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運用 Windows管理者のためのWindows Script Host入門 2.WSHスクリプトからのレジストリ操作
海津智宏 |
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レジストリからの値の取得
―― RegReadメソッド ――
RegReadメソッドはレジストリの値を取得するメソッドである。パラメータとしてレジストリのパスを指定すれば、対応する値を読み込むことができる。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
4行目の例では、レジストリ値「WallPaperDir」の値は「%SystemRoot%\Web\Wallpaper」であり、この実行結果をExpandEnvironmentStringsメソッドのパラメータとして与えることにより、環境変数が展開され、最終的に「C:\WINDOWS\Web\Wallpaper」が得られる。全体の実行結果は次のようになる。
D:\WSH> cscript regread.vbs |
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REG_MULTI_SZ型やREG_BINARY型の値は配列なので、For Each文などで処理する。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
2〜3行目で指定している「HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\EventLog\Application\Sources」には、アプリケーション・イベント・ログにデータを書き込んだアプリケーションの一覧が保存されている。これを変数colEventSourceに代入し、For
Each文で1つずつ処理を行う。筆者の環境で試したところ、一覧には多数のアプリケーションが記録されていたので、ここでは1文字目が「W」の場合だけ画面に出力することにした。実行結果は次のようになった。
D:\WSH> cscript regread.vbs |
1行目に「WSH」が出力されているが、これは先ほどの例で、WSHからアプリケーション・イベント・ログに書き込みを行っていたために表示されたものだ。イベント・ログを利用することにより、イベント・ログ向けにサポートされる各種機能が使えると前述したが、これはその具体例の1つになっている。
レジストリへのデータの書き込み
―― RegWriteメソッド ――
レジストリに値を書き込むにはRegWriteメソッドを使う。データを書き込みたいレジストリのパスと書き込む値をパラメータに指定する。このとき、すでに値が存在していれば、指定した値で更新され、存在していなければ新しい値として追加される。一般的な文字列値(REG_SZ)や整数値(REG_DWORD)はこの方法で書き込める。レジストリに保存されるデータのほとんどはこのいずれかなので、通常の処理ならRegWriteメソッドだけでも問題なく実行できるだろう。
RegWriteメソッドでは、REG_MULTI_SZ(文字列配列)の値やREG_BINARY(2進数)値などは書き込めない。これらの値を書き込みたければ、レジストリ・エディタやReg.exeを呼び出して変更を行う方法をとる(詳細は後述する)。
ここで注意点を1つ。レジストリに保存されたデータは、アプリケーションやOSが挙動のよりどころとしている重要な情報であり、間違った値を書き込むと、システムが正しく機能しなくなったり、不安定になったり、最悪の場合は起動不能に陥る危険もある。レジストリへの書き込みは、くれぐれも注意して行わなければならない。特に重要なサーバに対して実行する場合、多数のクライアントにスクリプトを展開する場合などは、万一事故が発生した場合の影響が大きいので特に注意が必要だ。十分にテストしてから展開するように心懸けたい。
まずは例として、HKEY_CURRENT_USERの下に「WshTest」というキーを作り、いくつか値を書き込んでみよう。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
RegWriteメソッドの最初のパラメータにはレジストリのパスを、2番目のパラメータには書き込む値を、3番目のパラメータには書き込む値の型をそれぞれ指定する。このうち第3パラメータは省略可能で、省略した場合にはREG_SZ(文字列)型として書き込みが行われる。
このコードは実行しても画面には何も表示されないので、書き込みが正しく行われたかどうかを調べるために[スタート]メニューの「ファイル名を指定して実行」に「regedit」と入力し、レジストリ・エディタを起動して結果を確認してみよう。
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| レジストリ・エディタでの確認 | ||||||
| スクリプトで指定した「WshTest」キーが作成され、各値が書き込まれている。 | ||||||
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Test1とTest2は型を省略して書き込みを行ったので(2〜3行目)、REG_SZ(文字列)型として書き込みが行われた。Test2のように整数の値を書き込んでも、型はREG_SZ型となってしまうので注意が必要だ。Test3、Test4、Test5ではそれぞれREG_SZ(文字列)型、REG_DWORD(整数)型、REG_EXPAND_SZ(展開可能な文字列)型で書き込みが行われている。最後の書き込みはパスが「\」で終わっており、「(既定)」の値が設定された。
■特殊なデータ型での書き込み
REG_BINARY(2進数)値は、1byte、2bytes、4bytesの値のみ書き込める。最終的に何バイト書き込まれるかは、設定する値に指定されているVBScriptの型によって変化する。通常の整数は2bytesなので、書き込みも2bytesで行われる。
1byteや4bytesで書き込みたければ、パラメータに指定する値をそれぞれByte型やLong型に変換してRegWriteメソッドに渡すことで書き込める。ただし、これ以外のバイト数の場合には書き込むことができず、また、2bytes、4bytseの場合には書き込む場合と読み込む場合でバイト順序(バイト・オーダー)が逆転するなどの問題があるため、あまり使いやすいとはいえない。
REG_MULTI_SZ(文字列の配列)の値やREG_BINARY値をスクリプトから書き込む場合には、RegWriteメソッドで直接書き込むのではなく、あらかじめレジストリ・エディタの[ファイル]−[エクスポート]でレジストリ・ファイル(拡張子 .reg)を作成し、この.regファイルに書き込みたいデータを設定してから、スクリプトでレジストリ・エディタを呼び出して値を変更する方法もある。スクリプトからレジストリ・エディタを起動するには次のようになる。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
regeditによる書き込みでは、通常は「情報をレジストリに追加しますか?」「入力されました」といったメッセージが表示されるが、このように「/s」オプションを付けることで、これらを非表示にできる。
またWindows XPとWindows Server 2003なら、Reg.exeというコマンドライン・ツールも利用できる。次は、これを使ってREG_MULTI_SZ値やREG_BINARY値を書き込む例である。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
このようにReg.exeでは、書き込み先のレジストリ・キー、値、型、データをオプションとして指定できるようになっている。
レジストリ項目の削除
―― RegDeleteメソッド ――
レジストリの項目を削除するにはRegDeleteメソッドを利用する。RegDeleteメソッドでは、1つ1つの値を削除することも、キー全体を削除することもできる。キーを削除する場合にはパスの末尾に「\」を付け、値を削除する場合には「\」は付けない。キーを削除した場合はその下の値はすべて削除されるが、サブ・キーが存在した場合にはエラーとなって削除処理全体がキャンセルされる。また調べたところでは、既定の値だけを指定して削除する手段は提供されていないようだ。
次の例では、WshTestキーの値Test1を削除する。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
このコードを実行してレジストリ・エディタで確認すれば、「Test1」の値がなくなっていることが分かる。また、WshTestキー全体を削除するには次のようにする。
1: Set objShell = WScript.CreateObject("WScript.Shell") |
| INDEX | ||
| [運用]Windows管理者のためのWindows Script Host入門 | ||
| 第7回 WshShellオブジェクトの詳細(3) | ||
| 1.アプリケーション・イベント・ログの作成 | ||
| 2.WSHスクリプトからのレジストリ操作 | ||
| 3.カレント・ディレクトリ操作とダイアログ・ボックス表示 | ||
| 運用 |
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