Windows HotFix Briefings
(2004年9月10日版)

―― 修正プログラム適用に関する問題点、不具合情報の隔週レポート ――

DA Lab Windowsセキュリティ
2004/09/10

このHotFix Briefingsでは、HotFixの公開後に明らかになった問題点、不具合などの情報を隔週でまとめてお届けします。
 
[XP SP2情報]
Windows XP SP2日本語版が広く一般向けに公開

情報の内容 Windows XP SP2の一般公開
情報ソース マイクロソフト
報告日 2004/09/01
対象環境 Windows XP

 マイクロソフトは9月2日の午前0時ごろより、Windows XP Service Pack 2(以下XP SP2)のダウンロード・センターでの提供、Windows Updateでの提供、Software Update Services(SUS)向けの提供を開始した。先行して有償情報サービスであるMSDNサブスクライバー・ダウンロードでの提供は開始されていたが、これでだれでも無償でXP SP2をダウンロードして適用できるようになった。

 このうちダウンロード・センターに登録されたのはITプロ向けのネットワーク・インストール版で、XP SP2の適用に必要なすべてのファイルが収録されている(サイズは約270Mbytes)。いったんダウンロードしてしまえば、複数のコンピュータに対し、オフラインでXP SP2を適用できる。SUS向けのパッケージも同時に提供が開始されたので、管理者が許可すれば、SUSを利用した社内展開も可能である。

 Windows Updateを利用すれば、エンド・ユーザー自身がマイクロソフトのWebサイトからXP SP2を適用できる。この場合はユーザーの環境ごとに必要なファイルがダウンロードされる。上記ネットワーク・インストール版よりはサイズが小さいが、各利用者がそれぞれモジュールをダウンロードすることになるので、企業での利用にあたってはネットワーク・トラフィックに注意が必要である。

 さらに自動更新(ユーザーの操作を必要とせず、自動的にXP SP2がダウンロードされ、適用される機能。Automatic Update)による提供が9月29日(水)から開始される。9月29日までは、ユーザーWindows Updateサイトに接続してXP SP2を選択するなど、何らかの能動的な作業を行わないかぎり、XP SP2は適用されない。従って既存ソフトウェアとXP SP2の互換性の検証が必要なら、この自動更新開始までにテストを終えるか、さらに時間が必要なら、後述するツールなどを使って、自動更新やWindows UpdateでのXP SP2適用を禁止する必要がある。

■XP SP2収録CD-ROMは大々的に無償配布

 低速なネットワークしか利用できず、XP SP2パッケージのダウンロードが負担なら、XP SP2を収録したCD-ROMを手に入れることができる。従来、このようなCD-ROM配布サービスを利用する場合、1000円程度の郵送手数料を支払う必要があったが、今回は無償で入手できることになった。以下のマイクロソフトのページから申し込むことができる。

 ただし申し込みページでの説明によれば、CD-ROMの到着までには4〜6週間掛かるとしている。今回は、これ以外の手段でも大々的にXP SP2 CD-ROMが無償提供されるようなので、特別な理由がなければ以下のいずれかの手段を選ぶとよいだろう。

1.雑誌付録CD-ROM
 コンピュータ関連雑誌の付録CD-ROMとしてXP SP2が提供される。一番乗りは9月8日発売の日経クリック10月号のようだ(詳細は日経クリックのホームページを参照)。これ以外の雑誌でも、順次提供されると思われるので、まずは書店に出かけてコンピュータ関連雑誌の棚を探してみるとよいだろう。

2.PCショップ店頭配布の無償CD-ROM
 9月17日(金)より、全国主要PCショップ、家電量販店の店頭で、XP SP2収録CD-ROMとインストール方法などを解説した小冊子をセットにしたキットが無償提供される。

3.全国郵便局で配布される無償CD-ROM
 さらに10月1日(金)からは、日本全国の郵便局窓口にて、XP SP2収録 CD-ROMが無償提供される予定だ。内容は上記PCショップで配布されるキットと同等のものと思われる。

 
[XP SP2情報]
管理者のためのXP SP2情報

情報の内容

管理者向けXP SP2情報

情報ソース マイクロソフト
報告日
対象環境 Windows XP

 このように、XP SP2は大々的に公開された。システム管理者は、既存システムとXP SP2の互換性テスト、XP SP2適用による不具合情報などを参照しながら自社の展開計画を練ることになるだろう。ここでは、XP SP2関連としてマイクロソフトが提供しているツールや、すでに明らかになっている不具合情報などをまとめておく。

XP SP2の自動更新、Windows Updateでの適用を一時保留にするツール

 XP SP2の適用を集中管理したい管理者は、各クライアントが独自の判断でXP SP2を適用できないようにしたいと考えるだろう。このような管理者向けにマイクロソフトは、自動更新とWindows UpdateでのXP SP2適用を一定期間保留にするためのツールを提供している。

 このツールには、グループ・ポリシーーで自動更新機能を集中的に管理するためのテンプレート・ファイル、グループ・ポリシーが使えないコンピュータ向けの保留/許可制御用コマンドなどが収録されている。これらを利用すると、クライアント・コンピュータの「HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate」というレジストリ・キーに「DoNotAllowXPSP2」という値が作成され、その値が「1」にセットされる。自動更新プログラムやWindows Updateコンポーネントはこの値をチェックし、「DoNotAllowXPSP2」が「1」で、かつマイクロソフトが設定した一定期間内なら、自動更新での適用処理やWindows UpdateでのXP SP2の表示を行わないというものである。

 当初マイクロソフトは、この保留期間を120日間としており、これが過ぎたら自動更新などで適用が開始されるとしていた。しかし先ごろ米Microsoftは、この保留期間を240日間に倍増させ、2005年4月12日まで適用されないようにしたと発表した。以下のページの真ん中あたりに説明がある。

 原稿執筆時点(2004年9月9日時点)で日本語ページでの表記はまだ120日間のままだが、こちらもやがて240日に変更されるものと思われる。

 ただしこの方法が有効なのは、自動更新とWindows Updateによる適用だけで、前述した無償配布CDなどによるインストールは阻止できないので注意が必要だ。無償CDはかなり大々的に配布されるので、エンド・ユーザーがうっかりCDをセットしてインストールしてしまう可能性も否定できないだろう。これについては、告知などを徹底するしかなさそうだ。

XP SP2の自動更新/Windows Updateを一時保留にするVBScript

 上記のとおり、自動更新/Windows Updateの一時保留は、レジストリの値を設定するだけのことだ。米Microsoftは、VBScriptを利用して、指定した複数のコンピュータのレジストリ値を変更するスクリプトを公開している。グループ・ポリシーが利用できない場合はこのスクリプトを使ってもよいだろう(残念ながら日本語の解説ページはないようだ)。

XP SP2適用済みWindows XP CDの作成

 XP SP2をいったん適用したら、以後はXP SP2を適用したWindows XPのインストールCDイメージが必要になる。例えば次のようなケースである。

 こうした問題を回避するには、XP SP2適用済みWindows XP CDを作っておくとよい。これについては以下のページが参考になる。

 なお、Windows XPのインストールCDからブート・コードを取り出してコピーすれば、起動可能なXP SP2適用済みWindows XP CDができる。しかしこれについては、ブート用コードを取り出すところがライセンス的にグレーとのことで、マイクロソフトの正式な情報はない。しかし米国などでは、特に制限されることなく情報が開示されている。このあたりの顛末と米国情報ページ詳細は以下の掲示板スレッドにまとまっている。

XP SP2を削除する方法

 いったんXP SP2を適用したものの、重大な不具合が発生し、回避方法が見つからなければ、XP SP2を削除する必要がある。この方法について、マイクロソフトはサポート情報を提供している。

XP SP2適用による障害情報

Windows XP SP2の展開に失敗しないために

 以下では、XP SP2の適用によって発生する不具合のうち、すでに明らかになっているものをまとめる。なお、すでに本サイトで公開した関連記事についても併せて参照されたい。この関連記事でもご紹介したとおり、主にWindowsファイアウォールに関連して不具合を発生するアプリケーションのリストをマイクロソフトが公開している。

■Samba 2.2.10以前、3.0.6未満のサーバがXP SP2で落ちる

 Linuxにインストールすることで、Windowsクライアント向けのファイル共有/プリンタ共有サービスを提供可能にするSambaが、XP SP2クライアントからアクセスされると異常終了してしまうという不具合が報告されている。

 この障害は、Samba 2.2.10以前、3.0.6未満の場合に発生するとのことだ。すでにこの問題を修正した新版が提供されているので、そちらを入手して利用すればよい。

■XP SP2に関連するベンダ情報

 PCハードウェア/ソフトウェア・各ベンダは、XP SP2と自社製品の互換性に関する情報をまとめたページを公開している。ケースによっては重大な障害も発生しているので、以下のマイクロソフトのページ、ユーザー・コミュニティのページを参照して、対象製品を利用していないかどうかを確認する必要があるだろう。

■そのほかの不具合情報

 マイクロソフトが公開している現時点での主要な不具合情報は以下のとおり。あまりに多数の不具合が存在することと、新たな情報が次々と公開されていることから、ここですべてを紹介するのは困難である。最新動向については、前述したユーザー・コミュニティの次のスレッドなどを参照されたい。

 XP SP2では、Bluetoothの仕様に変更が加わっているため、東芝のノートPCの一部などで障害が発生している。また、Bluetoothを利用したワイヤレス・キーボード/マウスも接続できないものが存在するようだ。

 以下、このほかの主要な障害情報をいくつかピックアップしておく。

 
[新着SP情報]
.NET Framework 1.1 SP1、.NET Framework 1.0 SP3が公開

情報の内容 .NET Framework向け最新SPの提供
情報ソース マイクロソフト
報告日 2004/08/30
対象環境 Windows 2000/Windows XP/Windows Server 2003

 マイクロソフトは、.NET対応アプリケーションを実行するためのランタイムである.NET Frameworkに対し、いくつかの脆弱性や不具合を修正したService Packの提供を開始した。提供が開始されたのは最新版である.NET Framework 1.1向けのSP1、および前版である.NET Framework 1.0向けのSP3である。.NET Framework 1.1 SP1は、インストーラの関係から、Windows Server 2003向けとそれ以外のOS向けパッケージが分かれている。

 .NET Framework 1.0 SP3のダウンロード先は次のとおり。

 なお.NET Framework 1.1 SP1は、XP SP2を適用した環境も提供対象となっており、適用が必要である。

 各SPに含まれる修正一覧は以下から参照できる。

 
[新着SP情報]
SharePointテクノロジ向けSP1が公開

情報の内容 SharePointテクノロジ向けSP1の提供
情報ソース マイクロソフト
報告日 2004/08/30
対象環境 Windows SharePoint Services/SharePoint Portal Server

 マイクロソフトは、Windows Server 2003向けに無償公開しているWindows SharePoint Services(WSS)、単独サーバ製品として販売されているSharePoint Portal Server(SPS)向けのSP1を公開した。不具合修正に加え、いくつかの機能向上なども実施されている。

 修正一覧は以下から参照できる。

 
そのほかの不具合情報、追加情報
 
 Windows HotFix Briefings

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