3回目はあるのか? おばかアプリ選手権レポート
仲里淳2009/7/17
3月に開催され賞賛と罵声(ばせい)の入り混じるなか幕を閉じた第1回に続き、あの「おばかアプリ選手権」が再びお台場にやって来た。今回もカオスに満ちたプレゼンが吹き荒れ、進行は乱れまくることに。その模様をダイジェストで紹介する
前日にチケットがソールドアウトという予想外の事態
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7月4日、お台場の東京カルチャーカルチャーにおいて「デザインハック・ミーティングVol.2 第2回おばかアプリ選手権」が開催された。梅雨の真っただ中、天候は運よく曇りで踏みとどまり、客席には子連れの家族もちらほら。平日開催の前回とは違い、今回は土曜日開催。「お台場ガンダムを見に行くついでに、おばかアプリ選手権にも顔を出してみるか」的な参加者が多かったものと思われる。そんなガンダム効果もあってかチケットは予想に反してソールドアウト。スタッフは喜びつつも逆にプレッシャーとなって重くのしかかる……。
| なんと、今回のチケットはソールドアウト。きっとガンダムのおかげだね、ありがとう! |
今回は、前回同様の編集部による推薦枠に加えて、一般公募によるチームも参加。合計10チームによる選手権となった。各チームのプレゼンタイム10分間でアプリを紹介。入れ替えも3分以内に済ませなければならないという厳しいルール。第1回でズルズルと時間をオーバーしてしまったことを反省しての措置とのこと(第1回の模様は「第1回おばかアプリ選手権はこうして行われた」にまとめられています)。
司会は、元祖おばか系の伊藤ガビンとタナカカツキ
今回司会を務めたのは、伊藤ガビンさんとタナカカツキさんの2人。伊藤ガビンさんは、ゲーム「パラッパラッパー」をはじめ、枠にはまらない個性的な作品を数多く作り出しているクリエータの1人である。タナカさんは、天久聖一さんとのギャグマンガユニット「バカドリル」とその作品などで知られる、芸術的おばかセンスの持ち主。そんな2人からの第一声は、「何をするのかよく分かってないんですけど……」。期待を通り越して不安を抱かせる中、ついにイベントが始まった。
| 司会を務めたタナカカツキさん(左)と伊藤ガビンさん(右)。おそろい?のTシャツ姿で登場 |
音楽でメシが食えるロックな次世代入力デバイス
| 紫熊 「Rock'n Office(ロッキンオフィス)」 メンバー:橋本圭一(プログラマ兼デザイナ)、リン(プログラマ)、D++(ジャケットデザイン)、池田みちる(Vo)、谷池公治(Gu)、東郷龍一(Ba)、根本純(Dr)、Eiji Sugawara(アドバイザ)、Special Thanks:三上くん |
| いきなり始まったバンド演奏は、「下の階にあるZepp Tokyoと場所を間違えたのでは?」と思ってしまうほど無駄にカッコいい |
一番手として登場したのは、ロックバンドの紫熊(しぐま)チーム。あいさつ代わりにショッキング・ブルー(The Shocking Blue、オランダのロックバンド)の名曲「ヴィーナス」(Venus)を演奏。「デザインチームではありません。バンドやってます!」の言葉に、アプリのプレゼンを期待していた会場は少し戸惑いながらもテンションは上がった。
実は、演奏に使っている楽器がおばかアプリの「Rock'n Office」。PCと電子楽器を接続することで、その演奏情報を基に文字入力やカーソル操作ができる。今回は、エレキギターの音をギターシンセでMIDIに変換し、それをUSBのMIDIインターフェイスでPCに取り込むという構成でデモを行った。
| 一応入力できているが、とても遅いし、よく間違える。特に変換を要する日本語入力では難易度がさらに高くなる。とってもストレスフル! |
1つの音に対して1つのキーが割り当てられているので、正確に速弾きすれば高速な入力は可能なはずだが、その域に達するには相当の修行も必要とされる。実際のデモでは、もたつくわ、変換ミスするわで、実用性のなさっぷりを披露した。
10行程度のメールを作成するパフォーマンステストでは、PCが1分で済むところを、Rock'n Officeでは30分かかったという。
紫熊は、「メール1通作成するのに丸1日。これはある意味ロック!」であるとし、「イングヴェイ・マルムスティーンなどギター界における超絶速弾きの神たちならタイピング以上のパフォーマンスを出せるかもしれない。楽器を演奏することで(オフィスワークだけど)仕事ができるのだから、音楽でメシが食えるということ。田舎のお母さんも大喜び」と解説した。
| さすがに1文字ずつの入力はつらいと、1音であらかじめ登録しておいた1フレーズの入力ができる「無双モード」も用意。取りあえず、意味のあるフレーズが並ぶのでライブパフォーマンスとしては使えるかも |
入力の難易度が高く、実用性がないところがおばか。恋するあの人への想いを入力できる、「ラブレター代筆」へのバージョンアップを期待。
働きたくないあなたに贈る最適な仕事探し
| ワンパク×リクルートメディアテクノロジーラボ 「FormB」 メンバー:鈴木拓生(リクルートメディアテクノロジーラボ)、阿部淳也、野村政行、宮城秀雄(以上ワンパク)、栗田洋介(グランドベース) |
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| 左から阿部淳也さん、鈴木拓生さん、後ろのティム&マッキーさん(どっちがどっちなのかは不明) |
このアプリは、もともとリクルートが主催しているデザイナとのコラボレーション企画「DESIGN SHOWCASE」のために開発されたもの。「DESIGN SHOWCASE」は、リクルートが提供しているWebサービスのAPIを使って、デザイナが自由に作品を作るイベントだ。現在、第3回としてフロム・エーAPIを使って「Job」をテーマにした作品が公開されている。
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| かなりの手間を掛けて制作されたようで、見た目には「おばか」な様子はひとかけらもない。当初は「FROM B」という名前にするつもりだったが難しく、文字を入れ替えて「FORM B」にしたとのこと。ちなみに「B」は「Bad」「Black」のBで、つまり「ダメな職場や仕事」を意味している |
一般に検索というものは、「やりたいこと」を探すもの。しかし、実際のアルバイトや仕事選びでは「しょうがなくこの仕事をやっている」という状況も少なくない。であれば、「やりたいこと」を能動的に探してもらうのではなく、「やりたくないこと」を除外していくことで、残ったものから選べばよいというコンセプトで開発されたのが「FORM B」だという。
| ティムとマッキーによる実演。マウスの代わりに特製のスイッチパネルを使って、「やりたくない仕事」を消していく。Bボーイふうの格好をしているのは、「B」に掛けたものと思われる |
「やりたくないもの」を一通り除外して決定ボタンをクリックすると、詳細な求人情報が掲載されたフロム・エー ナビへのリンクが表示される。機能としては検索オプションでの指定と同じことだが、それを大げさなUIとゲーム的要素を取り入れることでまったく異なる印象を与えている。
ビジュアルやFlashの作り込み、音楽のどれもがハイクオリティだが、できることは「受け身のバイト探し」という妙なアンバランス具合がおばか。
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| Page1 前日にチケットがソールドアウトという予想外の事態 司会は、元祖おばか系の伊藤ガビンとタナカカツキ 音楽でメシが食えるロックな次世代入力デバイス 働きたくないあなたに贈る最適な仕事探し |
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| Page2 あくまでも「好みの髪形」のコレクションツール 「おっぱいは正義」の精神で開発された物理シミュレータ |
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| Page3 コンテンツ糸柳――拡張現実感、そしてクローン大戦へ |
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| Page4 100件までいったら叫ぼう――タドッタどー! ニコニコ動画の次はこれ――メモ帳で作る動画 ノリテツじゃなくても楽しめるリアル桃鉄 |
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| Page5 iPhoneで聴くべき究極のハイクオリティオーディオとは 相対性理論に基づいて「今日のズレ」を計測 |
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| Page6 うごめくアイコン群と過去へと引き戻されるデスクトップ グランプリがおばかに新たな定義をもたらした! |
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D89クリップ バックナンバー 連載インデックスへ»
- 第1回 マッシュアップ+ひとひねり=MA4の受賞作
- 第2回 Chumby開発者が語る誕生秘話とビジネスモデル
- 第3回 植物の「緑さん」がブロガーになるまで
- 第4回 ペパボ・家入氏が語る、バカとまじめの振り子の関係
- 第5回 ケータイ版AIRでFlashLiteの成功パターンを踏襲
- 第6回 Webにおけるグラフィック表現手段としてのFlash
- 第7回 第1回おばかアプリ選手権はこうして行われた
- 第8回 ユーザーエクスペリエンスのadaptive path訪問記
- 第9回 クリエイターであるためにFlash待ち受けを出し続ける
- 第10回 3回目はあるのか? おばかアプリ選手権レポート
- 第11回 Web標準に準拠し独自技術Silverlightで補完する
- 第12回 3回目にして完成形を迎えた「おばかアプリ選手権」
- 第13回 マッシュアップを超えたマッシュアップを−MA5表彰式
- 第14回 デザイナだからこそ作れるUXに企業が注目している
- 第15回 Flash CS5のiPhoneアプリ変換機能は無駄にならない
- 第16回 おばかアプリ作成のための超まじめな勉強会レポート
- 第17回 4回目を迎えたおばかアプリ選手権、その見所とは
- 第18回 Windows 7でも「おばかアプリ選手権」は大爆笑でした
- 第19回 無料モデルに興味はない、プログラマは創造的だ
- 第20回 歌あり笑いあり過去最大規模となった技術者の祭典
- 第21回 jQuery+PhoneGap+Dreamweaverでスマホ開発?
- 第22回 「iCloud」が示す「こちら側」を中心とした世界観とは?
- 第23回 おばかな人知が集結したブレスト会議レポート
- 第24回 Chrome+HTML5 Conferenceレポート
- 第25回 Adobeが作ったHTML作成ツール、Edgeの本気度
- 第26回 見よ! コレジャナーイアプリの数々を!
- 第27回 ゲームは、スマホ、AR、ナチュラルインターフェイスに
- 第28回 ゲーム開発はHTML5+スマホベースが新潮流
- 第29回 HTML5で今までにないサイトを作る。GDD2011
- 第30回 Processing.js、SVG、WebGL。HTML5周辺の技術
- 第31回 500作品が競った「Mashup Awards 7」表彰式
- 第32回 作りたい欲求を刺激するMake:07@東工大レポート
- 第33回 HTML5のデバイス&位置情報系APIを使いこなそう
- 第34回 グランプリは生徒と先生が作った役に立つARアプリ
- 第35回 学生からプロまで入り乱れてのアプリ合戦頂上対決!
- 第36回 108もあるぞ! HTML5の要素数
- 第37回 Qt5で10億人ユーザーへ、OSSコミュニティ化で健在に
- 第38回 家電のUIになるブラウザ
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iPhoneとAndroid、そしてWindows Phoneという3つのOSの今後を占う。それぞれの通信規格とコンセプトは? - 家電のUIになるブラウザ (2012/2/3)
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コンテンツという文化力と、ものづくりという技術力を掛け合わせる。両方を国内に持ち合わせている国は多くない。チャンスなのだ
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