特集
高密度サーバはどこに向かうのか?

3. 高機能化する高密度サーバ

デジタルアドバンテージ
2002/04/18


チップセットはPowerEdge 1550と同じ

 続いてPowerEdge 1650のマザーボードを見ていこう。PowerEdge 1650は、プロセッサにPentium III-Sを採用しており、デュアルプロセッサに対応している。プロセッサは、Pentium III-S-1.4GHz/1.26GHz/1.13GHzから選択できる(PowerEdge 1550はPentium III-S-1.26GHz/1.13GHz)。Pentium IIIシリーズの動作クロックは、1.4GHz程度が上限といわれている。そのため次世代の1Uサーバでは、Intel Xeonを採用するか、次世代の開発コード名「Banias(バニアス)」で呼ばれる高密度サーバ向けプロセッサを採用することになるはずだ。

 チップセットは、PowerEdge 1550と同様、ServerSet HE SLを採用しているため、メイン・メモリの増設は2枚単位となる。これは、ServerSet HE SLが2枚のDIMMに対してインターリーブ・アクセスを行うことで、メモリの最大転送レートをPC133の2倍である2.1Gbytes/sに引き上げているためだ。サーバにとって重要なメモリのスループットは、システム全体の性能に大きく影響を与えるだけに、こうした高速化が行われているのはメリットといえるだろう。

PowerEdge 1650のマザーボード部分
オプションのRAIDコントローラを外した状態で撮影している。PowerEdge 1550に比べて、部品が規則正しく並んでいるため、すっくりとした印象を受ける。
ServerSet HE SLのノースブリッジとI/Oブリッジ。ノースブリッジとI/Oブリッジは非常に高いデータ転送性能が要求されるため、Inter Module Busと呼ばれる転送レート1Gbytes/sの専用バスで相互接続されている。I/Oブリッジは、64bit/66MHz PCIを含む複数のPCIバスを管理している。
ServerSet HE SLのサウスブリッジ →
SCSIコントローラ「AIC-7899W」 →
グラフィックス・チップ「ATI Rage XL」
管理コントローラ「QLogic Zircon Lite」
イーサネット・コントローラ「Intel 82544GC」 →
冷却ファン →
 
ServerSet HE SLのサウスブリッジ
ServerWorksのPentium III系デュアルプロセッサ・システム向けのチップセット「ServerSet HE SL」のサウスブリッジ「CSB5」。1系統の32bit/33MHz PCIや4ポートのUSB 1.0インターフェイスなどをサポートする。
 
オンボードのSCSIコントローラ「AIC-7899W」
Ultra160 SCSI対応のSCSIコントローラ。64bit/66MHz PCIで接続されている。
  SCSIコントローラ「AIC-7899W」
  オプションのRAIDコントローラ「PERC 3/Di」用コネクタ
 
イーサネット・コントローラ「Intel 82544GC」
ギガビット・イーサネット対応のイーサネット・コントローラ「Intel 82544GC」を標準で2個搭載する。Intel 82544GCは、ハイエンド・デスクトップPC向けのイーサネット・カード「Intel PRO/1000T」でも採用されているもの。
 
PowerEdge 1650内蔵のファン
バック・プレーンとプロセッサの間にファンが並んでいる。これらのファンによりフロント・パネルから外気が吸引され、プロセッサなどが冷却される。冷却ファンは、プロセッサの近くに3基、その隣に1基、電源ユニットの前と後ろに1基ずつと合計6基が搭載されている。PowerEdge 1550では4基の冷却ファンしか搭載されていなかったので、1.5倍に増やされたことになる。その分、稼働音は大きい。

 拡張スロットは、64bit/66MHz PCI×2と、32bit/33MHz PCI+64bit/66MHz PCIの2種類から選択可能だ。32bit/33MHz PCIは、5Vに対応しており、古いPCIカードやオプションのリモート・アシスタント・カード「DRAC III」を搭載する場合には必須となる。汎用性という点では、32bit/33MHz PCI+64bit/66MHz PCIの組み合わせを選んだ方がよいだろう。

拡張スロット
32bit/33MHz PCI+64bit/66MHz PCIの組み合わせを採用した拡張スロット。64bit/66MHz PCI×2の拡張スロットも選択できる。
  32bit/33MHz PCIスロット
  64bit/66MHz PCIスロット

コンパクトにまとめられたストレージ

 前述のようにPowerEdge 1650では、ホットスワップ可能な3台のハードディスクが搭載可能だ。前面から容易にアクセスできるようになっており、テコの原理で簡単に取り外し/取り付けが可能になっている。ハードディスク・ベイの上側には、薄型のフロッピードライブとCD-ROMドライブが搭載されている。

PowerEdge 1650の前面
3台分のハードディスク・ベイと薄型のフロッピードライブ、CD-ROMドライブがコンパクトにまとめられている。
  ハードディスク
  薄型CD-ROMドライブ
  薄型フロッピードライブ
  前面のスイッチ部→
 
前面のスイッチ部
前面ベゼルを外した状態。前面にも各種インターフェイスなどがまとめられている。
  システムの動作状態を示すLED群(システム・インジケータ)
  電源スイッチ
  PS/2コネクタ(キーボード/マウス共用)
  ディスプレイ・コネクタ
  USB(1ポート)
  システムIDボタン。前面と背面にあるシステム・インジケータが点滅してサーバの状態が確認できる
  ケース・ロック・ボタン。ケースを開ける場合、ここを押してロックを解除する

高機能に向かう1Uサーバ

 本稿ではPowerEdge 1650を前のモデルであるPowerEdge 1550と比較しながら見てきた。両機種の間では、プロセッサとチップセットに違いがないため、大きな差がないように思えるが、電源ユニットの二重化やギガビット・イーサネットへの対応など、PowerEdge 1650は着実に機能が拡張されている。また、搭載可能なハードディスクの容量も向上していることから、1Uサーバであってもアプリケーション・サーバとして利用できるほどだ。今後フロントエンド・サーバ向けとしては、ブレード・サーバのようなさらに高密度なサーバも登場してきていることから、1Uサーバは高性能・高機能化が進むものと予想する。PowerEdge 1650にその片鱗を感じた。記事の終わり

 

 INDEX
  [特集]高密度サーバはどこに向かうのか?
    1.高密度化、低消費電力化、高性能・高機能化へ
    2.第2世代の1Uサーバ「PowerEdge 1650」
  3.高機能化する高密度サーバ
 
「PC Insiderの特集」

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