[運用]
Hyper-V実践サーバ統合術 第3回

3.オフライン状態でのP2Vの手順

日本ヒューレット・パッカード
ESSプリセールス統括本部 ストレージソリューション本部
ストレージソリューション推進第一部
木村 智和
2009/01/08

オフライン状態でのP2Vの実行(移行元のOSがWindows 2000 Server)
  移行元サーバのOSがWindows 2000 Serverの場合は、オフライン移行のみが実行可能である。オフライン移行では、移行元サーバのシステム領域をコピーするために、Windows PE(Windowsプレインストール環境)によるネットワーク・ブートが実行される。よって、移行元サーバのネットワーク・インターフェイス・カードがネットワーク・ブートに対応している必要がある点に注意していただきたい。

 Windows 2000 ServerのP2Vの手順は、大まかな流れとしては、Windows Server 2003の場合と違いはない。よって、以下では相違点のみを説明する。

移行元サーバの状態
今回の環境は、Xeon 3.8GHz×2、2Gbytesメモリ、72Gbytesハードディスクの物理マシン上でWindows 2000 Server SP4が稼働している環境を移行元サーバとした
  • SCVMM管理者コンソールを起動し、[物理サーバーの変換メニュー]を選択する
  • [物理サーバー変換(P2V)]ウィザードに従って、ソースの選択、移行後の仮想マシン名の入力、システム情報のスキャンを順に実施する
ボリューム構成
注意マークが表示されているように、ここではオフライン変換しか選択できない。

オフライン変換オプション
ネットワーク・ブートの際には固定IPアドレスを割り振ることもできるが、DHCPサーバが存在する場合にはIPアドレスを自動取得にしておくと勝手に割り振ってくれる。
  • [物理サーバー変換(P2V)]ウィザードに従って、VM構成、ホストの選択、パスの選択、ネットワークの選択、追加のプロパティを設定し、変換情報で問題が検出されなければ、P2Vを開始する
ジョブ - P2V実行時
移行元サーバのシステム・ディスク(C:ドライブ)をコピーしている。

移行元サーバ - P2V実行中
移行元サーバのシステム・ディスク(C:ドライブ)をコピーするため、Windows PEによるネットワーク・ブートで移行元サーバを起動し、LAN経由で移行先サーバへコピーを実行している。

仮想マシンのデバイス・マネージャ
P2V実行後の仮想マシンのデバイス・マネージャ。P2V作業の中で統合サービスも導入されているのが確認できる。


 INDEX
  [連載] Hyper-V実践サーバ統合術
  第3回 Hyper-Vによる実践サーバ統合
    1.Hyper-VによるP2V/V2V
    2.オンライン状態でのP2Vの手順
  3.オフライン状態でのP2Vの手順
    4.V2Vの手順

 運用


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