運用
Microsoft Baseline Security Analyzer 2.0日本語版(後編)

5.VisioとMBSA 2.0の連携

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2005/09/16

 Visio 2003(Visio Professional 2003+SP1以降)には、MBSAと連携して動作させるための「コネクタ」と呼ばれるツールが提供されている。これを利用すると、Visio 2003上で描かれたネットワーク・チャートからMBSAツールを起動できる。ネットワーク・チャートの管理にVisio 2003を使っている場合は、対象コンピュータを直接クリックしてすぐにMBSAツールを起動できるので、非常に便利である。

 上記のサイトからコネクタをダウンロードし、あらかじめVisio Professional 2003とMBSAがインストールされたコンピュータ上でダブルクリックすればすぐにインストールされる。

 Visio 2003を起動後、[図形の種類の選択]で[ネットワーク・カテゴリ]にある[基本ネットワーク図]テンプレートを選び、ファイルを新規作成する。そして[サーバー]や[PC]などの図形パーツを使ってネットワーク・チャートを書き上げる。そしてそれぞれの図形を右クリックしてポップアップ・メニューから[プロパティ]を開き、コンピュータ名やIPアドレスなどの情報を設定する。

プロパティの設定
Visioで基本ネットワーク図テンプレートを使ってサーバやクライアント・コンピュータを描き、それらのプロパティで正確なサーバ名やIPアドレスなどの情報をセットしておく。するとその情報を使ってMBSAツールを実行することができる。
  サーバの図形の例。
  [プロパティ]で名前やIPアドレスなどの情報を設定しておく

 図形の作成後、マウス・カーソルをサーバ図形などの上に移動すると、MBSAを起動するための浮動表示メニューが(左下に)表示されるので、それをクリックするとMBSAの起動メニューが表示される。

MBSA起動メニュー
プロパティの設定後、マウス・カーソルをコンピュータの図形の上に移動させると、浮動表示メニューが表示されるので、そこからMBSAを起動する。
  サーバの図形。
  浮動表示メニュー。
  MBSAツールの起動メニューを選択する。

 ここで表示されるメニューは、MBSAのスキャン時に表示されるメニューそのものである(ダイアログ上の文字列はすべて英語だが意味は同じ)。

MBSA起動メニュー
MBSAを起動すると、パラメータをセットするためのダイアログが表示される。メニュー文字列は英語になっているが(このコネクタは英語版として提供されている)、日本語版のMBSAの起動画面と意味は同じである。
  スキャン対象のコンピュータ名。チェック・ボックスをオンにするとスキャンの対象となる。
  オプション・パラメータの設定。

 [OK]をクリックすると、MBSAによるスキャンが開始される。スキャン中の状態はStatusウィンドウに表示される。スキャン終了後、対象となる図形アイコンをクリックすると、Reportウィンドウにスキャン結果が表示される。この表示は、MBSAツールを起動して実行した結果と同じであるし、生成されたレポートはデフォルトのMBSAのレポート・フォルダに格納されているので、取り扱いも楽である。また、すでにスキャン済みのレポートは、図形をクリックするだけで、いつでもすぐに確認できる。

MBSAによるスキャン結果の表示
スキャン結果はすべて日本語で表示される(日本語版MBSAをインストールしていル場合)。
  このコネクタをインストールすると、MBSAメニューが追加される。ここからはレポート・ファイルのインポートなどの操作が行える。
  選択された図形アイコン。コンピュータを選択すると、ReportウィンドウにMBSAによるスキャン結果が表示される。
  スキャン結果。

 MBSA機能が利用できる場合には、メニューに[MBSA]という項目が追加されている。このメニューを使えば、定義されているコンピュータに対する一斉スキャンやレポート・ファイルのインポートなどが行える。End of Article

 

 INDEX
  [運用]
  Microsoft Baseline Security Analyzer 2.0日本語版(前編)
    1.MBSA 2.0の主要な機能強化点
  Microsoft Baseline Security Analyzer 2.0日本語版(後編)
    1.MBSA 2.0のインストール
    2.MBSA 2.0の基本的な操作方法
    3.レポートの表示
    4.コマンドラインで使うMBSA 2.0
  5.VisioとMBSA 2.0の連携
 
 運用


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