[Software]

割り込み要求(IRQ)の割り当て状況を一覧表示させるには(Windows 2000編)

デジタルアドバンテージ
2000/10/20

 I/Oポートと割り込み要求(IRQ)、DMAチャンネル、メモリ領域という4種類のシステム・リソースのなかで、最もトラブルの原因になりやすいもの、といえばIRQだろう。

 基本的にPCで利用できるIRQは、IRQ0〜IRQ15までしかない。しかも、そのうちいくつかは、決まった用途のために予約されているので、拡張カードなどの追加ハードウェアが実際に利用できるIRQの数は、約10個だけだ。そのため、拡張カードの枚数を増やしていくと、複数の拡張カードが単一のIRQを使用するという、いわゆる「IRQの共有」が生じる。これがトラブルを招く場合がある。例えば、PCI接続のキャプチャ・カードをWindowsで利用する場合、そのカードに割り当てられたIRQが他のデバイスと共有されていると、正常にキャプチャできないことがある。PCIの規格レベルではIRQを共有できるように設計されているが、このようにソフトウェア・レベルの問題でIRQの共有に失敗する場合がある。このほか、ISAカードは基本的にIRQの共有をサポートしないので、他のデバイスと同じIRQが割り当てられると、正常に動作しないことが多い。

 このようなIRQ絡みのトラブルを解消するには、まず各デバイスがどのIRQを使っているのか確認しなければならない。ここでは、簡単にIRQの使用状況一覧を表示する方法を紹介しよう。

IRQの割り当て状況はデバイス・マネージャで確認する

 Windows 2000でシステム・リソースの情報を参照するには、デバイス・マネージャが利用できる。デバイス・マネージャの呼び出し方や基本的な使い方については、「PC TIPS:デバイス・マネージャを使いこなす(Windows 2000編)」を参照していただきたい。デバイス・マネージャが表示されたら、以下のように表示形式を変更する。

デバイス・マネージャの表示形式を変更する

デバイス・マネージャの起動直後は、このようにデバイスごとに分類されたツリーが表示される。[表示]メニューから[リソース(種類別)]を選ぶと、表示内容がシステム・リソースごとに分類されたツリーに変わる。

 あとは[割り込み要求(IRQ)]の部分をマウスでダブル・クリックすると、以下のようにIRQの使用状況一覧が表示される。

IRQの使用状況を一覧表示させる

ICを表す青いアイコンのうち、[割り込み要求(IRQ)]をマウスで選んでダブル・クリックすると、このように割り込み一覧が表示される。
  デバイスが接続されている拡張バスを表している。
  これがIRQの番号を表している。複数のデバイスに同じ番号が割り当てられているのは、そのIRQが複数デバイスで共有されていることを意味する。

 もちろん、ほかのシステム・リソースについても、同様の手順で使用状況の一覧を表示できる。記事の終わり

  関連記事(PC INSIDER内)
デバイス・マネージャを使いこなす(Windows 2000編)
割り込み要求(IRQ)の割り当て状況を一覧表示させるには(Windows 9x/Me編)

「PC TIPS」


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