究極のバックアップ――セクタ・レベルでディスクをバックアップする

平野謙/デジタルアドバンテージ
2002/02/07

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 ハードディスクの故障で、OSやアプリケーションの再インストールを余儀なくされた経験を持つ人も少なくないだろう。OSから再インストールするのは非常に手間のかかる作業なので、システムの復旧に要する時間は少なくとも数時間、場合によっては完全復旧まで数日かかる場合もあるかもしれない。そこで事前にハードディスクの内容をバックアップしておけば、トラブルが発生してもバックアップ・データを復元(リストア)して速やかに復旧できる。

 しかし、すぐに復元できるようにハードディスクの内容をすべてバックアップ(フル・バックアップ)しておくのは、意外と難しい作業だ。例えば、単純にエクスプローラなどで全ファイルをコピーしようとしても、OSが使用中のファイル(例えばWindows 2000/XPのレジストリやイベント・ログなど)はロックされていてコピーできないし、特別なアクセス権を持つファイルもコピーできない。また、パーティション・テーブルやブート・セクタなどもバックアップが必須の情報だが、ファイルとして保存されていないためファイル・コピーではバックアップできない。

 こうしたフル・バックアップの用途に便利なのが、セクタのレベルからすべてのデータをバックアップできるソフトウェアである。ここではPowerQuest社製の「Drive Image」(国内販売はネットジャパン)を中心に紹介するが、ほかにも同様の機能を持つソフトウェアがある。

製品名 メーカー/国内販売元 標準価格 特徴・備考
HD革命/BackUp アーク情報システム 1万4800円 Ver.3では、パーティションの操作やIDE RAIDにも対応
Norton Ghost シマンテック 9800円 ネットワークやUSBリンク・ケーブルなどを経由して別のPCにバックアップ可能
Drive Image PowerQuestネットジャパン
1万5800円 Ver.5.0では、DOSのブート・フロッピーを不要にし、インストールCDからの起動もサポート
DriveWorks ソフトボート 1万2800円 パーティションの操作やデータの完全消去にも対応
セクタ・レベルでハードディスクをバックアップするソフトウェア
どのソフトウェアも、ハードディスクをパーティション単位で丸ごとバックアップ/リストアする機能を持っている。さらに、パーティションの操作やデータの完全消去など、さまざまなディスク関連のユーティリティを統合した製品が増えている。

 Drive Imageの最大の特徴は、WindowsなどのハードディスクにインストールされているOSとは独立してバックアップ/リストア作業を実行できるため、普段は使用中でコピーできないファイルやブート・セクタを含めてフル・バックアップできることだ。バックアップされたデータは単一のイメージ・ファイルにまとめられるので、バックアップ後、Windows上でイメージ・ファイルをコピーして各種メディアに保存できる(イメージ・ファイルを介さず、パーティション間で直接コピーすることも可能だ)。また、イメージ・ファイルを任意のサイズに分割してバックアップしたり、CD-Rにイメージ・ファイルを直接書き込んでブータブルの(起動可能な)リカバリCD-ROMを作成したりする機能も搭載している。

Drive Image 5.0日本語版のメイン・メニュー画面
GUIなのでWindowsのように見えるかもしれないが、実際にはDOS上で動作している。バックアップするパーティションやバックアップ先(イメージ・ファイル)などの指定はWindows上で実行できるし、DOS上でもGUIなので、使い勝手はWindows上だけで動作するアプリケーションと大きな違いはない。しかしパーティションやファイルシステムに関する知識は必要である。

 Drive Imageのようなソフトウェアを選ぶポイントの1つは、バックアップ先の種類だ。例えば、さまざまなファイルシステムをバックアップできるのに、イメージ・ファイルを保存するバックアップ先のファイルシステムにはNTFSを選択できない場合がある。また、少し古いバージョンだとCD-Rメディアには直接書き込めないものもある。シマンテックのNorton Ghostは、ネットワーク経由で別のPCのハードディスクにバックアップできるという固有の機能を持っている。

 もう1つのポイントは、バックアップ/リストア以外の機能である。特にパーティションのサイズ変更/移動などの操作や、データの完全消去といったユーティリティを統合した製品が増えている。こうしたディスク関連のユーティリティを別々に買うよりは、統合されている方が安上がりである(必要とする機能が足りていればの話だが)。

 注意すべきは、Windows NT 4.0/2000のクライアント版とサーバ版では、対応するパッケージが異なる場合が多いことだ。各種サーバ版に対しては、より高価なパッケージが必要になる場合もあるので、事前に十分OSのサポート範囲を確認しておこう。記事の終わり

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