプロパティなどから設定できる。Windows 2000では、複数のIPアドレスを1つのNICに対して設定できる点に注意しよう。また、デフォルトゲートウェイも設定されていないと、外部ネットワークと通信できないことがある(画面をクリックすると拡大表示します) |
![]() |
| 画面4 Windows 2000でDNSを手動設定した例。最低限DNSサーバの設定をしないと、DNSによる名前解決ができない。サフィックス関連はすでに説明した通りだが、こちらは必須とは限らない(画面をクリックすると拡大表示します) |
DHCPを設定している場合には、どのようなアドレスが割り当てられるかはネットワーク管理者の設定しだいなので、一目で正しいかどうかは判断しにくい。ただし、下記のような場合は明らかに設定ミスがあることが分かる。
| ●例1:IPアドレスが「0.0.0.0」になる | |
|
IPアドレスなどが、すべて0になってしまっている。正常に設定されていないのが分かる。DHCPサーバにはOS起動時にアクセスするはずだが、その際にDHCPサーバが稼働していなかった、あるいはケーブルの抜けや破損などでDHCPサーバにアクセスできなかった、といった可能性が考えられる。
| ●例2:リンクローカルアドレスが設定される | |
|
同じくDHCPサーバにアクセスできなかった例だが、こちらではローカルリンクアドレスが設定されている。APIPAが動作して設定されているのだ。一見、正常に動作しているように見られるのだが、DHCP機能が正常に働いていないなど、何らかの障害が推測される。例1の場合と同じく、ケーブルの抜けなどをチェックしてみよう。
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