TCP/IPアレルギー撲滅ドリル【番外編】 第4回

認証できないsmtpでメールを安全に送るには

福永勇二
インタラクティブリサーチ
2006/2/2


目次
メールを送る仕組み
1 メールはどうやって送るのですか?
2 apopのハッシュってなんですか?
3 今回はどこを安全にするのですか?
smtpってどんなもの?
4 smtpの仕組みをカンタンに教えて
5 具体的にどんなやりとりをするの?
6 smtpは暗号化するのですか?
7 smtpは使う人の認証をしますか?
安全なsmtpsの仕組み
8 smtpsってどんなものですか?
9 smtpsを使うと何が安全になるのですか?
10 具体的にどんな仕組み?
11 smtpから切り替えられますか?

 

 安全なsmtpsの仕組み

 
smtpsってどんなものですか?
 

 Smtps(smtp over SSL)は、smtpとTLS/SSLを組み合わせて安全なメールの送信を実現するプロトコルです。前回お話ししたように、TLS/SSLは安全ではないネットワークに、暗号を使って安全な通信路を作り出す仕組みです。smtpsでは、この安全な通信路を使って、smtpの手順でメールを送信します。

 
smtpsを使うと何が安全になるのですか?
 

 TLS/SSLは通信内容を暗号化して相手に伝えます。それを利用するsmtpsでは、通信内容、つまりあて先情報とメール本文が暗号化されてネットワークを流れます。そのため、たとえ第三者がネットワークを盗聴したとしても、メールの内容をのぞかれることなく、安全にメールサーバに送り届けることができます。

 smtpそのものに認証の仕組みはないため、TLS/SSLを組み合わせることで認証が安全に行えるようになる、といった効果はありません。これはpop3sと違う点です。

 
具体的にどんな仕組み?
 

 smtpはポート25番を使いますが、smtpsはポート465番を使います。smtpsでメールを送り出すときのイメージを図2に描いてみました。

 メールソフトはsmtpのコマンドを作り出してTLS/SSLに引き渡します。TLS/SSLはそれを暗号化し、TCP/IPの仕組みを使って左側のサーバに送ります。暗号化されたコマンドを受け取ったサーバは、まずTLS/SSLで元のコマンドに復号します。次にそのコマンドをsmtpサーバ機能に引き渡し、smtpプロトコルに沿ってメール送信のための処理をします。

 なお、TLS/SSLの仕組みは「TCP/IPアレルギー撲滅ドリル【番外編】 Webを安全にするというSSLの中身を見せて」を参照してください。

図2 smtpsの動作イメージ(画像をクリックすると拡大表示します)

 
smtpから切り替えられますか?
 

 pop3と同じように、smtpsにも切り替えのための仕組みが定められています。まずsmtpで通信を始め、お互いにsmtpsに対応しているようなら、途中からsmtpsに切り替える仕組みです。

 これには、クライアントからサーバにSTARTTLSというコマンドを送ります。もしサーバがsmtpsに対応していて、なおかつsmtpからの切り替えにも対応していれば、結果コードとして「220」を返します。このやりとり以降は、次回のサーバとクライアントでのsmtpsに沿ったメールのやりとりで解説します。

smtpってどんなもの?
次回もお楽しみに

目次
  メールを送る仕組み
smtpってどんなもの?
安全なsmtpsの仕組み
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  連載:インターネット・プロトコル詳説




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