運用
WEP暗号化の基礎と実践

3.SSIDが自動検出可能な場合のWindows XP側の設定

井上孝司
2002/04/20


SSIDが自動検出可能な場合のWindows XP側の設定

 アクセス・ポイント側の暗号化の設定が完了すれば、次はWindows XP側の設定を行う。この場合には、2つのケースが考えられる。SSIDを自動的に検出できるようにした環境と、セキュリティのためにSSIDの自動検出が不可能になっている環境である。

 このうちまず、アクセス・ポイント側でSSIDの検出が可能な状態に設定した場合について説明する(IBM製品でいうと、[Closed Network]が[Disable]の状態)。

 この場合、Windows XPを起動して無線LANアダプタのデバイス・ドライバをインストールすると、WEP暗号化の有無に関係なく、利用可能な無線LANが検出され、一覧が表示される。

 また[スタート]メニューの[コントロールパネル]−[ネットワークとインターネット接続]−[ネットワーク接続]を選択し、[ワイヤレス ネットワーク接続]で右クリックして[利用できるワイヤレス ネットワークの表示]を選択した場合にも、同様に無線LANが検出される。このあたりの手順は暗号化を利用しない場合と変わらない。

Windows XPにおける無線LANの設定
すでに別の無線LANに接続されている場合は、無線LANの検索をやり直す必要がある。
  無線LAN接続を表すアイコン。これをクリックして接続するネットワークを選択する。
  WEP暗号化に関する設定を行うにはこれを選択する。すると接続先の無線LANを選択するダイアログボックスが表示される。→

 このダイアログボックスで、一覧から接続先の無線LANを選択すると、WEP暗号化が有効になっている場合は[ネットワークキー]テキストボックスが有効になり、そこにキー生成用のASCII文字列を入力するように求められる。そこで、先にアクセス・ポイントに設定したものと同じASCII文字列を入力して[接続]をクリックすると、接続が実行される。

接続先の無線LANの選択
WEP暗号化が設定された無線LANを選択すると[ネットワークキー]フィールドが有効になるので、先に設定したキー用のASCII文字列を入力する。
  現在利用可能な無線LAN。接続したい先のネットワークをクリックする。
  WEP暗号化が設定されたネットワークを選択すると、このフィールドが有効になるので、先にアクセス・ポイントに設定したWEP用のキー文字列を入力する。

SSIDが検出できないように設定されている場合は

 アクセス・ポイントの設定で、SSIDの検出に応答しないように設定されている場合は、ここで[詳細設定]をクリックし、手作業で設定を登録する必要がある。その手順については、次の「4.SSIDが自動検出不可能な場合のWindows XP側の設定」で取り上げる。

 接続に要する手順はこれだけなのだが、念のため、動作状況を確認しておこう。

 [スタート]メニューの[コントロールパネル]−[ネットワークとインターネット接続]−[ネットワーク接続]を表示して、[ワイヤレス ネットワーク接続]を選択する。

 WEPが有効になっている無線LANに接続した場合は、左側のタスク画面の[詳細]欄に、無線LANの動作状況に関する情報が表示される。このときWEP暗号化が有効になっていれば、[暗号化:有効]と表示されているはずだ。

Windows XPにおける無線LANの設定の確認
タスク画面で、無線LANの接続状況を確認できる。接続が確立するまではIPアドレスは「0.0.0.0」だが、しばらくしてDHCPによってIPアドレスが割り当てられると、それが表示される。
  これを選択すると左側のペインに無線LANの動作状況が表示される。
  ネットワークは有効になっている。
  接続が確立するまではIPアドレスが「0.0.0.0」となり、しばらくするとDHCPでアドレスが割り当てられ、それが表示されるはずである。しかしWEPによる通信ができていない場合は、DHCPによるアドレス設定ができなくなり、しばらく待つとLINKLOCALアドレスが自動設定される。
  WEPが有効になっている場合、ここに「暗号化: 有効」と表示される。

 暗号化通信が正しく行われている場合は、TCP/IP通信が可能になっているので、DHCPサーバからIPアドレスを受け取ることができるし、アクセス・ポイントに対してpingを実行すれば応答が得られる。だが暗号化通信に問題がある場合は、一見、接続できたように見えても、IPアドレスの設定がされなかったり、pingに対する応答がなかったり、といった現象が発生する。

 以下は、暗号化が有効になっているけれども、正しく通信が行えない状態の画面である。割り当てられたIPアドレスは[169.254.19.97]となっているが、これは「LINKLOCALアドレス」という特別なアドレスである。Windows 2000やWindows Me/Windows XPでは、何らかの理由でDHCPサーバなどが利用できない場合には、APIPA(Automatic Private IP Addressing)というメカニズムによって、自動的に各ノードにLINKLOCALアドレスが割り当てられることになっている。

WEP設定が正しくない場合の状態画面
WEPの設定に問題があるとTCP/IP通信が成立せず、IPアドレスもWindows XP自身によってLINKLOCALアドレスが割り当てられてしまう。
  これを選択すると左側に無線LANの動作状況が表示される。
  ネットワークは有効になっている。
  WEPによる通信ができないとDHCPによるアドレス設定が行われず、しばらく待つと、APIPAというメカニズムによって、「169.254.nnn.nnn」というLINKLOCALアドレスが自動設定される。

 ここで暗号化通信に失敗した場合には、原因としては以下のものが考えられる。

  • ASCII文字列の入力ミス
  • 機器同士の相性問題

 入力ミスなら大した問題ではないが、実際には異なるメーカーの製品を組み合わせて使用していると、意外と相性問題が発生する。最悪の場合、利用をあきらめなければならない可能性もあり得る。Wi-Fi準拠製品のように相互運用性が検証されていれば別だが、できるだけ同じメーカーの製品で揃えた方が安心なのは、こうした事情があるからだ。


 INDEX
  [運用]WEP暗号化の基礎と実践
    1.無線LANの安全性を確保するWEP暗号化
    2.アクセス・ポイント側のWEP設定
  3.SSIDが自動検出可能な場合のWindows XP側の設定
    4.SSIDが自動検出不可能な場合のWindows XP側の設定
    5.Windows XPにおける「利用できるネットワーク」と「優先するネットワーク」の違い
    6.Windows 2000におけるWEP暗号化の設定
    7.おわりに
 
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