Android Marketでアプリを配布しよう
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2008年7月、日本のケータイ市場(本連載では、携帯電話/PHS/スマートフォンなどの端末をまとめて「ケータイ」と表記します)に黒船として来航し、巻き起こされたiPhone旋風は記憶に新しいと思います。これまでになかったスタイリッシュなデザインと操作性で、新しい物好きが飛び付いたわけですが、それとは別の旋風がIT業界でも起こっています。
■ Android版App Store「Android Market」
iPhoneは世界中で同一機種が販売されるという、これまでになかったケータイの展開方法を取っています。ケータイアプリベンダやケータイアプリ開発者にとっては、国内の単一キャリアではなく世界をターゲット・マーケットにできること、それにもかかわらず開発へのハードルが技術的にもコスト的にも低いことがとても魅力的なのです。
そして、「App Store」というオンラインの販売代理店が用意されていることも大きな魅力でしょう。App Storeの成功を見て、Windows Mobileでも同様のサービスが開始されます。そして今回の連載のテーマであるAndroidでも「Android Market」というサービスが提供されています(参考:Androidアプリ配布サイト提供へ、米グーグル)。
■ あなたの力でAndroidはブレイクする?
本連載では、統合開発環境Eclipseを使って、Androidで動くJavaアプリケーション(以降、本連載では「Androidアプリ」と略す)を開発する手法のイロハを習得し、Android MarketでAndroidアプリを配布することを目標とします。AndroidがiPhoneのようにブレイクするかどうかは、開発者の皆さんにかかっているといっても過言ではありません。
なお、本稿ではJava言語の文法が一通り分かっている方を読者対象にします。Java言語の文法に加え、NTT ドコモのiアプリやauのオープンアプリ、SoftBankのS!アプリ、さらにWILLCOMやイーモバイルのJavaアプリの作り方について詳しく知りたい読者は下記連載を参考にしてください。
いまさら聞けない「Android」
グーグルが主体になって開発し、無償で使用可能なオープンソースのプラットフォーム、Androidをご存じでしょうか。Androidを理解するにはまず、「OHA」を知らないといけません。
■ OHAとは?
OHAとは、グーグルが主体となって2007年11月に33社のベンダとともに発足した「Open Handset Alliance」の略称です。日本のキャリアではNTTドコモとKDDIが参画していて、そのNTTドコモとKDDIは「2009年度にAndroidケータイを発売する」とアナウンスしています(参考:Androidのオープン性でガラパゴスから脱出しよう)。
■ Androidアプリでできること
上図はOHAのトップページの抜粋です。OHAのロゴマークのケータイには、地図(Google Maps)、動画(YouTube)、メール(Gmail、SMS、MMS)、写真、音楽などの機能が搭載されているイメージですが、Androidの特徴をよく表せていると思います。もちろん、Webブラウザや電話帳なども搭載できますし、チャット(Google Talk)やデータベースなども使用できます。デバイスがサポートするなら、GPS、カメラ(ビデオ)、Bluetooth、Wi-Fi、タッチスクリーンなども使用可能です。
そして、そうした機能がJavaのAPIとして提供されていて、組み合わせて利用可能なのです。電話機能もJavaから使用できるので、タッチスクリーンと組み合わせてダイヤル式電話発信なんてジョークアプリが作れますね。
■ JavaであってJavaでない
AndroidはアプリをJava、それもJava MEではなくJava SEで開発できるのが開発者にとっての最大の特徴です。その一方、AndroidにはJava VMは搭載されていません。いったいどういうことでしょうか?
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| 図1 Androidアプリの作成の流れ |
AndroidにはJava VMの代わりに「Dalvik」というケータイなどの制限された環境で効率的に動作するVMが用意されています。
開発者はJavaでアプリを作成し、いったんJavaコンパイラでクラスファイルにコンパイルします。この段階までは完全にJavaでの開発です。コンパイルしたクラスファイルをDalvik実行形式にリコンパイルすることでDalvik VMで動作するようになります。
なお、AndroidでDalvik実行形式を動作させるためにはパッケージングする必要があります。
実際にはJavaのコードが動作するわけではないですが、開発言語がJavaなので、Androidアプリ開発ではこれまで培ったJavaのノウハウが最大限に生かせるわけです。
Androidケータイが日本でも発売されるということで、開発モチベーションが高まったところで、次ページでは、早速Androidアプリの開発環境を準備することにしましょう。
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Androidで動く携帯Javaアプリ作成入門 バックナンバー 連載インデックスへ»
- 第1回 Android Market配布を目指しEclipseでHelloWorld!
- 第2回 Androidアプリ作成の基本“Activity”とは何か?
- 第3回 ブラウザや地図、ストリートビューの基、Intentとは?
- 第4回 簡単でワクワクするAndroidウィジェット10連発!
- 第5回 Androidアプリの使いやすさを左右する5つのレイアウト
- 第6回 AndroidでSQLiteのDB操作をするための基礎知識
- 第7回 常駐アプリが作成できるAndroidの“サービス”とは
- 第8回 アプリを国際化してAndroid Marketから世界へ発信
- 第9回 Netbookにも広まるAndroidで、かつてないWeb体験を
- 第10回 Androidのホーム画面に常駐するアプリを作るには
- 第11回 Android 1.6のジェスチャーとテキスト読み上げを使う
- 第12回 SurfaceViewならAndroidで高速描画ゲームが作れる
- 第13回 iPhoneより多彩なAndroidのセンサをアプリで操作
- 第14回 Android 2.1の新機能で作る、美しく燃える“待ち受け”
- 第15回 Android NDKでJNIを使用してアプリを高速化するには
- 第16回 地図/位置情報/GPSを使うAndroidアプリを作るには
- 第17回 もはやケータイに必須のカメラをAndroidで制御しよう
- 第18回 開発者が知っておきたいAndroid 2.2新機能 12連発
- 第19回 XMLレイアウトでAndroidアプリに“設定画面”を追加
- 第20回 Androidアプリで“アニメーション”するための基礎知識
- 第21回 アニメーションでAndroidに独創的な画面エフェクトを
- 第22回 開発者が知って得するAndroid 2.3の新機能18選
- 第23回 Android 3.0の新APIで簡単ドラッグ&ドロップ実装
- 第24回 Androidの画面の大きさの違いを解決するFragments
- 第25回 Compatibility packageで2.x系でもマルチサイズ対応
- 第26回 開発者が知らないと損するAndroid 4.0の新機能44選
- 第27回 Android 4.0でアプリ開発を始めるための環境構築
- 第28回 Android 4.0で注目の顔認識をアプリに組み込むには
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