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仕様から学ぶOpenIDのキホン

第1回 仕様から学ぶOpenIDのキホン


山口 徹
サイボウズ・ラボ株式会社
2007/7/6

 保存版・OpenID1.1の用語集

 ここでも公式の仕様の中の用語集から説明します。

●End User
 実際にConsumerに対して自分のIdentityを認証しようとするユーザーのことです。

●Identifier
 IdentifierはURLのことです。OpenID authentication protocolのすべてのフローはEnd Userが所有するURLを認証することに関するものです。

●Claimed Identifier
 End Userが自分で所有していると主張するIdentifierのことで、Consumerによってまだ確認されていないIdentifierです。

●Verified Identifier
 Consumerに対して、End Userが所有していると認められたIdentifierのことです。

●Consumer
 End Userが所有するClaimed Identifierの認証を、IdPに対して要求するWebサー ビスのことです。

●Identity Provider
 IdP(Identify Provider)やServerとも呼ばれます。 ConsumerがEnd Userが所有するClaimed Identifierの暗号化された証明に対してコンタクトを取る相手がIdentify Provider(以下、IdP)です。 どのようにしてEnd Userが自分を認証するIdPに対して自分のIdentityを証明するかはOpenID Authenticationの範囲外です【注3】

【注3】
OpenIDの仕様上、誰でもConsumerやIdPになれるという点から、特にConsumerはどのIdPを信用したらよいかという問題が残ります。

これに関しては現行仕様の中では触れていませんし、現時点で有効な解決策も見つかっていません。詳しく知りたい方はopenid-jaグループの以下のスレッドを参照してください。

How to authorize the identity providers in OpenID
http://groups.google.co.jp/group/openid-ja/browse_thread/thread/24237e403a7ef82a?hl=ja

●User-Agent
 
End Userが所有するWebブラウザのことです。特別なプラグインやJavaScriptの実行環境は必要ありません。


 この用語集に出てくる言葉はいわばOpenIDにおける登場人物のようなものです。仕様書の訳なので若干難しいですが、下記のようなシナリオを描くと理解しやすいと思います。

Consumerが提供するWebサービスはOpenID Authenticationに対応しています。

いまこのWebサービスを利用したいと考えるEnd Userがいて、そのEnd UserはOpenID Authentication protocolをサポートしたIdPによって認証されるIdentifierを所有しています。

End UserはConsumerに確認されていないClaimed IdentifierをConsumerに提示することにより、ConsumerはIdPと連携し、End UserのUser-Agent経由で認証を行い、Verified Identifierとします。

図3 OpenIDのシナリオ

 さて、ここで一度まとめておきましょう。

  • OpenIDにおけるIDとはURLのことである。

  • End Userは自分のClaimed IdentifierConsumerに対して認証してくれるIdPに加入していなければならない。End UserはどのIdPに加入していても良く、 ConsumerはいずれのIdPであっても協調してEnd UserClaimed Identifierの認証手続きを行わなければならない。

  • IdPConsumerに対して認証するのはEnd UserClaimed Identifier、即ちURLが、End Userが確かに所有しているかどうかということである。

 これらから分かるように、OpenIDは個人のアイデンティティをURLとして表現し、分散型の認証方式を提供するオープンな認証システムだといえます。

 次回はこれらを押さえたうえで、実際にどのような手続きによってClaimed IdentifierがVerified Identifierとなるのかを紹介します。

3/3
 

Index
仕様から学ぶOpenIDのキホン
  Page1
OpenIDってなんだろう?
広がりつつあるブラウザベースの認証API
「認証(Authentication)」と「認可(Authorize)」って何が違う?
  Page2
特定のベンダに依存するメリット・デメリット
OpenIDの現行仕様
OpenIDの概観を学ぼう
Page3
保存版・OpenID1.1の用語集


Profile
山口 徹(やまぐち とおる)

サイボウズ・ラボ株式会社


サイボウズ・ラボ株式会社のプログラマー。

バーテンダーからIT業界に転身後、様々なWeb制作を行い、大規模コミュニティサイトの開発・運用を経て、現在は研究開発の日々。Perl使い。

Perlを中心とした開発のノウハウやネタをShibuya Perl Mongersのイベント等で発表するなど講演活動も行う。

個人の開発日記は「Yet Another Hackadelic」、仕事のブログは「log4ZIGOROu

●修正履歴

【2007/7/9
初出時に「Authentication(認証)」と「Authorize(認可)」について、訳語・用法が不適切な部分がございました。本用語について全体的に見直しを行い、修正・加筆いたしました。

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