実験


中古PC活用講座
―― 2時間で作る簡易ファイル・サーバ ――

澤谷琢磨/デジタルアドバンテージ
2001/10/13

 まわりを見渡すと1台や2台、古くなって使われなくなってしまったPCがあるものだ。重いビジネス・アプリケーションを動かすには性能的に少々無理があるPCでも、工夫次第で活用の道はあるはず。今回は、中古PCを使って、簡易ファイル/プリント・サーバを作ってみよう。

中古PCを活用しよう

 ここ数年のPCの性能向上は著しい。2年前というと、1999年8月2日にPentium III-600MHzとCeleron-500MHzが発表されたばかり。このクラスのPCは、いまや液晶ディスプレイとセットになって10万円前後で購入可能なまでに安くなっている。さらに古いPCとなると、そろそろ買い替えの時期に入るのではないかと思う。11月16日に発売予定のWindows XPでは、動作クロック300MHz以上のプロセッサ、128Mbytesメモリ、1.5Gbytes以上の空きディスク容量が最低限必要となる。これまでの経験から言って、ある程度快適に動かすには、この2倍程度のハードウェア・スペックが要求されるだろう。となると、2年前のハイエンドPCがWindows XPを快適に動かせるギリギリの性能ということになる。さらに古いPCでは、Windows XPは動くものの、快適とはいえず、そろそろ引退という時期に差し掛かっているはずだ。今回活用するのは、こうして現役を引退していったPCだ。実験用に用意したのは、Pentium II-266MHzを搭載したデスクトップPCだが、MMX Pentium-200MHzクラスでも十分活用できるだろう。

 こうした古いPCにLinuxをインストールして、NAS(Network Attached Storage)モドキを作ってみる。ただ、IDEカードやネットワーク・カードなどLinuxで実績があるものに変更することで、設定を容易にすることにした。また、ネットワーク(ここではすでにDNSサーバなどが存在することを前提に説明する)やユーザーの設定などは最低限にして、運用で回避している。この点は、設定次第なので、各人で工夫していただきたい。

NASって何だろう
 
NAS(Network Attached Storage)とは、簡単に述べるとイーサネットで接続する共有ハードディスクということになる。また、ファイル・サーバ専用機という見方もできる。

 NASにはいくつかのメリットがある。まず、NASはイーサネットでクライアントPCなどと接続して、ネットワーク・レベルでディスク・スペースを共有するため、クライアントPCのOSやファイル・システムの違いなどには影響されない独立した存在となる。そのため、OSやアーキテクチャの異なるクライアントPC同士でも、ファイル共有が容易に実現できる(共有の設定によっては、ファイルをほかのクライアントPCに公開しないことも可能)。次に、NASにクライアントPCのデータ領域を集中管理させることで、NASだけバックアップを取れば済むようにもできる。クライアントPCの入れ替え時においても、データの移動などが不要になり、管理コストの大幅な削減が期待できる。また、インターネットのフロントエンドとして採用が増えている1Uサーバのデータ領域としてNASを使うことで、データ領域を大幅に増やすことや、複数台のサーバで1つのNASを共有することでWebデータのアップデートが容易に行えるようになるといった利点もある。

 市販されているNASの多くは、PCアーキテクチャをベースに作られている。内蔵するハードディスクとしては、IDEのミラーリングもしくはSCSI RAIDを採用するものが多い。OSは、LinuxやNetBSDなどのUNIX系OSをベースにROM化しているのが一般的だ。また、Webベースの管理ツールが搭載され、ユーザー管理やセキュリティなどの設定がWebブラウザ経由で行えるようになっている。

 
 

 INDEX
[実験]中古PC活用講座
    1.Vine Linux 2.1.5とSamba
    2.Vine Linux 2.1.5をインストールする
    3.cfdiskコマンドでパーティション作成
    4.初期設定はLinuxconfで行う
    5.Sambaの設定はswatから
    6.動作を確認して簡易ファイル・サーバとして運用する
 
「PC Insiderの実験」

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