[運用]
POPFileで構築する迷惑メール・フィルタ(前編)

4.POPFileのインストール(2)―初期バケツの作成

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2008/06/23

ユーザーごとのデータの保存先の指定

 POPFileプログラムのインストールが完了すると、続いて、ユーザーごとのデータ・ファイルや初期バケツ、メール・アカウントの設定などを行うウィザードが実行される。

ユーザーごとのセットアップ・ウィザード
POPFileプログラムのインストールが完了すると、次は、続いてユーザーごとのセットアップが行われる。
これをクリックして次へ進む。

 最初に、POPFileデータ(辞書やバケツ、履歴、ログなどの情報)を保存するためのパスを指定する。

POPFileデータの保存先の指定
学習した結果や履歴、メール・データ、ログなどはユーザーごとのフォルダに格納される。環境やメールなどにもよるが、このフォルダのサイズは数十Mbytesにもなることがあるので、十分余裕があるかどうか確認しておくこと(手元の環境だと、30Mbytesほどのサイズになっていた)。
保存先のパスの指定。

使用するポート番号の選択

 次の画面では、POPFileで使用するTCPのポート番号を指定する。必要なポートは2つあり、1つはPOP3アクセスのためのポート、もう1つはPOPFileの管理ユーザー・インターフェイスのためのポート番号である。後者はWebブラウザでアクセスされる。

ポート番号の指定
POPFileで使用する2つのポート番号を指定する。いずれも、デフォルトではローカル・コンピュータからのアクセスしか許可していないため(リモートからは接続できない)、この画面のデフォルトのままでもよいだろう。リモートからの接続を許可する場合は(後で管理画面のセキュリティ設定画面で変更できる)、念のためにもっと分かりづらい別のポート番号に変更する方がよいかもしれない(リモートから接続する場合は、ファイアウォールでも外部からのアクセスを許可するように設定しておくこと)。
POP3アクセス用のポート。一般的なPOP3のポート番号は110番なので、デフォルトではそのまま110番となっている。
管理ユーザー・インターフェイス用のポート番号。デフォルトでは8080番となっているが、8080番は一般的にはWebのProxyサーバなどで使われることが多いポート番号である。必要なら、別のポートに変更してもよい。
これがオンだと(デフォルト設定)、ユーザーのログオン時にPOPFileが自動的に起動する。具体的には、[プログラム]−[スタートアップ]メニューにPOPFileが登録される。POPFileはプロキシとして動作するため、メール・クライアントの実行前(POP3サーバからの受信時)には、POPFileを起動しておく必要がある。

分類用の初期バケツの作成

 次は、メール分類用のバケツの作成を行う。

 POPFileでは、メールを必ず何らかのバケツに分類するが、どのような用途でバケツを分けるか、バケツを何個にするか(何通りに分類するか)、バケツの名前を何にするか、などはすべてユーザーに任されている。迷惑メール・フィルタとして使うつもりがなければ、迷惑メール用のバケツを用意する必要もない。

 ただしPOPFileでは、最低でも2つのバケツを用意する必要がある(バケツが1つしかなければ分類する必要がないため、POPFileは不要だ)。

 インストールのこの段階では、作成するバケツの数と名前を指定する。次の画面を見てもらいたい。最終的には、右側にある[POPFile に使用するバケツ]のところに並んでいる名前のバケツが作成される。このように、デフォルトでは、「spam」「personal」「work」「other」という4つのバケツを作成することになっている(注:この段階ではバケツはまだ1つも作成されていない。バケツの名前を全部設定した後、一度にまとめて作成される。それまではこのリストはいくらでも編集できる)。

分類用バケツの作成画面
インストールのこの段階では、分類用のバケツを作成する。デフォルトではこのように4つのバケツを作成することになっているが、これらのバケツ名が気に入らなければ、すべて削除して別のバケツを作成すればよい。
新しいバケツ名を指定するにはここに入力する。
このドロップダウン・リストをクリックすると、バケツ名の候補リストが表示される。
デフォルトで作成されようとしている4つのバケツ。名前からすると迷惑メール用、個人用、仕事用、そのほか、というふうに考えられるが、バケツの名前に特に意味はない。どのメールをどのバケツに入れるかは、すべてユーザーの指示にかかっているからだ。極端な話、迷惑メールをworkフォルダに集めてもよい。任意の名前を付けておけばよい(ただし日本語名は付けられない)。
バケツが不要なら、これを使って削除する。

 それではさっそくバケツを作ってみよう。今回は簡単にするため、「spam」「work」「info」という3つのバケツだけを作ることにする。あまり細かく分類しても、面倒だし、精度が下がる(分類間違いが起こる)可能性が高くなるからだ。迷惑メールさえ分類できていれば、後はメール・クライアントに用意されているメッセージ・ルールを使うだけで十分だろう。3つのバケツの用途はそれぞれ次のようにする。

バケツ名 用途
spam 迷惑メール用バケツ。迷惑メールや望ましくないメール、勝手に送られてくる広告メールなどをすべてこのバケツに入れることにする
work 一般の仕事用メール。個人あてでも仕事用でもどちらでも構わない
info 自ら登録したメルマガやメール・サービス、インターネット・ショップからの広告ダイレクト・メールなど、迷惑メールではないが、かといって仕事/個人の連絡でもないような、雑多なメール情報。古くなれば捨ててしまっても問題ないようなメールなど
今回作成するバケツの例
あまり細かく分類してもトレーニング作業が面倒なので、ここでは3つに分けることにする。これ以上の分類は、メール・クライアントのメッセージ・ルールを使って、workフォルダのメールを対象に行えばよいだろう。現実に例えるなら、spamは勝手に郵便ポストに入れられた(不特定多数あての)チラシ、workは自分あての郵便物、infoは(利用したことのある)ショップやクラブ、サービスなどから送られてくるダイレクト・メール、といったところか。

 作成する3つのバケツのうち、spamとworkはデフォルトで右側に表示されているものをそのまま利用し、infoは新しく追加すればよい。

 まずは新しいバケツを作成する方法を示しておく。新しいバケツ(右側のリストにないバケツ)を作成するには、画面左側にあるテキスト・ボックスにバケツ名を入力し、[続行]ボタンをクリックする。

新しいバケツ名の追加
ここでは「info」という名前のバケツをリストに追加してみる。
ここに「info」という文字列を入力する。
このドロップダウン・リストをクリックすると、「admin」や「hobby」「securiy」「shopping」など、いくつかの候補名のリストが表示される。ただしリストから選んでも、手動で入力しても結果は同じである。
名前を入力したら、この[続行]ボタンをクリックする。

 テキスト・ボックスにバケツ名を入力後、[続行]ボタンをクリックすると、次の画面のように、バケツ名のリストに名前が追加される。名前が追加されたら、今度は、不要な名前のチェック・ボックスをオンにして[続行]ボタンをクリックする。

不要なバケツ名の削除
先の操作で「info」という名前のバケツが右側の一番下に追加された。次は不要なバケツ「personal」と「other」を削除する(デフォルトのバケツをすべて削除して、まったく別のものを追加してもよい)。なお、先の追加操作と、この削除操作を同時に行ってもよい。
このバケツは不要なので、[削除]チェック・ボックスをオンにする。
このバケツも不要なので、[削除]チェック・ボックスをオンにする。
チェック・ボックスをオンにした後、この[続行]ボタンをクリックすると、リストから削除される。

 [続行]ボタンをクリックすると、画面は次のようになっているはずである。右側のリストに3つのバケツ名が表示されていることを確認後、[続行]ボタンをクリックすると、実際にバケツが作成される。

バケツ名の確認と作成
右側のリストに3つのバケツ名があることを確認する。テキスト・ボックスに何も入力せず、チェック・ボックスもすべてオフのまま、下の[続行]ボタンをクリックすると、実際にバケツが作成される。
今回作成する予定の3つのバケツ。まだバケツは実際には作成されていないので、間違っていれば何度でも削除/追加してもよい。
何も入力せずにこれをクリックすると、実際にバケツが作成される。

 [続行]ボタンをクリックすると確認画面が表示されるので、[はい]をクリックして先へ進む。

バケツ作成の確認メッセージ
この最終確認画面で[はい]を選ぶと、バケツが作成される。
これをクリックしてバケツを作成する。


 INDEX
  [運用]POPFileで構築する迷惑メール・フィルタ
  POPFileを導入して迷惑メールを分類する(前編)
    1.迷惑メールとその対策
    2.迷惑メールの分類をサポートするPOPFile
    3.POPFileのインストール(1)―入手と機能の選択
  4.POPFileのインストール(2)―初期バケツの作成
    5.POPFileのインストール(3)―メール・アカウントの設定
    6.POPFileの管理画面
 
  POPFileのトレーニングとメーラの設定(後編)
    1.POPFileのトレーニング(1)
    2.POPFileのトレーニング(2)
    3.メーラによるメールの分類
    4.設定のカスタマイズと使いこなし

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