特集 Windows Server 2003完全ガイド

6.新機能/改良機能一覧(4)

デジタルアドバンテージ
2003/06/20


[表の見方]
・表の左端の列は、Windows 2000 Serverから比較して、新しく追加された機能か、改良された機能かを表しています。
  N(New Feature):新規追加された機能
  E(Enhanced Feature):改良された機能

・右端列の各アルファベットは、Windows Server 2003の各エディションを表しています。
  W:Web Edition
  S:Standard Edition
  E:Enterprise Edition
  D:Datacenter Edition
 
  機能 内容 W S E D
ストレージ管理
N ボリューム・シャドウ・コピー 単一または複数ボリュームの特定時点でのコピーを生成する機能。Windows Server 2003標準のNT Backupはこの機能を使い、オープン中のファイルでもバックアップ処理を実行できるようにしている
N リモート・ストレージ テープ・ストレージなどの外部記憶装置を使用し、必要に応じてハードディスク内のデータの書き出し、読み込みを行うことで仮想的にディスク容量を増加させる機能  
N リムーバブル・ストレージとリモート・ストレージ オートチェンジャー機能を持つ磁気テープやリムーバブル・ディスク装置などを利用してリモート・ストレージを実現する機能
E ディスク・クォータ・サポート ディスク・クォータは、特定ユーザーが利用可能なディスク・サイズを制限する機能
E ディスクの管理 「ディスクの管理」MMCスナップ・インが拡張され、すべてのディスクの管理に対し、標準化された操作を可能にするVirtual Disk Serviceの機能が追加された
N SAN (Storage Area Network)構成からの起動サポート SAN構成のストレージから、Windows Server 2003を起動することが可能。ただしSANストレージ製品によっては、この機能の利用するときに、カスタム構成が必要となる場合もある    
N SAN構成における共用ディスク・サポート 使用しているストレージ・バス技術とは無関係に、すべてのディスクを共用ディスクとして取り扱い可能にする機能(ただし起動ディスク、システム・ディスク、ページ・ファイルを含むディスクを除く)
E Winsock Direct 分散コンポーネント間の通信を効率化する機能。SAN上で動作するアプリケーションでこれを有効にすると、オーバーヘッドを低減し、パフォーマンスを向上させることができる
 
  機能 内容 W S E D
ターミナル・サービス
E ターミナル・サービス Windows 2000のターミナル・サービスに比較し、より多くのユーザー数サポート、グループ・ポリシーなどを使った管理能力の向上などが追加された。ターミナル・サービス用プロトコルはRDP 5.1に拡張され、RDP 5.1対応クライアントが提供される  
N ターミナル・サービス用セッション・ディレクトリ ターミナル・サービスを利用したアクセスに対し、マイクロソフトが提供するネットワーク・ロード・バランシング機能や、他社製のロード・バランシング技術を利用可能になった
 
  機能 内容 W S E D
エンタープライズUDDIサービス
N エンタープライズUDDIサービス イントラネットでのWebサービス・ディレクトリを実現するための機能。これにより、社内でのWebサービスの共有や検索が可能になる
 
  機能 内容 W S E D
Windows Mediaサービス
E Windows Media Services (WMS) Windows Server 2003のWMSでは、パフォーマンスの向上(TCPストリーム送出数を倍増など)、信頼性の向上、セキュリティ機能(ダイジェスト/NTLM/Kerberos認証サポート等)の向上などが図られた
 
  機能 内容 W S E D
ハードウェア関連
N ヘッドレス・サーバ ローカルのキーボードやマウス、グラフィックス・デバイス、ディスプレイを接続することなくコンピュータを起動し、リモートから完全に制御可能にする機能。データ・センターなどで多数のサーバを稼働させる場合などに有効
N I2O サポート マルチプロセッサ・システムにおいて、セカンダリ・プロセッサが高速にI/Oを行えるようにするI2O(Intelligent Input/Output)サポートが追加された。特に高帯域幅のI/Oオペレーションが求められるネットワーク・ビデオやグループウェア、クライアント/サーバ・プロセッシングなどで効果が得られる  
N Hot Add Memory システムをシャットダウンすることなく、メモリ構成の変更が行える機能。ただしこれを利用するには、OEMベンダによるハードウェア・サポートが必要
N NUMA (Non-Uniform Memory Access) NUMA(ヌーマ)は、マルチプロセッサ・システムにおいて、特定のプロセッサが持つローカルなメモリなどもメイン・メモリとしてほかのプロセッサと共有可能にしたシステム。ただしNUMAを利用するには、システム側の対応が必要      
E DualView ノートPCの液晶ディスプレイと、外部CRTインターフェイスの2つを使ってマルチ・ディスプレイを実現する機能。ただしこれを利用するには、ハードウェア側のサポートが必要なので、すべての機種で利用できるわけではない
N DVD-RAMでのFAT32サポート DVD-RAMメディアに32bit FATボリュームを作成し、利用可能になった
 
  機能 内容 W S E D
そのほか
N ユーロ圏サポート 通貨単位として「ユーロ」が利用可能になった

  機能 内容 W S E D
追加コンポーネントおよび関連製品(今後提供予定)
N GPMC(Group Policy Managment Console) グループポリシー管理コンソール(GPMC)により、グループポリシーの適用結果の取得や事前シミュレーションが可能になった  
N Microsoft Metadirectory Services 2003 ADやAD/AM、Exchange Server 2003、iPlanet、Lotus Notes、Novel eDirectoryなど、さまざまなディレクトリサービス間での連携・統合が可能になる  
N ADS(Automated Deployment Services) 目的に応じたサーバ・システムの自動構築・展開(プロビジョニング)を迅速に行うためのサービス  
N WSS(Windows SharePoint Services) チームコンピューティング作業支援のためのグループウェア。Windows Server 2003に対するアドオンの「Windows SharePoint Services」と、SharePoint Portal Server 2001後継の「Share Point Portal Server 2003」がある  
N RTC Server(Real-Time Communications Services) ユーザー認証やロギング、暗号化通信など、管理者によってその使用が把握できるような形態のメッセージング/コレボレーション・サービス  
N WRS(Windows Rights Management Services) 再配布禁止や印刷禁止など、機密情報の漏洩を防ぐ機能を持ったメールや文書の機密管理システム  
 
 

 INDEX
  [特集] Windows Server 2003完全ガイド
    1.Windows Server 2003オーバービュー(1/2)
    2.Windows Server 2003オーバービュー(2/2)
    3.新機能/改良機能一覧(1)
    4.新機能/改良機能一覧(2)
    5.新機能/改良機能一覧(3)
  6.新機能/改良機能一覧(4)
 
目次ページへ  Windows Server 2003完全ガイド


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