特集 インターネット「常時」接続計画

第4回 正引きと逆引きゾーンの定義

1.ドメインの管理情報

デジタルアドバンテージ
2002/02/14


 前回は、ドメインやIPアドレスの取得方法に関する一般的な解説を行った。今回は、実際にDNSサーバを構築する場合に必要な、ゾーン情報の定義について解説する。

 この連載で実現するネットワークの構成は、以下の図のとおりである。外向け(インターネット向け)のサービス(DNSやWebサービスなど)を提供するネットワークと、内部ネットワーク向けのサービス(ISA Serverで保護された社内ネットワーク)を分離しておき、インターネット向けのDNSサーバは完全に独立した状態のWindows 2000 Serverマシンを使って実現することにする。想定するドメイン名は図のように「d-advantage.jp」とし、これをxDSLの常時接続サービスを使ってインターネットに接続する。なお、ここではWindows 2000 Serverマシンを使用しているが、動作原理や設定ファイルの情報さえ理解できれば、Linux上で動作するDNSサーバ(bindなど)を利用することも可能である。

構築するDNSサーバの構成
DNSサーバは、インターネット向けに独立して用意したWindows 2000 Server上に構築する。動作原理や設定ファイルの情報さえ理解できれば、Linux上で動作するDNSサーバ(bindなど)で実現するのも容易である。

ドメインとIPアドレスの取得

 今回実現するドメインは、いわゆる「汎用JPドメイン」と呼ばれるものである(これは弊社で実際に取得して運用しているドメインである)。ドメインを取得するには、前回述べたように、接続サービス・プランの申し込みとともに、必要な書類などを揃えてプロバイダへ依頼すればよい。汎用JPドメインの場合は、「.co.jp」ドメイン取得時には必要な会社の登記書類などの提出も不要であり、Webやメールなどを使って、オンラインで申し込むだけで簡単に取得できることが多い。とはいえ申請が認められて、実際にドメインやIPアドレスが割り当てられるまでは、2〜3週間程度必要である。申し込むサービスのタイプにもよるが、現在広く普及しているxDSLサービスならば、回線が導入できるかどうかなどのチェックなども含めて、大体1カ月もあればすべて完了するであろう。

 以下に、実際に導入したインターネット・サービスの諸元を示しておく。情報を発信する用途(いわゆるアップ・ストリーム)も考慮して、東京めたりっく通信の1.6MbpsのSDSLサービス(Biz1600サービス)を導入している。現在ではより高速な(例えばダウン・ストリームが8Mbpsなどの)ADSLサービスが普及しているが、ADSLではアップ・ストリーム方向の速度は大きく劣っている。それに対してSDSLはアップ/ダウン双方の回線速度が同じであるという特徴があり、インターネット上のWebサイトをブラウザで参照するばかりではなく、外部に向けて情報を発信するような用途に向いている(ただし加入者電話回線と共用できない、タイプ2という形式になる)。

 回線サービスと同時にドメインの申請も行い、それらに対するセカンダリDNSサービスも依頼した(オプション・サービスの「meta+ DNSサービス」)。さらに前回述べたように、ここで導入したIPアドレスに対する逆引きDNSのセカンダリ・サービスも申し込んでいる。

項目
プロバイダ 東京めたりっく通信
回線タイプ SDSL 1.6Mbps(アップ/ダウン・ストリームともに1.6Mbpsの「Biz1600サービス」)
ドメイン名 d-advantage.jp
IPアドレス範囲 61.206.134.192 〜 61.206.134.199 (61.206.134.192/3)
ネーム・サーバ ns.d-advantage.jp (61.206.134.194)
付加サービス セカンダリDNSサービス、逆引きDNSサービス
導入したインターネット接続サービス
通常のADSLはダウン・ストリーム方向の通信だけが速いが、SDSLはアップ/ダウン双方の速度が同じなので、情報発信などの用途に向く。プロバイダには、セカンダリDNSサービスと、DNSの逆引き(のセカンダリDNS)を依頼。IPアドレスは全部で8個だが、ユーザーが自由に定義できるホストは5つまでとなる。IPアドレスが192という中途半端な数字から始まっているのは、8個もしくは16個ずつに分割してユーザーに割り当てているため。

ネーム・サーバ情報について

 上記の表中に、ネーム・サーバの名前とIPアドレスが記入してあるが、これはユーザー側で決めなければならない項目である。固定IPアドレスのサービスを申し込むとIPアドレスが実際に割り当てられるので、その中からどれをDNSネーム・サーバに割り当てるかを決め、そのFQDN名とともにプロバイダに連絡して、JPNICのwhoisデータベースに登録をしてもらう。whoisデータベースとは、ドメイン名とその管理情報(ドメインの管理者や連絡先、DNSネーム・サーバ情報など)を管理しているデータベースであり、ドメインごとに必ず用意されている。JPドメインを管理するDNSサーバには、このwhoisデータベースに含まれるネーム・サーバ情報が登録され、そこから例えばd-advantage.jpドメインのDNSサーバへと到達することになる。

JPNICのwhoisデータベース
JPドメインのwhoisデータベースには、JPドメイン(汎用JPドメインや属性型JPドメインなど)やIPアドレスに対する管理者情報などが入力されている。JPNICのホームページにある「データベース」メニューからこの検索ページを選択することができる。このデータベースは、UNIXなどではwhoisというコマンドを使って検索することができるが、Web経由での検索ページも用意されている。.comや.netなど、ほかのドメインでも同様にドメイン・データベースの検索手段が用意されているのが普通である。このデータベースの情報は、例えばあるサイトに関する通信で障害などが発生した場合に、その管理者にコンタクトするためなどに用意されている。
  情報を検索したいJPドメイン名を入力する。
  これをクリックするとJPドメインに関するwhoisデータベースの検索が行われる。

 入力欄にJPのドメイン名やIPアドレスを入力して[query]をクリックすると、そのドメインやIPアドレスの割り当てに関する情報が表示される。

whoisデータベースによるドメインの管理情報
ドメインのネーム・サーバ情報や登録日、管理者情報などが表示される。
  ドメイン名
  登録されているDNSサーバ情報。ここでは2つのDNSサーバが定義されている。上側はユーザーが用意したプライマリDNSサーバで、下側はプロバイダ側にあるセカンダリDNSサーバだが、外部から見る限り、この2つは機能的には同じ役割を果たす。

 このような事情があるため、ドメインのDNSサーバ名(やそのIPアドレス)は、いったん決めると簡単に変更することはできない。プロバイダの変更や引越しなどでIPアドレスが変更される場合には、このエントリの変更が必要になるが、その場合は一時的にDNSサービスが外部から利用できなくなる可能性がある。しかしそのDNSサーバ内で管理されているほかのホスト名などは、ユーザーが自由に決めることができるし、変更しても問題はない。 

関連リンク
「Biz768/1600サービス」に関するページ
「meta+ DNSサービス」に関するページ
「よくあるご質問――DNSの逆引きの設定方法について(Biz・SOHO)」に関するページ
JPNIC Whois Gateway
 
 

 INDEX
  [特集]インターネット「常時」接続計画
  第4回 正引きと逆引きゾーンの定義
   1.ドメインの管理情報
     2.ドメインのゾーン情報
 
 インターネット「常時」接続計画

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