製品レビュー
Microsoft Operations Manager 2005

第3回 MOM 2005のオペレータ・コンソールを使う

3.リモートから診断/調査するタスク機能

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2005/02/03

 「タスク」とは、リモートの管理対象コンピュータに対するさまざまな調査/診断ツールを、簡単に起動できるようにまとめたものである。例えばリモート・コンピュータに向けてpingコマンドやtelnet、リモートデスクトップ接続ツールを実行するほか、「イベント・ビューア」や「コンピュータの管理」といった基本的な管理ツールの起動も行える。もし「イベント・ビューア」を実行すると、リモート・コンピュータのイベント・ログに接続された状態で、イベント・ビューア表示ツールがオープンされる。

 従来ならば、ローカルの[管理ツール]メニューから[イベント ビューア]を起動後、[操作]メニューの[別のコンピュータへ接続]を実行して、いちいちリモート・コンピュータに接続するという操作が必要であったが、MOM 2005のタスク機能を利用すれば、対象となるコンピュータをオペレータ・コンソール画面で確認し、そのままタスク・メニュー上の[イベント ビューア]や[コンピュータ管理][リモート デスクトップ]などをクリックするだけで、自動的に対象サーバへ接続した状態で、ツールが起動されるようになる。また基本的な管理ツールだけでなく、Active DirectoryやSQL Server、MOM 2005 Server、DNS、IIS、クラスタ・サービスなど、特定のサービスやサーバ製品に特化したタスクも用意されているので、対象サーバやサービスごとにどのようなツールを使うのか悩むことも少なくなるし、パラメータの記述方法を調べたりする手間も省ける。

 オペレータ・コンソールの上部のツール・バーにある[タスク]ボタンをクリックすると、コンソールの右側に「タスク」の一覧ウィンドウが表示され、その内部に実行可能なタスク(作業)の一覧が表示される。

タスクの一覧
ツール・バー上の[タスク]ボタンをクリックすると、オペレータ・コンソールの右側に[タスク]ウィンドウが表示される。ここには、実行可能なタスクの一覧が、グループごとに分類されて表示されている。一番上にある「IP構成」や「Ping」はどのサーバ相手にでも利用できるが、下の方に表示されているタスクは、例えばSQL ServerやSMS、DNSサービスなどが動作していないと利用できない。また相手のコンピュータ上で実行する必要のあるものは、MOM 2005のエージェントがインストールされていないと利用できないものも多い(エージェントレス・モードでは利用できない)。
  これをクリックすると、タスク・ウィンドウが右に表示される。
  タスク・ウィンドウ。
  対象コンピュータによらず利用できるタスク。
  対象となるコンピュータやサービスごとの固有のタスク。
  ここで選択されているコンピュータに対してタスクが実行される。

 これを見ると分かるように、一番上には管理対象のコンピュータやサービスを問わず利用できる一般的なタスクが並んでいる。例えば「IP構成」はipconfig /allコマンド、「Ping」はpingコマンドをそれぞれ実行すること表している。その下にあるActive DirectoryやMBSA(Microsoft Baselien Security Analyzer、パッチの適用状況を検査するソフトウェア。詳細はWindows TIPS「クライアント・コンピュータのパッチ適用状態を集中的に調査する」参照)、SQL Serverなどは、それぞれのサービスごとの固有の管理コマンドを呼び出すためのタスクである。

 ここでは例として、pingコマンドを実行してみよう。アラートでも状態でもイベントでも、どの作業でもよいので、ナビゲーション・ウィンドウで作業名をクリックする。すると画面中央には現在のアラートやイベントなどの状態が表示されるので、タスクを実行させたいコンピュータをクリックして選択する。この状態で、右側の「タスク」の一覧から[Ping]という文字の部分をクリックすると、次のようなダイアログが表示され、pingコマンドの実行結果が表示される。

pingタスクの実行
ターゲットとなるコンピュータを選んで[Ping]という文字をクリックすると、pingタスクがポップアップ表示されたダイアログ上で実行される。指定されたコンピュータに対して4回pingパケットを送信し、その結果が表示される。
  タスクの実行結果。コマンド・プロンプト上でping.exeコマンドを実行する場合と同じ。

 pingタスクを実行するとダイアログが表示され、その中にpingコマンドの実行状況が表示される。コマンド・プロンプト上でpingコマンドを実行する場合と同様に、指定されたコンピュータに対して4回pingパケットを送信し、その結果(応答があったかどうか、応答時間、TTL値など)が表示される。送信するパケットのサイズや回数などは変更できないようだが、通信可能かどうかを確認するという目的からすれば、これでも十分であろう。

 このpingタスクではダイアログが表示され、インタラクティブに結果が表示されたが、このようなタスクはMOM 2005では一般的ではない。タスクの一覧を見ると分かるように、基本的なツールはターゲットとなるコンピュータ上で直接実行するようなものが多いからだ。このようなタスクは、MOM 2005では、ターゲット・コンピュータ上のMOM 2005エージェント・サービスに渡され、その上で実行される。そして実行結果が[イベント]に書き込まれる(イベント・ビューアのログとして書き込まれるのではなく、MOM 2005の[イベント]ウィンドウに、仮想的なイベントとして書き込まれる)。

 以下に、SQL関連のタスクの実行例を示す。これは、SQLサーバ・タスクに用意されている、[グローバル構成設定を表示します]というタスクを実行しようとしているところである。タスクを起動すると、次のようなタスクの起動ウィザード画面が表示される。これから分かるように、このタスクの実体は、SQL Server 2000上で「SP_CONFIGURE」ストアド・プロシージャを実行させるものである。

SQL Server関連タスクの実行ウィザード
[グローバル構成設定を表示します]というSQL Server 2000のタスクを起動すると、このようなウィザードが表示され、実行する実際のコマンドや実行ディレクトリなどを確認/カスタマイズすることができる。
  タスクの名称。
  タスクに関する説明。このタスクでは、SQL Serverのストアド・プロシージャを実行していることが分かる。

 このウィザードでは、実行するコマンドやその実行ディレクトリなどをカスタマイズすることができる。ウィザードの設定が完了すると、タスクはターゲット・コンピュータに送り込まれ、エージェントによって実行される。ターゲット・コンピュータでは、タスクを受け取った時点で一度[イベント]にログとして記録し、さらにタスクの実行終了後に、その結果(ほとんどのコマンドはテキスト形式で結果を出力する)を[イベント]にログ出力する。このように、タスクをリモート実行させると、実行の前後でイベントとして記録されるので、管理者はそのイベント・ウィンドウを開いてその内容を確認する。

実行されたSQL関連タスク
ターゲットとなるコンピュータのSQL Server 2000上でストアド・プロシージャのSP_CONFIGUREを実行し、その実行結果が、テキスト文字列でイベントに書き込まれている(イベント・ログに書き込まれるわけではなく、MOM 2005のイベント・ウィンドウでのみ確認できる、仮想的なイベントになっている)。
  イベントを選択する。
  タスクの実行結果のイベント。
  タスクを投入したというイベント。
  タスクの結果の詳細。
  ここから下が、タスクの実行結果(ストアド・プロシージャの出力)。
 

 INDEX
  [製品レビュー]Microsoft Operations Manager 2005 
  第3回 MOM 2005のオペレータ・コンソールを使う
    1.オペレータ・コンソール
    2.異常事態を通知するアラート機能
  3.リモートから診断/調査するタスク機能
    4.Webコンソールと状態/ダイアグラム表示
 
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