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ニュース解説

DVD+RWは混乱する書き換え型DVD規格の真打ちになれるのか!?
 
2.書き換え型DVD規格のメリット/デメリット

デジタルアドバンテージ 小林章彦
2001/08/25

どの書き換え型DVD規格が生き残るのか

 このようにDVD+RWは、後発だけにDVD-RAMやDVD-RWの欠点を克服したものとなっている。しかし、欠点がないわけではない。DVD+RWを中心に書き換え型DVD規格のメリット/デメリットを比較してみよう。

規格名 規格策定機関 メリット デメリット
DVD-RAM DVD Forum ・ Windows XPでのサポート
・ 追記編集可能
・ 既存DVD-ROMとの互換性の低さ
DVD-RW DVD Forum ・ 既存DVD-ROMとの互換性の高さ ・ DVDビデオの追記編集が行えない
・ パイオニア1社しかドライブを製造していない
DVD+RW DVD+RW Alliance ・ 既存DVD-ROMとの互換性の高さ
・ 追記編集可能
・ DVD Forumの正式規格ではない
・ 現在のところDVDビデオ・レコーダーが販売されていない
各書き換え型DVD規格の特徴

 DVD+RWの最大の問題は、現在のところDVD+RW対応の民生用DVDビデオ・レコーダーが販売されていない点にある。Philipsが2001年秋にも販売する予定だが、日本国内での展開は明らかになっていない。DVD+RW Allianceのメンバーであるソニーは、DVD-RWの普及を推進する「RWプロダクツ プロモーション イニシアティブ(RWPPI)」にも加盟しており、民生用DVDビデオについては、DVD-RWを採用する意向にある(RWPPIのホームページ)。そのため、こと家電分野に関して見ると、DVD-RAMやDVD-RWはすでにこれらの規格を採用したDVDビデオが販売されているのに対し、DVD+RWはかなり出遅れている。そのうえ、積極的にDVD+RWを採用したDVDビデオ・レコーダーを製造しようという有力家電メーカーがPhilipsしかない点も、今後の展開のうえでは不利に働きそうだ。DVDビデオが普及することで、メディアの価格が大幅に下がる可能性があることを考えると、早急に家電メーカーの賛同を得る必要があるだろう。また、DVD+RWドライブを製造するメーカー数が少ない点も問題だ。DVD+RW Allianceに加盟しているヤマハとソニーが、DVD+RWドライブとDVDビデオ・レコーダーの製造・販売を開始すれば状況は大きく変わる可能性があるが、現在のところ両社に動きはない。

 DVD-RWは、すでにDVD-RWドライブ、DVDビデオ・レコーダーが販売されており、DVD-ROMやDVDビデオ・プレイヤーとの互換性も良好だ。DVD-RWドライブを搭載するPCの数も増えてきており、現在のところ最も成功している書き換え型DVD規格といえる。しかし、ドライブの価格が高く、またパイオニア1社しかドライブの製造を行っていない点に不安が残る。また、追記・編集が行えず、現状では再利用可能なDVD-Rとなってしまっている点は、DVD+RWと比べるとデメリットとなる。パケットライトにより追記も可能だが、パケットライトを使うと読み出し用の専用ソフトウェアが必要となり、互換性が低くなってしまう。DVD-RWの場合、製造メーカーを増やし、ドライブの低価格化を実現することと、追記・編集を可能にすることが、勝ち残るための必須条件となるだろう。

 DVD-RAMの最大の問題点は、DVD-ROMドライブやDVDビデオ・レコーダーとの互換性が低いことだ。DVD-RAM対応のDVD-ROMドライブやDVDビデオ・レコーダーの種類は少なく、今後とも増える傾向がない。ドライブ・メーカーによれば、「DVD-RAMに対応するには、ピックアップを変更しなければならず、そのコスト負担が無視できない」ということだ。つまり、DVD-RAMが普及しなければ、DVD-RAM対応DVD-ROMドライブが標準になる可能性は低い。今後とも、DVD-RAMは互換性の問題を抱えることになるだろう。一方、Windows XPがDVD-RAMに対応したため、Windows XPが普及すればDVD-RAMの使い勝手が向上することはメリットといえるだろう(「Windows XPの正体:Windows XPで正式サポートされたDVD-RAM」参照)。また、現在のところ書き換え型DVD規格の中では、ドライブやDVDビデオ・レコーダーの価格が最も安いのも有利な点だ。

 最後にDVD-Rと各書き換え型DVD規格のメディアの価格を比べてみよう(8月末時点)。

規格名 価格
DVD-R 1400円
DVD-RW 1500円
DVD-RAM 1600円*1
DVD+RW 1500円*2
各書き換え型DVD規格のメディア単価
*1 DVD-RAMは、4.7Gbytesのカートリッジなしの価格
*2 DVD+RWは、発売前のため予想価格

 これを見ても分かるように、DVD-Rが最も安価だが、その差はそれほど大きくない。CD-R/RWの例を挙げるまでもなく、今後、ドライブやDVDビデオ・レコーダーの普及によって、大きく価格が下がることが予想される。逆にメディアの単価が安くなれば、多少使い勝手が悪くても普及する可能性もある。現在、DVD-RとDVD-RWのメディアを製造しているメーカーが最も多いことを考えると、メディアの価格という点では、DVD-RWが有利かもしれない。DVD+RWドライブの出荷後、メディア・メーカーがどのような対応を行うかも、今後の書き換え型DVD規格の生き残りを左右するだろう。記事の終わり

  関連記事
Windows XPで正式サポートされたDVD-RAM

  関連リンク 
RWPPIの参加企業一覧
DVD+RWの製品情報ページ

 

 INDEX
  [ニュース解説]DVD+RWは書き換え型DVD規格の真打ちになれるのか!?
    1.ついにDVD+RWドライブが発売へ
  2.書き換え型DVD規格のメリット/デメリット

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