5万円PCがオフィスを変える

2.拡張性とサポートは必要十分


デジタルアドバンテージ
2000/09/13

拡張性はそれほど高くないが必要十分

 TC535LNはミニタワー ケースの中でも小型のものを採用しているため、それほど拡張性は高くなく、ドライブ ベイの空きは5.25インチのものが1つだけである。CD-R/RWドライブの増設は可能なので、ビジネス用途ならば十分だろう。

 拡張スロットは、PCIのみで4スロットが装備されている。うち1スロットは、イーサネット カードが占有しているため、空きは3スロットということになる。サウンド機能はオンボードで実装されているので、拡張スロットが足りなくなるようなことはないだろう。ただし、一般的なAGPグラフィックス カードでグラフィックス機能を向上させることはできない。

サポート面はエプソンダイレクトの他機種と同様

 いくらPC本体が安くても、サポートがまったくないのでは、万が一故障したときに困ってしまう。TC535Nの場合、エプソンダイレクトの他機種と同様、電話によるテクニカル サポートと1年間の無償ピックアップ保守サービスが標準で付属する。オプションでサポート期間を最大5年間に延長することや、ピックアップ保守サービスをオンサイト保守サービスに変更することも可能だ。低価格だからといって、サポート面に差はない。

TC535LNのケースを開けたところ 付属のマニュアルとCD-ROM
空きのドライブ ベイは5.25インチが1つと少ないものの、CD-R/RWドライブの搭載は可能だ。小型のケースのわりには、ドライブ ベイとマザーボードの重なりが少なく、メンテナンスがしやすい。 TC535N専用のマニュアルとリカバリ用CD-ROM、ドライバ類が収録されたCD-ROMが付属する。安いといっても、こうしたサポート面での手抜きはない。

実行性能はメインストリームPCの約半分

 気になる性能も簡単に調べた。比較したのは、2000年9月上旬時点でメインストリームPCクラスになっているPentium III-866MHz搭載のエプソンダイレクト製のMT-4000だ。

 
CPU Pentium III-866MHz
2次キャッシュ 256Kbytes
チップセット Intel 815E
BIOS AWARD BIOS
メモリ 128Mbytes SDRAM(PC100対応)
グラフィックス機能 グラフィックス メモリ 32Mbytes
コントローラ NVIDIA GeForce2GTS
サウンド機能 Intel 815E内蔵AC'97
補助記憶装置 フロッピー ドライブ 3.5インチ フロッピー ドライブ(2モード)
ハードディスク Ultra ATA/66対応20.5Gbytes
CD-ROMドライブ 40倍速CD-ROMドライブ
拡張インタフェース PS/2キーボード/マウス、シリアル、パラレル、ディスプレイ、サウンド、USBX2
ドライブベイ オープン ドライブベイ 3.5インチX1 (フロッピードライブで使用済み)
5.25インチX2 (1つはCD-ROMドライブで使用済み)
HDD専用ドライブベイ 1インチ ハイト3.5インチX2 (うち1つは内蔵ハードディスクで使用済み)
拡張スロット AGPX1/PCIX3(カード長175mmまで)
メモリソケット DIMMソケット× 2
外形寸法 (W×D×H) 170×345×357mm (本体のみ)
重量 約9kg(本体のみ)
電源 電源容量:142W
消費電力 最大230W(待機時消費電力35W)
比較対象のMT-4000の仕様
 

TC535LNとMT-4000の性能比較

ベンチマーク テストにはBAPCoのSysmark 2000を採用した(値はSYSmark 2000 Rating)。OSはWindows 98 Second Edition、画面の解像度は1024×768ドット、色数は65536色、リフレッシュレートは75Hzである。そのほか、省電力機能やネットワークを無効にするなど、ベンチマーク テストを実行するのに必要な設定を除けば、BIOSやOSの設定はデフォルトのままである。Sysmark 2000については、「特集:x86最速プロセッサ Pentium III-1.13GHzの実像に迫る」を参照していただきたい。

 このようにベンチマーク テストで定量化したところでは、現在のバリューPCの約46%しかないが、体感的にはそれほど差があるようには感じない。アプリケーションの起動時間は、MT-4000のほうが明らかに速いと感じるが、アプリケーションを使いはじめると作業効率に影響するほどの性能差は感じなかった。大規模なソフトウェア開発や科学技術計算など、プロセッサ性能が処理に大きく影響するような用途なら別だが、オフィス アプリケーション用途やインターネット端末的な使い方ならば、当面この性能差が生産性に大きな影響を及ぼすようなことはないだろう。

 また、2000年9月5日現在、表の構成のMT-4000の価格は16万円なのに対し、TC535Nは4万9800円である。性能は1/2だが、価格は1/3以下だ。コストパフォーマンスという点では、TC535Nは非常に高いといえるだろう。


 INDEX
    [特集]5万円PCがオフィスを変える
    1.低価格PCの中身を探る
  2.拡張性とサポートは必要十分
    3.4万9800円実現の裏側

「PC Insiderの特集」

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