メールサーバがいっぱいですよ、と警告されたら 〜サーバのディスク管理〜ツールを使ってネットワーク管理(15)(1/2 ページ)

ある日、ホスティング会社から「あなたのメールサーバの使用量が契約の制限を超えています」と警告が届いたら、どうすればいい?

» 2006年10月25日 00時00分 公開
[山本洋介@IT]

「ディスク使用容量が制限を超えております」

 いつも大忙しの律子さんですが、このところネットワークの方には特に問題もなく、毎日がこのままでいけたらなあ、と本業に励んでいます。

 しかしながら、そんな状況が続くことはありません。

 律子さんの会社ではメールと外部向けDNSサーバについてはホスティングサービスを利用しているのですが、ある日のこと、業者から【緊急】と書かれたメールが届きました。開けてみるとびっくりです。

お客さまにご利用いただいておりますサーバ"210.150.xxx.xxx"ですが、確認いたしましたところ、ディスク使用容量が制限を超えております。

空き容量がなくなりますと、

一部サービスの停止

ファイルの設置不可

メール配送不可

などが発生する可能性がございます。

また、容量に空きがない状態でファイルに書き込みが必要なプロセスが動作した場合、書き込み動作を繰り返そうとするため、サーバ側で高負荷状態が発生し、サービスの提供に支障を来す恐れがあります。

このような状況が見られた場合には、弊社側で該当のプロセスやお客さま仮想専用サーバの停止等の措置を取らせていただくこともございます。


 え、警告ですか?

 律子さんもサーバのディスク使用率が高いことは何とはなしに知ってはいたのですが、まだいいや、まあいいか、と先延ばしにしていたのでした。

 でも、警告が来たのだから仕方ありません。早速、要らないファイルを見付けて削除しなければ。

 ディスクの様子を確かめて、消したり移動させたりしても構わないファイルを探すことにしますが、Webからの管理ツールを使って見ただけでは細かいことについてはよく分かりません。

 しょうがないので、律子さんは久しぶりにtelnetからサーバにログインして、ファイルを探すことにします。とはいえ、しばらくコマンドラインを使っていなかったので、コマンドの記憶があやふやです。

Last login: Wed Sep 27 15:26:51 2006 from gw.bogus.jp
 
$ pwd               
/home/ritsuko

 それにしても、どこにファイルがため込まれているのでしょう。ログがたまっているのかしら。

$ cd /var/log 
 
$ ls -al

 もしかすると、ユーザーがメールをため込んでいたり、ばかでかいファイルを置いていたりしている?

$ cd /home/user1 
 
$ ls -al                            
 
$ cd ../user2                            
 
$ ls -al
 
(以下ユーザー全員分を延々と)

 あれっ? そんなこともないようです。

 ほかに何かあるかなあ、よく分からないから、フォルダを右クリックしてプロパティでフォルダの使用量を確認……、コマンドラインでそれはできないか。

 しょうがないのでコマンドで何とかしなければならない律子さんですが、ネットワークコマンドは覚えているものの、ディスク関連のコマンドって何だったっけ? とすっかり頭からコマンドが抜け落ちてしまっています。

 管理者のくせにディスクの使用量も把握できないなんて、これはまずいです。こんなことが博君にでも知られたりしたら、立場が逆転してしまうかもしれません。

 そんなことよりもディスクがいっぱいになったせいでメールの送受信ができなくなったら、ユーザー全員からしばらくイヤミをいわれるだけでなく、今度こそクビが危うくなってしまいます。

 ああ、それは困る。つい最近新しいPC一式をローンで買ったばかりなので、ここでクビになるわけにはいかない。

 そんなネガティブな考えが頭の中を支配してしまった律子さんはもう仕事どころではありません。取りあえず心を落ち着かせようとサーバからログアウトして一服することにします。

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